
最近ブームとやらのキャンプでは、ナイフ
でバトニング(棒でぶっ叩くこと)による
薪割りが流行っているらしい。
私個人はナイフバトニングなどは1970年代
からやっていたし、チョッピングによる薪
の刻み付けによる着火性の向上加工は、私
だけではなく誰でもやっていた。
大学時代からの盟友のバイク乗りの奴も、
学生時代にキャンプに行ったらスラリと
大型ナイフを抜いて薪をチョップして刻み
を入れていた。当たり前のように。
ただし、70年代末期〜80年代の我々は、
点火はメタルスパークのマグ棒ではなく、
マッチやライターの着火具を使用してい
た。
最近は薪に羽を作って火口(ひくち。これ
が「ほくち」と読むと、それは炉の送風口
のことになる)を作るフェザースティックと
いう物に着火することもかなり広まって来
た。
これはチョップによる刻み付けの発展系で
はあるが、古くからの方法ではない。
ナイフバトニング薪割りは古くからあった
が、フェザースティック加工は極々最近、
ここ30年ほどの方法である。
元々は火口には着火性の良い葉っぱ等が
集められて点火されていた。

(2014年)
ここ2年ほどのネットでの傾向性で笑える
のが、動画サイトの投稿動画やブログ等で
雨後の筍のようにアウトドアやキャンプ
やブッシュクラフトの「解説者」が増え
ていることだ。
どこにそんな数のオーソリティーが眠って
いたのか(笑)。
殆どがニワカである。
動画サイトなどで見て、見様見真似でやっ
てみたり、まだやった経験もないのにウン
チクを語り、能書きを垂れている。
立派なもんだ。
童貞もしくは童貞に毛の生えたような奴
らがさも解ったように女体や女心などの
女性(にょしよう)を物知り顔で語っている
ようで、おかしくてしかたない。
よく恥ずかしくないなあ、と。
しかも、猿真似のために的確な知見に乏し
く、洞察が薄っぺらだ。
その代表的な例がナイフのマイクロベベル
を落とせばいいとか思い込んでいる短絡性
だ。
刃物に対する見識も考察力も無さすぎて、
人の尻馬に乗りたがる野次馬は所詮外野
の観客でしかないことを自分で証明して
しまっている。
果てしなくカッコ悪い。
聞きかじりや猿真似で能書きウンチク垂れ
てる暇があったら、黙って自分でどんどん
木を削ってろ、なのだ。
まず自分で何でもやってみて、そして、
自分自身で考察し、検証し、洞察し、総括
して、それから所見が生まれ、その所見が
さらなる大量の検証実験により知見たるも
のに発展して行く。
最初から玄人ぶっているニワカが多すぎて
今のネットを見ていると失笑しかない。
本物の発信者は大昔からずっとやり続けて
いた。
そのことはネットでは公開せずとも。
そして、最近増殖しているニワカたちには
共通の臭いがある。
それは「流行だからキャンプをする」と
いうことだ。流行を身にまとう事が一番
ダサいという事を知らない。
さらに、「目的はカネ」というのも多くの
突然沸いたニワカには共通している。
ユーチューバー気取りで、素人の童貞の
くせに製品紹介をして集客しようとする。
ま、はっきしいうと、カスのスカっすね。
どの方向から見ても。
尤もナイフの扱いなどは、昭和世代の連中
には苦もなくこなせるのは当たり前の事で
あるのだが、ニワカなのにナイフの使い方
を解説したり、ナイフについて語ったり、
恥ずかしいことこの上ない。
マッチを擦れない世代、鉛筆を削れない
世代、刃物を砥げない世代が、たまたま
ネットで見知った最近の人気動画物はキャ
ンプか!と気づいたもんだから、泥縄仕立
てで自称キャンプの達人を装う。
そして、劣化コピーの動画で集客しようと
する。
下劣。
やっていることも、やり口も、その中身の
野外スキルのレベルも、何もかもが低い。
そもそも、ニワカ解説者たちは、日常的に
いろんなナイフを使ってるのかなあ。
まさか、年に何度か行く野外だけでしか
ナイフは使わない、てなことはないよね?


人のパクリや受け売りや聞きかじりによる
劣化コピーではなく、まず自分で徹底的に
やってみろ、ってんだよな。
千本ノックのように。
楽しておいしい事を、なんて考えてる時点
でスカはスカから抜け出せない。
「楽してダイエット」みたいなアウトな
性根と同じね。
心得違い、というやつ。
広告料だろうと、金を得たらプロだ。
プロならばプロらしくやって見せてほし
い。
しかし、プロのキャンパー?
プロのブッシュクラフトマン?
プロのナイフ遣い?
何だ?それ(笑)。
そもそもが、ベラボーにインチキ臭い。
まるで、パクりの嘘で嘘を塗り固めた
どこかのねつ造イカサマ武術流派みたい
だ。
