名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。
来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。
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藤前干潟
今日の満潮時間 5時51分 潮位234cm
今日の干潮時間12時19分 潮位 30cm
今日は曇り空。夕方からは雨が降りました。
開館時にはすでに開く広がった干潟では、ハヤブサがハンティングをしていました。
50回以上も獲物の頭の上をかすめて飛んで追い込み、捕らえた獲物はオオソリハシシギ。
今、藤前干潟に飛来しているシギたちの長い長い旅の間には、こうした危険がたくさんあります。
さらに干潟が広がったタイミングを狙って、昨日のキョウジョシギの観察の際にみつけて気になったテグス(釣り糸)、釣り針を除去しに行きました。
釣り糸、釣り針も渡り鳥の旅の間にある危険のひとつです。
現場は捨て石がゴロゴロ転がった場所で、昨日のキョウジョシギが登っていた杭以外にも、この石にたくさんの釣り糸、釣り針が根がかりしていたので、それらもできる限り拾いました。
釣り糸、釣り針が根がかりしている場所のすぐそばには鳥の足跡がありました。
鳥の足跡はチュウシャクシギではないかと思います。
こういった石と石の隙間、石と泥の隙間にはカニ(タカノケフサイソガニなど)が住んでおり、これを狙って、この時期はチュウシャクシギがくちばしを突っ込んでいるのをよく見かけます。
これに引っかかり、ケガをしていたらと思うとゾッとします。
拾っても拾ってもみつかる釣り糸、釣り針。泥の中に埋まっているものもたくさんありました。
1時間ほどの作業で拾った釣り針、釣り糸など。
このコロナ禍で、アウトドアでできる釣りやデイキャンプ、バードウォッチングを初めたという人が増えていると聞きます。
稲永公園や野鳥観察館を訪れる人の変化からもそれは実感としてあります。
自然に触れ合う人が増えるのは喜ばしいことだとは思いますが、その一方でマナーなどに対して複雑に感じることも。
釣り針、釣り糸などの釣具や、ごみが放置されているのを見ると悲しくなります。
また、釣り針、釣り糸などが野鳥をはじめとする生きものの脅威になることも知ってほしいと思います。
昨日、キョウジョシギが登っていた杭の近くでは今日もキアシシギが餌を探していました。
釣り糸、釣り針が無くなり、少しは安全になったでしょうか。
チュウシャクシギも今日もカニ探しで忙しそうでした。
トウネンの群れも近くに飛来。
小さな小さなトウネン。この小さな体のどこに、長距離を渡る力があるのかと見るたびに感じます。
コチドリは小さなゴカイの仲間を食べていました。
そして、キリッ、キリッと鳴き声がしたので空を見上げると3羽のコアジサシの姿が。
風が強かったので若干流され気味に飛んでいきました。
今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ4、カワウ241、ダイサギ14、コサギ4、アオサギ6、カルガモ3、スズガモ63、ミサゴ2、トビ1、ハヤブサ1、コチドリ2、メダイチドリ3、ダイゼン37、トウネン155、ハマシギ1,083、アオアシシギ16、キアシシギ5、オオソリハシシギ19(ハヤブサに狩られた1羽を含む)、チュウシャクシギ54、コアジサシ11
明日の満潮時間 6時14分 潮位233cm
明日の干潮時間12時49分 潮位 29cm