風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

サバイバル生活 水の確保

2021-01-10 | 田舎暮らし
 
 生垣の槙の剪定を終えてからハナを乗せて蒜山に向けて車を走らせた。
 午後3時過ぎに駐車場に到着。5日前と比べるとさらに40cmほど積雪量が増えていた。想定内の積雪量だったので内心、ホッとした。長靴に履き替え、駐車場からスコップで新雪をラッセルしながら小屋の横にある水道の元栓の場所に向かった。水抜き状態から通水にノズルをひねる。ところがまるで水の音がしない。嫌な予感・・・。
 


 水道管が凍結により蛇口から水が出ない状態になっていた。最悪の事態だ。
 仕方なくビニール袋に雪をつめて山小屋に運び入れ、ガスコンロで溶かして水を作ることにした。風呂は諦めた。とにかくできるだけ多くの水を作らなくてはならない。トイレのタンクに入れる水も必要だ。
 雪から水をこしらえるのは何年ぶりのことだろう。吹雪く稜線のテントの中、凍える手で水をこしらえてエッセンをした厳冬期登山が懐かしい。あの時のことと比べれば、小屋の中でするのは楽チンだ。水作りも楽しまなくっちゃあ。

 
 今朝も雪を溶かして水を作ることから一日が始まった。このようなことになっていることをLINEで家族に伝えると、入院中の娘からは「お風呂にも入れなくて、大変ねえ」と同情され、息子からは「サバイバル生活だなあ」、そして「楽しんでね」だと。
 もちろん、楽しんでいるとも。
 水もできたので、昼前に酒粕、鮭、豚肉で粕汁をたくさん作った。小屋中、粕汁の匂いに包まれた。さっそく、お昼ご飯。美味しい。自画自賛だけど、とても美味しくできた。今晩もこれを温めるだけでいい。
 サバイバルは言い過ぎだけど、このような不自由な生活もたまにはいいなあ。


真紅の膝掛けブランケット

2021-01-09 | 田舎暮らし

 アウトドア月刊誌BE-PALの付録でフリースの膝掛けブランケットがついてきた。毎年、同じフリースのブランケットが付録についてくるが、毎年、色だけは違う。今年は目も覚めるような真紅。暖色なので温かそうで悪くない。

 今日は気になっていた生垣の剪定をさっさと済ませてから、ハナを連れて山小屋に向かおう。

 蒜山は先週よりさらに新雪が降り積もって深くなっているはずだ。除雪三昧、楽しい労働が待っている。

 


カレーを作る

2021-01-08 | 健康

 この冬一番の冷え込みだ。朝、一階のガスストーブのパネル温度計は2℃を示していた。外気温が氷点下であることは間違いない。僕が住む県南部はこの冬、雪はまだ積もったことはないけど、県北部はここ数日間、大雪の予報が出ている。

 今頃は降っているんだろうなあ。今週末も雪に囲まれて過ごす予定だ。そしてエンドレスの除雪作業を続けることになる。

 昨晩はカレーをたくさんこしらえた。カレーは僕の大好物で、飽きずに何日でも食べ続けられるので、たいへん重宝するメニュー。僕が作るカレーはスープカレーみたいなスープ状のもの。スープとしても飲めるようなドロドロしていないカレーが好きだ。自画自賛だけど美味しくできた。

 ハナちゃんは連日、ひとりでお留守番をしてくれている。ストレスを溜めていると思うけど仕方ない。娘が退院するまで、あと何日かかるかわからないけど、その日までハナちゃんと一緒に我慢の日々だ。頑張らなくては・・・。


武田鉄矢さんの学び

2021-01-07 | 健康

 武田鉄矢さんがラジオ深夜便「明日へのことば」に登場された。武田さんは年男の72歳。

 瑞々しい感性で合気道や英語の日記など新しいことに取り組む学びの姿勢は立派だ。

 高倉健さんや山田洋次監督さんとの関わりの話も面白かった。「ささやかなことでも感動して生きる」

 ささやかな目標の積み重ねが大切。平静を保つために毎日の小さな驚きを重ねる習慣を教えてもらった。


自然体で

2021-01-06 | 健康

 新年のスタートは何とか会社でうまく滑り出すことができた。これから始まる新しい一年に期待も膨らむ。

 仕事を終えて家に戻ると家事仕事だ。

 6年前にカミさんに先立たれた後の自炊生活に逆戻りしただけのことだけど、あの時と違い、それなりの経験値があるので気持ちに余裕がある。2年前に娘が家に戻ってから家事仕事から解放されたのが特別のことと思えば何のことはない。

 時間に余裕がなくなることは辛いけど、自然体でやっていくしかない。娘から入院が少し長引くかもしれないとメールがあった。長く付き合わないといけない病気だから、急かず焦らず一緒に向かい合っていこう。


勝山の石垣

2021-01-05 | 田舎暮らし

 蒜山から家に戻るとき、旭川沿いに真庭市勝山に出た。

 ここを通るたび、家々の特徴のある美しい石垣を脇見運転して眺めてしまう。

 今回は車を停めて、この光景を写真に収めることにした。家ごとに石垣の組み方が違うのが面白い。石垣を組む匠の技に感動すら覚える。

 何度眺めても見飽きることがない光景だ。これが日本の伝統的な文化なんだろうなあ。

 さあ、今日から仕事だ。ハナちゃんには、日中、独りぼっちでお留守番をしてもらうことになる。

 娘が退院できるまであと何日間続くかわからないけど、辛抱して乗り切らなくてはね。みんなで頑張ろう。

 


