快風丸

俺の船に乗らないか。

Trio In Tokyo

2012-11-14 00:39:28 | Weblog

 ミッシェル・ペトルチアーニを知ったのは、何気なく手にした図書館のCDだった。

耳に聞こえるというよりは、空間にイメージが出現する感じがした。あまり、音楽で感じたことの

ないものであった。部屋の温度とか、空気とか、そういったものが、変わったと感じた。

ミシェルのピアノがスピーカーから流れだすと、こうこうと蛍光灯に照らされた部屋が、

一瞬にして夜になったのだ。

なんとも力強く、そして、おだやかで、ときに柔らかく、直接に心に響いてきた。

ネットでその名を調べて、すごい人であると分かった。

生まれながらにして、骨が成長しにくい難病で、20歳まで生きられないと宣告されたらしい。

身長は1m、結婚をし、子供をもうけ、全ての人に愛され、それでも精力的に生き、36歳で亡くなったそうだ。

今、そのドキュメンタリー映画、「情熱のピアニズム」が公開中。

で、このCD、メンツもすごいが、演奏もすごい。圧倒的である。

ボーナストラックの「A列車でいこう」だけでも一聴の価値ありです。びっくりしますよ。

音楽なのに、列車が走るのです。それが映像として目に浮かぶというのとは違って、

心にイメージが伝わってくるのです。それは楽しい夢の列車に乗りました。

音楽とは、こんなに素晴らしい価値のあるものだと知りました。