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「ポトスライムの舟」津村記久子さんを読んでの感想

「ポトスライムの舟」津村記久子さんを読んでの感想です。
この本を読んでいて僕も工場で働いていたな。食品工場のラインでも働いたな、僕もよくやったなとあの頃の僕を思い出しました。
工場労働者の閉そく感を感じる。僕もそんな気持ちで働いていたな。
そこでナガセは世界一周の募集ポスターを見た。僕はブルース・スプリングスティーンのライブに行こうと思った。
ナガセも僕もそのことを漠然と考えながら働いた。それが救いと成っていた。
僕は食品工場で働いていた頃を思い出しました。あの頃まさにナガセのように考えて僕は生きていました。
それでも話の終わり方がよかった。わずかな希望が湧いた。
そして僕も頑張ろう。積乱雲の向こうを思いました。

読み終わってじわっと浮かんで来ました。
そして僕もいろいろな人たちに会ったな。
今その人たちはどうしているか分からないけれど感謝だな。
がんばってまっすぐ進めば道は開けるのだ。今までそうだった。これからもそうだと思う。

追記
文庫本の津村記久子「ポトスライムの舟」に載っていたもう一つの話「十二月の窓辺」を読んでの感想です。
大変だな女性だけの事務仕事。閉ざされた感、無力感が膨大。それを上手く書くな。
こちらの話は前作の「ポトスライムの舟」のような何となくの希望も無く終わった。
この作者は仕事が嫌いなのかな。いや好き過ぎて仕事にアラを見つけるのかな。僕は「おつかれさまです」と言いたくなった。
いや巻末を見たらこの「十二月の窓辺」の方が先に書かれている。
作者は何かしらの希望を求めて「ポトスライムの舟」の後半部分を書いたのだろうと僕は思いました。
小説は書く人が書き加えながら作品を完成させていくのだなと思いました。
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