落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

危険な放射線量とは・・及び武田教授の予測

2011年03月17日 | 原発
放射線量=放射線の強さ ×(かける) 時間
放射線の強さは、一般的に1時間当たりを云っているようだ。
自然界で人が1年間浴びる放射線量は1~2.40ミリシーベルトと云われている。
参考図「放射線量と人体への影響」↓
http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_soc_jishin-higashinihon20110315j-12-w440

東京都内の3月16日の線量は、0.0719マイクロシーベルト/hであった。
年換算では =0.0719×24×365÷1000=0.629844・・ミリシーベルト
となって、基準値以下と思われる。
また、文科省の「環境放射能水準調査結果」で福島県の南部、茨城県3月16日のデータをみると
0.3084マイクロシーベルト/時平均×24×365÷1000 =2.701 ミリシーベルト となって
基準値を超えることになる。ただし、放射線作業従事者の線量最大限度である50ミリシーベルト/年には満たない。
(以上は算数苦手爺さんの計算ゆえ、チェックが必要)

以下今日の武田教授の計算結果が出ていた。
http://takedanet.com/2011/03/post_b9fc.html
原発 緊急情報(10) 政府・マスコミ、ごまかし。危ない?!

政府とマスコミがごまかしを始めた。これはどうしてもすぐ多くの人が気がついて理解しておかなければならない。
それは「1時間あたりの放射線」と「そこに住んでいる子供が受ける放射線」の問題だ。実に危険なごまかしを始めた。
放射線の強さを「シーベルト」で示すが、これには「年間にあびるシーベルト」、「1時間あたりのシーベルト」、「白血病になるシーベルト」、「瞬時にあびるシーベルト」と4つある.
この複雑なことを利用して、昨日から政府とマスコミは歩調を合わせてごまかし始めた。子供をもつ親はその責任から、絶対に次のことを理解して欲しい。(今、私は計算中)
・・・・・・・・・
まず、法律で決められた「普通の人は一年に1ミリシーベルトまで(自然放射線を除く)」というのは、「1年間」だ。
政府発表やテレビで報道しているシーベルトは「1時間あたりのシーベルト」だから、1ヶ月少し(42日)住んでいるところの場合、それを1000倍する必要がある。
白血病になるシーベルトは約400ミリシーベルトで、これは1時間でも1年でもなく、そのままである。だから1時間400マイクロシーベルトのところに1時間いても大丈夫だが、1ヶ月あまり住んでいると白血病になる.
レントゲンを受けると「一度に600マイクロシーベルト」の放射線を受けるが、これは瞬時である.
・・・・・・・・・どのぐらいで何が起こるか・・・・・・
4シーベルト       死ぬ
400ミリシーベルト   白血病
1ミリシーベルト(1年) 法律で定められた限界
・・・・・・・・・・・・
1) 福島原発2号炉から放射線が漏れたときに枝野官房長官が発表した数値は1時間に400ミリシーベルト。
(もし、その場所に1ヶ月少し住んだら、400シーベルトになり死亡.その100分の1で死亡するから1日いたら死亡する)
2) 文部科学省が3月16日に発表した福島原発から20キロの地点(福島県浪江町周辺)の放射線は1時間330マイクロシーベルトであった(1時間あたりと思う)。
(そこに1ヶ月少し住んだら330ミリシーベルトになり、白血病になる数値・・・これをテレビでは「安全な放射線」と言っていた。)
3) 3月15日頃の東京の高い値は10マイクロシーベルトぐらいだった。
(東京に1ヶ月少し住むと、10ミリシーベルトで、1年間に浴びて良い値の10倍になる。1年ぐらい住むと子供はかなり危険。胃のレントゲンが1回で600マイクロシーベルトだから、1ヶ月で17回のレントゲンを受けることになる。安全とは言えない.)
・・・・・・・・・
【政府のトリック】
政府やマスコミは「福島原発から20キロのところの放射線は、330マイクロシーベルトだから、胃のレントゲンの2分の1」という言い方をしている。だから安全という.
しかしそれは「そこに1時間しかいない人」の事であり、住んでいる人ではない。だから、1ヶ月あまり住む人は330ミリシーベルトを浴びることになり、子供も親も白血病になるだろう.
すぐ待避しなければならない。決して「安全な放射線」ではないのだ。
・・・・・・・・・
今、私(武田)は少し動揺している.
もし文部科学省が16日に発表した値が正しく、私の計算があっていれば、政府は直ちに浪江町の人をもっと遠く(風上)に待避させる必要があるからだ。
でも、まったくその気配はない.なぜなのか?
私の計算が間違っているのか? それでは浪江町の少し南の人はどうなのだろうか?たとえばある地点で測定してみるとその3分の1の100マイクロシーベルトのところに住んでいる人は、3ヶ月住むと白血病になる.子供はさらに早いかも知れない。
もう一度、慎重に考えてみる.もしこの計算が本当なら大変だが、どこかに間違いがあることを願う.
原子力の専門の人、チェックしてください。もし、この計算が正しいと大変ですから。間違えていたらすぐ訂正します。でも重要な事ですから。
南無三! 私の勘違いであってくれ!
(平成23年3月17日 午前9時30分 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/03/11_0ba1.html
原発 緊急情報(11) どこがまでが危ないか:計算結果

