BS放送しか映らない山小屋のオンボロテレビで二つの素晴らしい番組に出会った。
一つはNHKのBS−1スペシャルで放送された「もう一つのショパンコンクール ピアノ調律師たちの闘い」。5年前に放送された番組の再放送らしいけど、僕は食い入るようにこの番組を初めて見た。
もう一つはBS朝日で放送された「奇跡のピアニスト 辻井伸行」だ。この番組も1年前に放送された番組の再放送らしい。これも僕は初めて見るプログラムだった。
ショパンコンクールで採用されたピアノメーカー4社のうち、ヤマハとカワイの両国産ピアノメーカーに加えてイタリアの新興メーカーFazioli社の3社の日本人調律師たち。4社のピアノから演奏で使用するピアノを自由に選択できる立場のピアニストたちと調律師たちとの関わりが丁寧に描かれていた。コンクールの熱い舞台と対峙するピアニストの緊張感、それを陰で必死に支える調律師の匠たち。世界の音楽会で高く評価されている日本製ピアノと共に高い技術の日本人調律師の匠たちの活躍が誇らしかった。
もう一つのピアニスト辻井伸行さんの番組も素晴らしかった。世界で高い評価を得ている辻井さんだ。優れた技術で奏でるピアノの音色の余韻が今も僕の脳裏に残っている。
読書三昧の小屋暮らしにこれら2本のテレビ番組が花を添えてくれた。
さあ、明日は新しい一年の始まり、仕事初めだ。人と車が往来する騒々しい町に帰ろう。