前回はコボちゃんでしたが、今回は同じく新聞連載四コマ漫画、アサッテ君に登場した片手袋です。
“2006.1.26 毎日新聞 『アサッテ君』 第10759回 作:東海林さだお”より画像引用
一コマ目:眼鏡を掛けた若者が手袋を片方落とす。後ろを歩いている女性がそれに気付く。手袋の描き方や集中線の入り方に東海林先生独特のセンスが見られる。
二コマ目:手袋が落ちた事を男性に伝えようとした女性が何かに気付く。女性の髪形、口紅の描き方に東海林先生独特のセンスが見られる。
三コマ目:手袋が落ちている事を伝えるのに不思議な言い回しをする女性。ここであらためて女性の着ているコートに注目してみると、その描き方に東海林先生独特のセンスが見られる。
四コマ目:男性はこれから会場に向かう受験生だった。女性はそれに気付き、“落ちる”という単語を使うのを回避したのであった。このコマの片手袋は一コマ目がなければ手袋とは分からないほどラフに描かれている辺り、東海林先生独特のセンスが見られる。
実は前回のコボちゃんもアサッテ君も、厳密に言うと片手袋ではないんですよね。すぐに持ち主の下に帰ったので、“なりかけ片手袋”なんです。
しかし植田まさし先生、東海林さだお先生、四コマ漫画界の両巨頭が揃って片手袋を題材にしているのも不思議ですし、両者共に「片手袋の発見→発見者の思考の逡巡→落とし主への返却」というプロセスを描いているのも不思議です。
いずれにせよ、全国規模の三大紙のうち二つの連載漫画で片手袋が題材にされているのですから、案外片手袋もメジャーな存在なのかもしれないですね。
さて残るは朝日。いしいひさいち先生は過去に片手袋を取り上げているのでしょうか?ご存知の方がいらっしゃいましたら情報お待ちしております。いしい先生ならきっと超難解な内容になっているかもしれませんね。
【本日の結論】→東海林さだお先生は、少なくとも“丸かじりシリーズ”は面白いよ、うん。