緊急情報の(11)で、放射線による健康被害について、昨日から政府やNHKが間違ったことを言い始めたので、少なくとも緊急にそれを言っておかなければいけないと思い記事を書きました。
記事について多くの専門家、大学の先生、それに勉強中の大学生等からも、計算やデータが提供されました。
ありがとうございました。
重要な事だったので、もちろん、自分としては正しいと思うことを書いたのですが、万が一と思ってチェックをしてもらいましたが、考え方、計算などは基本的な間違いはありませんでした。
・・・・・・・・・
その結果をまとめますと、
1) 原発の近くの町や、茨城県の北の地域、福島市等はすでにやや危険な状態にある、
2) 東京まで来ると今のところまだ危険な状態にはない、
3) データが部分的なので、全体的な見通しができない、
4) 健康な大人と、妊婦もしくは赤ちゃんとでは、放射線の感度が相当違うので、誰を基準にするかで危険度が変わってくる、
ということです。
・・・・・・・・・
ニコニコ動画の生放送でお話した通り、わたくしは政府の責任者としてではなく、「家庭のお父さん」として判断をしています。
家庭のお父さんという意味は、家には妊娠した人もいるでしょうし、赤ちゃんもいるでしょう。それから楽観的な見方もあるし、悲観的な見方もあります。
その中でわたくしは、やや頭の隅に赤ちゃんを考え、極端に悲観的ではなく、でも多少は「万が一」ということも頭に入れて計算をしています。
これは「事実をそのまま見る」ということとも相反することではありません。つまり、赤ちゃんは現実にいますし、原発の処理がうまくいけば汚染はなくなっていきます。逆に1ヶ月ぐらい続くこともあるのです。
そして私は福島に住むお父さんとして、「このままいった場合、子供を少し遠くにやったほうがいいかどうか」ということを考えたのです。
さらに、今日だけのことを考えるわけにも行きません。今日のデータだけを使うのではなく、おおよその今後の変化も加味しました。
・・・・・・・・・
重要なことですから。前提を細かく説明しておきます。
【第一】
まず、政府や NHKがどのように間違って言っているかというと、
1) 1時間あたりの放射線というを値は、わたくしたちにはほとんど関係がないのに、1時間あたりの放射線の値を言っていること、
2) それを全く関係のないレントゲンの場合などと比較していること、
です。
つまり、「1時間当たりの放射線が1ミリシーベルト」だったとします。これを仮に1秒あたりの放射線でいれば、0.3マイクロシーベルトになり、「全く問題のない放射線の強さ」になります。
逆に、1年あたりの放射線とすると、約9シーベルトになるわけですから、「全員が死亡する放射線の強さ」になります。
わたくしの注意点の第一は、政府や NHK が1時間当たりの放射線の強さを、それと関係ないレントゲンの量などと比較をしていることです。
1時間あたりの放射線の強さは専門家にはある目安になりますが、「自分がここにいてよいのか、子供をここにおさせていいのか」ということを考える時には無意味な数字だからです。
わたくしは今朝、その危険性に気が付いたわけです。

