しかし、最も不思議だったのは、お寺の地下なんです。
本堂の横っちょにわかりにくい入り口があるんです。
小さな木製の扉を開けて忍び込むわけです。
戦時中、防空壕だったといううわさです。
中は、がらんとしてて、湿ったにおいがするんですが、なぜかここに
古銭がバラバラおちてるんですね。それを拾うわけです。
ま、軽い窃盗ですが、子供のすることですし、親鸞上人様は慈悲深いので、
許されたと解釈しております。
さて、そんなことを思い出している間に、お経が上がるというので、本堂へ。
靴を脱ぎ、木の階段を少し登っていきます。そして正座して心静かに故人を
しのびます。大往生ゆえ、葬式特有の重い空気は薄い。
つづく
本堂の横っちょにわかりにくい入り口があるんです。
小さな木製の扉を開けて忍び込むわけです。
戦時中、防空壕だったといううわさです。
中は、がらんとしてて、湿ったにおいがするんですが、なぜかここに
古銭がバラバラおちてるんですね。それを拾うわけです。
ま、軽い窃盗ですが、子供のすることですし、親鸞上人様は慈悲深いので、
許されたと解釈しております。
さて、そんなことを思い出している間に、お経が上がるというので、本堂へ。
靴を脱ぎ、木の階段を少し登っていきます。そして正座して心静かに故人を
しのびます。大往生ゆえ、葬式特有の重い空気は薄い。
つづく