渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

遠くに響くオートバイの音

2024年09月05日 | open
 


私が今住んでいる町は南の
前面が海で、東西北は山に
囲まれている。
盆地ではないのだが、そう
した地形ゆえ、街中の音が
少し離れている場所でもよ
く響いて聞こえる。
明け方の港の船の始動音と
かも聴こえて来る。

そして、私が好きな街の音
がここにはある。
それは、海沿いの国道を夜
中に走るオートバイの音だ。
それは時にコォーーンだっ
たりフォーーンだったりし
て、深夜の街を走り抜けて
行く音がするのだ。
それは耳障りではない。
轟音でも爆音でもない。
時々やんちゃなバンババ、
バンババ、ババンバンバン
という直管での空ぶかしを
する二輪もいるが、深夜の
国道を駆け抜けて行く人の
オートバイの排気音は通り
抜けるような吹け切った音
で消えて行く。
耳障りどころか、それがと
ても心地よい。
「どこまで帰るのかな」とか
「どこに行くのかな」などと
想像しながら、その一瞬の
走り抜けるサウンドとの出
会いに耳を傾ける。
私のこの町での夜の密かな
楽しみだ。
友よ、モーターサイクルと
共にあれ。


 

 

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