生垣の槙の剪定を終えてからハナを乗せて蒜山に向けて車を走らせた。
午後3時過ぎに駐車場に到着。5日前と比べるとさらに40cmほど積雪量が増えていた。想定内の積雪量だったので内心、ホッとした。長靴に履き替え、駐車場からスコップで新雪をラッセルしながら小屋の横にある水道の元栓の場所に向かった。水抜き状態から通水にノズルをひねる。ところがまるで水の音がしない。嫌な予感・・・。
水道管が凍結により蛇口から水が出ない状態になっていた。最悪の事態だ。
仕方なくビニール袋に雪をつめて山小屋に運び入れ、ガスコンロで溶かして水を作ることにした。風呂は諦めた。とにかくできるだけ多くの水を作らなくてはならない。トイレのタンクに入れる水も必要だ。
雪から水をこしらえるのは何年ぶりのことだろう。吹雪く稜線のテントの中、凍える手で水をこしらえてエッセンをした厳冬期登山が懐かしい。あの時のことと比べれば、小屋の中でするのは楽チンだ。水作りも楽しまなくっちゃあ。
今朝も雪を溶かして水を作ることから一日が始まった。このようなことになっていることをLINEで家族に伝えると、入院中の娘からは「お風呂にも入れなくて、大変ねえ」と同情され、息子からは「サバイバル生活だなあ」、そして「楽しんでね」だと。
もちろん、楽しんでいるとも。
水もできたので、昼前に酒粕、鮭、豚肉で粕汁をたくさん作った。小屋中、粕汁の匂いに包まれた。さっそく、お昼ご飯。美味しい。自画自賛だけど、とても美味しくできた。今晩もこれを温めるだけでいい。
サバイバルは言い過ぎだけど、このような不自由な生活もたまにはいいなあ。