【第二】
一方、例えば、1ミリシーベルトのところ(1時間あたりでも1秒あたりでも)にいても、それは24時間ずっと外にいる時です。現実的には、冬場でもありますし24時間外にいるということはありません。どんなに長い間外にいてもせいぜい6時間ぐらいでしょう。
ですから例えば1ミリシーベルトという時にはそれを4分の1にして0.25シーベルトとして計算するのがよいと思います。
ただ家によっては換気の状態が違いますので、なかなか一概には言えないということがあります。かなり密閉性の良い家にいて、ほとんど外出しなければ10分の1ぐらいというデータもあります。
逆に、外から帰って来ても服の外に放射性物質がついているときに、それを綺麗に払わなければ被曝する時間は長くなるということになります。

【第三】
また、赤ちゃんや妊婦が普通の人よりどのくらい感度が高いかということはなかなか難しくて、一概に言えません。
おおよその目安は、赤ちゃんや妊婦は普通の人の10倍ぐらい安全性を見たほうがいいというところでしょう。赤ちゃんを育てている人はこのことがとても心配だと思いますので、今後も少し調べていきたいと思います。
今のところ、わたくしは家のお父さんとして、「自分はまあ大丈夫だけれども妊娠している女性もいるから、安全を見たほうがいい」というように考えています。

【第四】
最後に、今日のデータを使うか、今後1週間ぐらいに予想されることのうち「やや悪い方を使うか」という問題があります。
今日のデータだけを使えば、良いデータもあれば悪いデータもあります。また、今後1週間を考えると予想が外れることもあります。
しかし、福島原発の問題で冷却がうまく行き沈静化してしまえば、それはそれで良かったのではないかと思います。
危険を煽りすぎるという批判は必ずありますが、原発が上手く安全になったときだけのことを考えるのも問題です。
福島原発の容器が破裂して今の10倍ぐらいの放射線がでるようになったときのことを考えておけば、お父さんとしての責任は果たせるのではないかと思います。
・・・・・・・・・
そこで、計算に入ります.
一昨日からのおおよそのデータを参考にして、「赤ちゃんがいる家庭で、福島原発の容器が破裂して、放射線が10倍ぐらいになったとき。最低でも1ヶ月ほどは一日の4分の1は外にいる状態で、今のところで生活しても良いか」ということで計算します。
そうすると、
{元のデータ(1時間あたりのシーベルトの平均値)}*10(赤ちゃん)*10(容器破裂)*0.25(外にいる時間)*1000(1時間と一ヶ月少しの時間の比率)
=1時間あたりのシーベルトの平均値×25000
となります。

読者の方で大人の人は計算の値を10分の1に、原発は今の状態より悪くならないと思う人は10分の1にしてください。
ここで原発が今より10倍の放射線の漏えいになるとしたのは、政府が「福島第一3号炉に水を追加するには17日が限度だ」とコメントした「限度だ」ということを今より10倍としました。(「限度だ」では計算できないから)
つまり、以下の計算は、
{今のところに1ヶ月以上は住むつもりで、赤ちゃんがいて、福島原発が今より少し悪くなる}
ということが前提です.
・・・・・・・・・
1) 浪江町の人
文部科学省が測定した時の放射線が最大で330マイクロシーベルト、最低が160マイクロシーベルトだったので、これをそのまま平均して考えると(一日平均、もしくは今までの累計はデータが手元にありません)、 毎時245マイクロシーベルト*25000=約6シーベルト
     計算結果:死ぬ。
容器が破裂しない場合:
245マイクロシーベルト*2500=約600ミリシーベルト
     計算結果:白血病になる。

