観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

ハマシギを追う2羽のハヤブサ

2018-02-04 18:55:19 | 冬の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 8時40分 潮位229cm

今日の干潮時間14時35分 潮位 62cm

 

松林でキクイタダキが観察できたと教えていただきました。頭頂部の黄色の羽の中に赤い羽がちらっと見えたそうです(写真は地元のHさんに提供いただきました)。

 

大潮が終わり干潮時間が午後になり、野鳥観察をするには少し辛い潮になってきました。

今日、干潟が姿を見せ始めると、少しずつ数を増やしたハマシギは、14時頃の干潮時間が近づくと約1,000羽の群れになり、庄内川河口から藤前地区へ移動しました。

そして、しばらくするとユリカモメやハマシギの群れが一斉に干潟から飛び立ちました。
ハマシギの群れを2羽のハヤブサが追いかけまわしていたのです。

※観察館から1000m以上離れていて逆光な為、鮮明な写真ではありません。 m(_ _)m

ハヤブサは交互にハマシギの群れを襲うのですが、あと一歩のところでハマシギが瞬時に方向を変え、捕えることが出来ません。

観察館から観ていると、ハマシギの群れの中にハヤブサが突っ込んだ様に見えるのですが、ハマシギは上手くかわしているようです。

何度も2羽のハヤブサの攻撃をかわしているうちに、ハマシギの群れは散り散りになってしまいましたが、最後にはハヤブサが諦めたようで、2羽のうち1羽は南陽町の方角へ、もう1羽は観察館の松林の上空を通り越して東の方へ去っていきました。

 

さて、そのハマシギとハヤブサの激しい攻防が繰り広げられていた藤前地区。干潟だけでなく、水面でも鳥の群れが見られました。

この水面に浮かんでいる鳥、何の鳥かわかりますでしょうか。

首をたたんで休んでいるので分かりにくいと思うのですが、カンムリカイツブリです。約100羽のカンムリカイツブリが一緒に休んでいました(この群れにはキンクロハジロも数羽混じっていました)。

カモは休む時、頭を背中にうずめて休んでいますが、カンムリカイツブリはその長い首を後ろにたたんで顔は正面を向けたまま、くちばしを胸元にうずめて休んでいるようです。

野鳥観察館前では、単独で魚を捕るために潜水をしているカンムリカイツブリは頻繁に観察できるのですが、このように群れになって休んでいるカンムリカイツブリは近くでは見られないので、この休む恰好がなんとも不思議でおもしろく思いました。

 

そして、今日、藤前地区にある藤前活動センターでは、なごや環境大学の共育講座となっている「干潟の学校 海苔を作ろう!」が開催されていました(主催:NPO法人藤前干潟を守る会)。

かつては、藤前干潟でも海苔が作られていたそうで、その頃の藤前干潟の様子や漁について知るとともに、海苔すきを体験するこの講座。毎年、この時期に行われているこの海苔すき講座は大人気の講座で、今回もとてもにぎわっていました。

こちらは講座前にスタッフが準備をしている様子↓。生の海苔は、そのままだと長いので、包丁でたたいて刻みます。

今回すいた海苔は、知多半島にある漁港から仕入れてきたそうです。海苔を提供していただいた漁港の海苔生産者の方が、今日の講座にみえていて、海苔づくりのお話を聴かせてくださいました。今は、海苔摘みから海苔すき、乾燥まで、機械で行われているそうです。

こちらは、海苔すきの道具の準備↓。準備しているのは、藤前干潟の少し上流にある下之一色で漁師をしていた犬飼さん。犬飼さんからは、昔ながらの海苔すきの仕方や、かつて行われていた藤前干潟周辺での漁についてお話を聴くことができました。

この後、この場所で講座に参加した多くの子どもたちが、海苔すきを楽しんでいました。ただ今、すいた海苔は自然乾燥中。乾燥した後、参加者へ送付されます。おいしい海苔はできたでしょうか。

 

明日、月曜日は野鳥観察館の休館日です。

月曜日の満潮時間 9時11分 潮位218cm

月曜日の干潮時間15時12分 潮位 66cm

火曜日の満潮時間 9時40分 潮位206cm

火曜日の干潮時間15時53分 潮位 72cm

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