コンビニ本のこの漫画、なかなか可愛くて
素直な短編作品が掲載されているのだが、
読んでいてピカリ!と電灯ついた。
解った。
今、なぜ女性にキャンプが大人気なのか
が。
メシだよ、メシ!
食欲。
概して野郎どもよりも女のほうが食いしん
ぼだ。女性の食欲たるや凄い。
2005年、ブログなるものが登場した頃、
女性たちが外食で写真を撮って載せる事が
大流行した。女のブログは、きょうどこで
誰々さんとこんなもの食べました〜♪とい
うブログで溢れていた。
必ず女のブログには食い物が載せられて
いた。飲み食いした記事だけのブログばか
りが右も左も満載だった。
今のキャンプブームは、女性に支えられて
いるともいわれる。
その中心幹にあるのは食い物だ。
それが見えた。
だから、男のキャンパーのネット情報も
やたらめったら食い物だらけなのだ。
まるで、外でメシを買うためだけの野外
行きみたいなのがキャンプのようになっ
ている風潮の底流はそれだ。
なるほどなあ、と思えた。
かつての「全体の野外活動の中の一つの
営みとしての飯盒炊爨」などとは違うの
だ。
どうにも私が違和感を感じていたのは、
野外活動全域を楽しむのではなく、外メシ
のためだけにすべての行動を目的化する
流れができつつあるからだ。
そして、これは男に多いのだが、ギア集め
に没頭する。
目的の為に使うのではなく、道具を次から
次に新たに集めることを目的化している男
が異様に増えている。
私にとっては、違和感全開の筈だ。
現今のバイクブームと全く同じだからだ。
走ることが目的、目標地点まで走って行く
ことそのものが目的とはなっておらず、
どこどこの何とかを食べに行くために二輪
を利用流用しているだけで、バイクそのもの
の特性には肉迫しようとはしない。
だから、乗り方や運転操作などはどうでも
よいから、運転操作には集中せずにマイク
で延々とくっちゃべりながら運転したり、
繊細で正確なアクセル操作を切り捨てる
ベロをスロットルに着けたり、セルフステ
アを殺す背骨伸ばし腕突っ張り頷出し体重
ハンドル預けのいわゆるヤキトリ姿焼き
硬直載りを危険とは認知しなかったりが
できてしまう。
楽しんでるのだからいいじゃないか、とい
う価値観を持つのは自由だが、危険な事は
危険であると指摘したら、指摘した側を
非難して、甘えた社会的に自己中心的な
「自由」を強く求める。
私には違和感ありありだ。
ま、でも、バイクの危険載りはともかく、
今のキャンプのブームは、食い物欲が背景
に強くあることだけは見えた。
そら、ナイフや刃物の研ぎ方や、多くの野外
技術を磨いて自分を高める事などには興味
はないわな。
今の流行のバイクブームと同じだ。
でも、バイクでも、乗っていると人は気
づくだろう。
オートバイは乗る事そのものが楽しい事
に。
どこかに行くための移動手段としての乗り
物ではなく、乗って運転、操縦する事自体
がとてつもなく面白いのだ、という事に。
楽しくて、果てしなく続くハイウェイを
どこまでも走って行ける事に。
キャンプもそうで、野外活動そのものが
創意工夫と知恵の振り絞りで楽しい事なの
だと気づくことだろう。
別にメシなどは無くてもいいのだ。生命を
維持するため、活動能力を維持するための
必要量が摂取できれば。ビーフジャーキー
1枚だけで一晩過ごしてもいいんだよ、ほん
との野外活動ならば。
凝った外メシを食うのだけがキャンプの
目的化したら、それはキャンプとは別物で
あるグランピングや庭先バーベキューと
何ら変わらないただの食の欲望満たしの
付随物にキャンプが成り果ててしまう。
自然との接点から学ぶ事は消失する。
それって、キャンプの意味ないんだよね。
食い意地のためにアウトドアを流用して
いるだけで。
確かに食こそは幸せの源だけど、逆転させ
たらダメなんじゃないかな、ってこと。
健康は大切だけど、生きるために健康で
あるべきであって、健康のために生きる
のは違うんじゃないのかなあ、てこと。
てなことジッパチ羽田の日に思ったりする
訳よ。
方位を間違えなければ、あんな首都高逆走
などという世紀の大間抜けはこかなかった
のに。
目的地を目指していながら、逆方向に向
かったらダメでしょ?てな話。