2) 高萩市 14日22時から15日22時まで1日間
平均放射線 毎時約2マイクロシーベルト
計算:2*25000=50ミリシーベルト
  計算結果  法律の許容値の50倍。白血病の4分の1

3) 福島市  文科省データ  毎時20マイクロシーベルト
     (一日の平均値不詳)
計算  20*25000=500ミリシーベルト
  計算結果  白血病

4) 東京   いろいろなデータが毎時0.1から1マイクロシーベルトぐらい
計算   0.1or1*25000=2or25ミリシーベルト
  計算結果  法律の許容値の2から25倍程度。
        やや危険。

となります。

これは「危険を煽ることも、内輪に計算することもしない」場合です.

このように計算しますと、

1) 原発に近い人は風上の遠いところに移動した方が良い、
2) 福島、高萩ぐらいのところの人はやや危険で、原発が沈静化すれば良いし、容器が破損すると逃げた方が良い、
3) 東京はまだ少し余裕がある、

ということになります。

この計算結果は多くの方からの情報でまた修正しますが、福島、茨城の地域のデータでは時間あたり3マイクロシーベルトぐらいがでているので、赤ちゃんや妊婦の方は注意した方が良い、東京はまだ少し余裕があるという事になりました。
やや予想より厳しい結果になりましたが、これは赤ちゃん係数10、原発の悪くなる係数10が効いています.
赤ちゃんや妊婦はデータをさらに調べます.また原発が悪くなる係数はそれぞれの予想によって考えてください。

(自衛隊のヘリコプターの測定値は毎時80ミリシーベルトぐらいだったが、昨日はさらに高かったと報告されている.80ミリシーベルトでは1時間から4時間で白血病などになる。自衛隊員も可哀想だ.)
(平成23年3月17日午後2時 執筆) 武田邦彦


『気象庁は汚染物質情報を流せ』

2011年03月17日 | 原発
原発から飛散した放射性物質は大気に乗って流れ出る。
天気予報は、風向きの情報もあるが、それだけでは充分でない。
福島原発周辺からどちらの方向に流れ出るのか、具体的に情報を発信すべきだ。
ちょうど花粉情報のように。

武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_02f1.html

原発 緊急情報(9) 気象庁:国民の方を向いてくれ!

世界の気象庁は情報を出してくれている(外電からそのまま。この記事の著作権はこの際人の命に関わるので使用を認めてもらいたい)。
・・・・・・外電・・・・・・
世界気象機関(World Meteorological Organization、WMO)によると、福島第1原発で爆発が起きた12日と13日の風は、それぞれ北東と東に向けて吹いていた。原発から太平洋に抜ける方向だ。「この時の福島県沖の気象状況から判断すると、放射性物質は陸地の方向には拡散しなかったとみられる」と、WMOの防災プログラムの責任者は語る。
米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration、NOAA)のモデリング・プログラムを用いて放射性物質が飛散する可能性がある地域を予測した米国の気象学者、ジェフ・マスターズ(Jeff Masters)氏は、放射性物質のほとんどは日本の東北地方の太平洋岸にある福島第1原発から東の太平洋方向に拡散し、少なくとも5日間は太平洋上空を浮遊するとみているが、人体に有害となる放射性物質が7日間以上も大気中を浮遊し続けて2000マイル(約3200キロ)を超えて拡散する可能性は、ほぼないだろうとみている。

 一方、フランス気象局(Meteo France)予報部門のシリル・オノレ(Cyril Honore)氏はAFPの取材に、「日本は温帯に位置するため、風はおおむね西から東に向かって吹く。だが、気団(温度や湿度などがほぼ一定の空気のかたまり)や雲は何かに囲われているわけではないので、乱気流が起きれば垂直方向にも水平方向にも風の吹く方向に拡散していくだろう」と話し、放射性物質を含んだ微細なちりが福島第1原発から広範囲に広がる恐れがあると指摘した。」

(ここまで外電)

