快風丸

俺の船に乗らないか。

山から海へ20分

2015-01-11 20:27:23 | Weblog

 この地域の素晴らしいところは、山と海があるところ。

八面山の温泉の手前で引き返す道すがら、母がぽつんと言った。

「中津に汐湯があって、今は亡き祖母と行ったことがある。」

もう何十年も前の記憶をスマホで検索し、電話で営業中を確認した。

海の近くの銭湯へ。

市街地を見下ろす八面山の頂上手前から、たった20分で海。

中津城のすぐ裏にある「汐湯」へ。温泉ではなく、海水をくみ上げた銭湯なのです。

明治29年開業、写真の建物は、昭和30年代に建て替えられた物だそうです。

明治29年、第一回オリンピック・アテネ大会開催、ヘンリーフォードが四輪自動車の試作に成功。

写真は撮っていませんが、この隣りに「割烹 汐湯」が隣接されています。明治15年に創業、

木造3階建ての建物は、大正初期に建てられた物で、現在も割烹として営業しているとのこと。

 この、タイル張りの円柱が美しい。

踏み板。

14番はどこへ行ったのだろう。沢村投手の背番号だから永久欠番なのか。

エチケットについて。

 なめてみると塩味、海水であると確認した。

からだの芯まで温まって、湯ざめしなさそう。

 キチンと手入れされた古い建物というのは、年月が作った芸術である。まさにヴィンテージ。

長年、住んでいても、こんなすばらしいところを知らなかった。

そして、山から海へたった20分という素晴らしい環境で生まれ育ったこと、すばらしきかな、ふるさと。

近いうちに、ここで会食をすることになると思う。

 


薄雪の峰を望む

2015-01-11 00:23:57 | Weblog

 八面山へ上る途中、そのあまりの美しさに車を止めた。

そもそも、このあたりで、昼間に雪が積もるなんていうのは珍しいこと。

うっすらと雪化粧した遠い山、なんという美しさ。

言葉を失う。

この景色が人の心を奪うのは、その無作為性によるところが大きいのだと思う。

誰も何も意図していないところに、いきなり、息をのむような広大な絶景が広がるのである。

写真は、どんなに上手に撮ったところで、写真に過ぎない。目の前に広がるこの景色を表現することはできても

それは再現を超えない。

風景とは、張りつめた冷たい空気のなか、この目で見て、感じて、記憶にとどめたものがすべてなのだと思う。

 中津平野を見下ろす。

どの方向から見ても同じ形に見える山であるため、「八面山」の名が付いたといわれる。

別名、箭山(ややま)というのも初めて知った。

石舞台というのも初めて知った。なかなかの迫力。

 さて、日が暮れてきたのと、標高が上がるにつれて、残雪が、多くなってきたので、ここで引き返すことにした。

季節の良い時にまた来よう。