快風丸

俺の船に乗らないか。

ゼロ・グラビティ

2014-01-11 02:01:44 | Weblog

 小学校低学年の頃、仮面ライダーを見ていると姉が言った。

「あんた、これ本当のことと思ってるやろ。全部つくりもので、中に人がはいってるんやで。」

「そんなん知ってるわ。」

ありがちな会話のようだが、実はウソをついていた。本当にこの国のどこかにショッカーが

いて、正義の味方が戦ってくれているので、自分の生活範囲も安全なのだと思っていた。

それぐらい、リアリティーをもってこのフィクションを受け入れていたのであった。

さて、今日、帰りに映画館に寄った。

「ゼロ・グラビティ」。もう、設定を聞いただけでわくわくした。

若田さんが船外活動をする映像なんかを見ていると、もし、なんかのはずみで、宇宙に

放り出されたらどうなるんやろう、その絶望について空想を禁じ得なかった。

高所恐怖症にとって、この手のネガティブ妄想は得意分野である。

初めての3D。何かで読んだ「3D技術はこの映画のために進化したのかもしれない。」

初めてでも十分にそう思えた。

これは、すでに映画を超えている。体験である。今日、初めて宇宙へ行ったのだ。

地球を見下ろし、絶望の漂流をしたのだ。

ストーリーはほとんどない。しかし、圧倒的な映像。吹き替えを選んで正解だった。

思う存分、宇宙に存在することができた。

強烈な興奮、息つく暇なき緊張の連続。

映画の新しい可能性を示した画期的な作品だと思う。

映画『ゼロ・グラビティ』予告5【HD】 2013年12月13日公開