世界気象機構、アメリカ海洋大気庁、およびフランス気象庁はいずれもその任務を果たし、福島原発付近の風から汚染がどのように拡がるかについて「過去、現在、近い将来」についてコメントしている.
・・・・・・・・・日本の気象庁!!・・・・・・
天皇陛下が国民のことをご心配になっているのに、日本の気象庁は「過去、現在、近い将来」に福島原発の放射線物質がどのように流れるかについて、まったく発表をしていない。 日本には気象庁はなかったのか!
・・・・・・・・・
今のところ、福島原発からの放射線物質の漏洩はそれほど大きく無い.従って、半径50キロぐらいは危険があるが、それより遠い北側と西側には問題がない。東は海だから良いとして、南は引き続き原発の状態と風に注意をしておいた方が良い。
昨日から政府は「放射能が急激に上昇した」とか「ヘリコプターが放射線で近づけなかった」と言うだけで、線量を言わなくなった。
テレビも昨日から「高い方の放射線の値」の代わりに「低い方の放射線の値」を言い始め、値が「1時間あたりの線量」なのにあたかもそこにずっと住んでいても大丈夫のように言い始めた。
生活をしている人を相手に言っているのだから、少なくとも1ヶ月(約1000倍)のデータを言うべきだ。つまり、テレビが「10マイクロシーベルト」と言ったら「10ミリシーベルト」と考えて家族の安全を判断した方が良い。

ところで、私はまだ東京は大丈夫だから、昨日、名古屋から東京へ来ている.

・・・・・・・・私のスタンス・・・・・・
私のブログに対して「危機を煽っている」とのご批判があるが、私は「ありのままの事実と判断を示す」事に終始していて、最終的な判断は読む方に御願いしている.
「危機を煽る」とか「冷静になることを求める」などを考えると、自分の判断が入るので、それは入れていない。もし、私のブログを見てパニックが起こっても、それは事実によってパニックが起こるのだから、やむを得ないと思う.
もう一つ、私と政府やマスコミが違うのは、政府やマスコミは「今」のことだけを言っているが、私は「過去、現在」から見た「近い将来」に焦点を当てている.
その理由は皆さんが「どうしたら良いか」と判断する時には「今」ではなく「近い将来(1週間ぐらい先)」を考えると思うからである.
・・・・・・・・・
ところで、外電によると、 アメリカ人は80キロ圏内からの避難を勧告した。
フランスは日本に居住しているフランス人を退去させるためにエール・フランス(準国営の航空会社)に航空機の派遣を要請した。
ドイツ政府はドイツの航空会社に対して、成田着の航空機を関西空港に変更するように勧告した。
(平成23年3月17日 朝8時 執筆)武田邦彦


在日中国人 シナの迅速帰国作戦

2011年03月17日 | 原発
シナからは震災救援隊が来てありがたいこと。
一方、自国民も「大切」にして迅速に帰国を促進し輸送を行っているとのこと。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成23年(2011)3月17日(木曜日)
通巻第3264号 (3月16日発行)
http://www.melma.com/backnumber_45206_5133106/
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在日中国人の避難に「国防動員法」を適用しているのではないか?
その中国の、あまりに迅速な対応ぶりは日本政府の無能と対照的である

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 在日中国大使館は「緊急布告」を通達した。
内容はといえば、「宮城県、福島県、岩手県、茨城県の4県にチャーターした大型バスを派遣し、在日中国人を新潟空港か、あるいは成田空港に送り届ける」との発表だった。
つまり、在日中国籍自国民に帰国を促進しているのである。

すでに3月16日、成田空港からは400名ほど(主につくば市在住の留学生とその家族)の中国人が成田空港を後にしている。
地震発生以来、中国南方航空、東方航空などは定期便に大型機を投入し、大規模な帰国輸送をおこなっている。
 2010年二月の全人代は「国防動員法」を可決成立させた。これはチベット、ウィグルの騒乱や自然災害に適用されるほか、在外中国人の動員も可能ならしめた国家総動員法に匹敵するもので、日本の大地震以後、これを適用させているふしがある。
 在日ドイツ人のあらかたはドイツなどへ帰国するか関西以西へ逃れた。ルフトハンザ航空は日本への定期便乗り入れを中断した。
 中国は大型機に切り換えて陸続と自国民を運ぶ。

