薄暗い中になんとなく、鈍く光るヨロイをつけたものたち
が動いているように見える。
息をひそめ、暗順応を待つ。
それにしてもこの落ち着いた空気は何なのだろう。
奴らが武士ならば、もう刀の鯉口を切っている距離だ。
もちろん俺は丸腰。
あたりまえの、ただの礼服姿のサラリーマンだ。
「心配要りませんよ。戦う意思はありません。」
どこかで声がした。
「テレパシーですよ。」
ヨロイじゃない。羽だ。鳥だ。
鳥が俺に話しかけたのだ。俺の心に。
不思議と驚かなかった。
どこかでみた光景に近かったのだ。
つづく
が動いているように見える。
息をひそめ、暗順応を待つ。
それにしてもこの落ち着いた空気は何なのだろう。
奴らが武士ならば、もう刀の鯉口を切っている距離だ。
もちろん俺は丸腰。
あたりまえの、ただの礼服姿のサラリーマンだ。
「心配要りませんよ。戦う意思はありません。」
どこかで声がした。
「テレパシーですよ。」
ヨロイじゃない。羽だ。鳥だ。
鳥が俺に話しかけたのだ。俺の心に。
不思議と驚かなかった。
どこかでみた光景に近かったのだ。
つづく