ピアニストと調律師

2021-01-04 | 健康
 
 
 BS放送しか映らない山小屋のオンボロテレビで二つの素晴らしい番組に出会った。
 一つはNHKのBS−1スペシャルで放送された「もう一つのショパンコンクール ピアノ調律師たちの闘い」。5年前に放送された番組の再放送らしいけど、僕は食い入るようにこの番組を初めて見た。
 もう一つはBS朝日で放送された「奇跡のピアニスト 辻井伸行」だ。この番組も1年前に放送された番組の再放送らしい。これも僕は初めて見るプログラムだった。

 
 ショパンコンクールで採用されたピアノメーカー4社のうち、ヤマハとカワイの両国産ピアノメーカーに加えてイタリアの新興メーカーFazioli社の3社の日本人調律師たち。4社のピアノから演奏で使用するピアノを自由に選択できる立場のピアニストたちと調律師たちとの関わりが丁寧に描かれていた。コンクールの熱い舞台と対峙するピアニストの緊張感、それを陰で必死に支える調律師の匠たち。世界の音楽会で高く評価されている日本製ピアノと共に高い技術の日本人調律師の匠たちの活躍が誇らしかった。

 
 もう一つのピアニスト辻井伸行さんの番組も素晴らしかった。世界で高い評価を得ている辻井さんだ。優れた技術で奏でるピアノの音色の余韻が今も僕の脳裏に残っている。
 
 読書三昧の小屋暮らしにこれら2本のテレビ番組が花を添えてくれた。
 
 さあ、明日は新しい一年の始まり、仕事初めだ。人と車が往来する騒々しい町に帰ろう。 
 


 
 

穏やかな一日

2021-01-03 | 田舎暮らし
 
 
 ラジオから箏曲が流れ、殺風景な山小屋にもお正月の雰囲気が満ちている。尺八や琴の音をしみじみと聞くのは正月くらいだけど、耳に心地いいのでBGMにはうってつけだ。

 
 一晩たつごとに軒のつららは長く伸びている。今朝は曇天だけど雪も止み、風もない。久しぶりに穏やかな一日になりそうだ。 

 
 年末からずっと雪が降り続いたので除雪のために外には出たけど散歩には出かけなかった。買い物も牛乳が切れたので仕方なくコンビニに出かけただけ。ずっと小屋に引き籠もっていた。
 今日はお出かけできそうだ。あとで寒がり愛犬ハナちゃんと散歩に出かけよう。

 
 
 年越しそばもお雑煮も食べることなく、連日、ありあわせで済ませている。元旦の夜、ご近所さんが御節料理を孤食用に皿に盛り合わせて届けてくださった。ありがたい。
 いつも一緒の娘が今回はいないことを不思議がったご近所さんに立ち話で尋ねられたので、ご親切なお届け物になったようだ。お陰で唯一のお正月らしい食事を美味しく頂いた。
 入院中の娘からお正月らしい病院食の写真がスマホで送られてくる。よっぽど病院食のほうがお正月メニューだと苦笑いする。
 お昼は今日もカレーだ。お正月は一つじゃない。

 

若者の一人旅

2021-01-02 | 健康
 

 昨晩は粉雪が降り続いた。車もモーターバイクもすっぽり雪に包まれてしまった。
 夕食に軒先のつららで水割りを作った。大好きなテネシーウィスキーJack Danielが一段と旨い。氷柱は溶けにくい氷なので、ついついウィスキーを注ぎ足し注ぎ足しして知らぬ間に量が増えてしまう。正月だからまあいいかあ、と自己正当化して気持ちよく飲んだ。

 日中は沢木耕太郎さんの深夜特急を読み返して過ごした。深夜特急第一便は作家沢木さんの原点だ。何度読んでも爽やかで面白い。無鉄砲な一人旅は若者を鍛え、人間の幅を広げてくれる。人として一番大切な心を豊かに深めてくれるものだ。

 若者は一人旅に出ろ、だ。五木寛之さんだって青年時代にモスクワを旅した。
 僕の原点は21歳の時のネパールヒマラヤだ。3ヶ月の予定で日本を出て、結局、半年間も過ごして留年した。感受性豊かな年頃で得た貴重な経験は何物にも代えがたい。
 あの旅で経験した失敗も言葉の通じない人々との交流も今でも昨日のことのように鮮明に覚えている。辺境の地で過ごした日々が僕を鍛えてくれた。人生や人間について多くのことを学ばせてもらった。
 今日も深夜特急の続きを読もう。  

元旦を山で迎える

2021-01-01 | 健康

 
 入院中の娘とのコンタクトはスマホだけ。病院に行ってもコロナ対策で面会もさせてもらえない。それだったらと、30日から愛犬ハナちゃんを連れて一人で山小屋に行くことにした。
 想像以上の積雪量だった。駐車場で雪山装備に着替え、スコップを手に駐車場から腰くらいの積雪をラッセルして、小屋に入った。
 
 
 まずは食べ物の準備だ。ご飯を炊き、カレーを作り、雪ごもりに備える。



 30日と大晦日の二日間は雪との格闘だった。除雪機をブンブン言わせて駐車場周りと小屋までの道づくりに明け暮れた。除雪しても降り続く雪ですぐに道は埋まる。
 でも雪に囲まれた除雪作業は楽しい。ちっとも苦ではない。
 娘は病室から僕の雪との格闘をスマホを通じて案じてくれている。どっちが見舞われる立場かわからないけど、元旦を小屋で愛犬ハナちゃんと静かに迎えた。