 思い出されたい。
 昨年のキルギス騒乱、流血騒ぎによりバキーエフ大統領はウクライナへ逃げた。
 このとき中国は救援機をすぐさまウルムチへ派遣し待機させ、キルギスの南部都市であるオシとその周辺に在住していた中国人500名を救出、輸送した。あとで判明したことは合計12機をチャーターし、1200名の中国人を迅速に避難させたことだった。
 チュニス、エジプトでも同様だったが、一番の注目はリビアだった。
 リビア在住中国人は14000名前後と予測された。チャーター船、エジプトからの空路を確保し、在留中国人の救出に緊急に動いた。な、なんと3万4000名の中国人がリビアにいた。
 迅速対応は瞠目すべきだが、一方であざとい、という印象を抱いた。


余談
愚息は運良く就職も決まり、この4月から東京ビジネス街で研修を受けることになった。
計画停電や周辺の交通事情がまだ復旧していないなど心配が多い。
関西にも支社があるので、融通を利かせてこちらでやってはと思うが・・・
もっとも、これは社員と会社のことで親が口出しすることではないが、このような会社は今の時期多いのではないか。
適切な対処をしてやってほしいと願っている。


『危機管理ジンクス』

2011年03月17日 | 原発
11日の東北大震災のあと、長野県、静岡県と地震が相次いでいる。
地球内部のエネルギーの活発化が懸念されている。専門家は、富士山の噴火も心配している。
前回の噴火から300年経過し、いつ噴火してもおかしくないそうである。
東南海地震についても、数年前同じような予測を聞いたことがある。大阪湾に津波が入ってくれば大阪都心部はこうなるといった絵も見た記憶がある。もうそろそろなのか神のみぞ知る。
地震国日本に住む以上は「天災は忘れた頃にやってくる」ことを覚悟しなければいけないようだ。

云われてみればなるほどと思うことに、「政府が弱体化しているときに大事件が起きる」というジンクスだ。
阪神淡路大震災の時は、村山内閣であった。
大災害になると、自衛隊の活躍なくしては復興は難しい。
仙谷前官房長官は、「自衛隊は暴力装置」と決めつけたが、今の心境はいかがなものだろうか。
【正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 震災危機を「管理危機」にするな 2011.3.16 03:42
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031603430012-n1.htm

 ◆弱い首相の時に大事件起きる
 菅直人・仙谷由人民主党政権で国家危機が起きたとき、本当に大丈夫か?という国民大多数の不安は不幸にも的中してしまった。
 今進行している状況は、「危機管理」に非ず。「管理危機」(レーガン米大統領暗殺未遂の際のヘイグ国務長官の言)である。野党の良識ある「政治休戦」で、土肥隆一衆院議員の竹島韓国領有権共同宣言署名も、菅首相の在日韓国人からの献金問題も吹き飛んだ感があり、「これで菅政権の寿命が延びた」との声もあるが、とんでもない話だ。菅氏は、ある程度、落ち着いたところで、東日本大震災の危機管理の大失敗の責任を取って、総辞職すべきである。
 民主党は、マニフェスト(政権公約)に治安・防衛・外交全般にわたるまともな安全保障政策を盛っておらず、国家危機管理に無関心だ。護民官精神も国家観もない首相・閣僚の資格条件を欠く市民運動家が政権にあったことは、日本国民にとって不運だった。海部俊樹首相下の湾岸戦争、村山富市社会党首相下の阪神淡路大震災とオウム真理教地下鉄サリン事件のように、弱い首相の時に、大事件が起きるという危機管理ジンクスがまたまた当たってしまった。
 何が「自衛隊、警察、消防(ちょっと間を置いて)、海上保安庁の活動に心から感謝」だ。菅首相は全国放映のテレビで空々しい賛辞を口にする前に、「民主党の安全保障行政欠落は政党としての誤りでした。危機管理軽視も反省します。特に仙谷前官房長官の『自衛隊は暴力装置』『海上保安庁は武器を持った集団』という発言は甚だ不当な失言で、仙谷氏に撤回させ、謝罪させます」と国民に謝ってから自衛隊10万動員と言え。

 ◆手の平返し何でも自衛隊頼み
 それも、不見識にも2万→5万→10万と、たった2日の間に危機管理の禁忌である「兵力の逐次投入」の愚を演じ、さらに、戦後初めて予備自衛官の非常招集を行うとは、手の平を返したように何から何まで自衛隊、である。
 仙谷氏も疚(やま)しい沈黙を守っていないで堂々とテレビ会見してもう一度、「自衛隊は暴力装置」と言うか、撤回して謝るか、民主党のためにも姿勢を明らかにせよ。
 公共事業を目の敵にして事業仕分けするから建設業者がブルドーザーなど重機を中国や東南アジアに売ってしまい、災害地の瓦礫を撤去する者が少なく、自衛隊施設大隊に頼らざるを得ないのだ。
 「政治主導」も誤りだった。政務三役で国家危機管理ができるのか? 役人のやる気をなくしたから情報や初動措置が遅れ、「オーダー・カウンターオーダー・ディスオーダー(命令・変更・混乱)」の大混乱が起きている。東京電力と首相官邸の「計画停電」の二転三転、七転八倒はその典型で、目を覆いたくなる醜態だ。国民は懐中電灯、電池、ロウソク、保存食をスーパーの棚を空にして備え、被統治能力(ガバナビリティー)の高さを示したのに、政府側はまさに統治能力(ガバナンス)の低さを天下にさらした。

 阪神大震災の際と比べてよくなったのは、2点である。

 ◆米支援、災対法適用の進歩も
 まず 同盟国米国の応援を素直に受け入れ、米海軍の空母、揚陸艦の支援をもらったこと。阪神大震災の時は、村山首相は愚かにも、人命救助よりイデオロギーを優先させ、米国の支援を拒否した。
 もう一つは災害対策基本法を初適用、「緊急災害対策本部」を立ち上げ、首相を本部長としたことだ。災対法では、災害対策本部長は地方自治体の首長、知事または市町村長である。大災害となり複数の自治体に及ぶ場合は、「国務大臣(国土交通相)」を長とする「非常災害対策本部」を置く。
 阪神大震災時、筆者は村山首相に「経済戒厳令」と呼ばれる「緊急災害対策本部」を設置し、全権限を首相に集中する非常大権を掌握するよう強く進言した。村山首相は午後4時の記者会見ではこの進言を取り上げたのだが、周囲の猛反対で全閣僚参加の小田原評定となって大失敗した。ただ、首相にこんな大きな権限を与えると、菅首相の指導者としての資質がまともに問われることともなる。
 今の側近は、未熟、未経験、不勉強で、危機管理の補佐官はいない。今、大事なことは、予備自衛官を招集するより阪神大震災や東海村原発事故を処理した各省の官僚OBを非常招集して地震と原発の諮問委員会を速やかに立ち上げることだ。名指しすれば、元官房副長官の的場順三、外交評論家の岡本行夫、元警察庁長官の国松孝次、元運輸相官房長の棚橋泰、元陸将の志方俊之の各氏らを三顧の礼をもって官邸に非常招集、OBの諮問委員会を設置すべきだ。
 枝野幸男官房長官は、内閣広報大臣としては適任だが、「安全保障会議設置法」では、今回のような大災害の統一的指揮権と責任は官房長官にあり、補佐役は経済産業省原子力安全・保安院ではなく内閣危機管理監であることを思い出してほしい。国内外のボランティアを国が受け入れて、奉仕団を組織するのも国の仕事である。(さっさ あつゆき)