今月の上旬、日田市まで焼きそばを食べに行きました。久留米にも暖簾分けなどで同名の店が数店あるのですが、いつも本店まで出かけます。2年前に孫たちと来て、今回は単独行です。帰りに市内の豆田町へ立ち寄りました。江戸時代の代官屋敷の近くにある商家町です。
御幸通りです。左の建物は草野本家。国の重要文化財で長い間、改修工事が行われていましたが、ようやく終わったようです。ここの先祖は戦国時代、久留米の草野町発心城に拠っていた草野氏の流れをくんでいます。手広く精蝋業や金融業を営んでいました。建物は年に数回、内部が公開されます。
草野本家の前にある下駄の製造直売店です。日田は下駄の産地。学生のころまでは下駄を愛用していました。いまは下駄履きの人を見掛けることはなくなりました。下駄の値段も高くなり普段履きは出来ません。昔は傘の修繕や下駄の歯を替える流しの職人さんがいたような記憶があります。
上町通りに抜ける魚町(いおまち)の道筋には土産店やカフェがあります。骨董店に佇んでいるサングラスをかけた狸は、以前来た時には向かい角の店にいました。通い帳と徳利を提げています。店が移転したようです。
一筋離れた上町通りへ出て来ました。
豆田町へ来た時は必ず立ち寄る店があります。手前の岩尾薬舗です。
この店は今時の薬局とは違って昔ながらの薬を置いています。2階は薬資料館です。
昔はこうした紙袋入りの粉薬を服用していました。右下にあるのは懐かしい「ケロリン」鎮痛剤。子どもの頃は家に富山の置き薬がありました。半年か一年おきに販売員がやって来て使った薬を清算します。おまけに貰う立方体の紙風船が楽しみでした。事前に連絡があるわけではないので、家にはいつも誰かが居たのでしょうね。
私が買ったのは広島県鞆町ののど飴「十六味保命酒」です。一般ののど飴よりも具合が良い。鞆町には薬用酒である「保命酒」を製造している酒屋が数軒あります。鞆の浦は風光明媚な港町。ドラマや映画の撮影地になっています。
ここは薫長酒造。元禄時代の蔵が残っています。インバウンドも含めて団体観光客が多い店です。私はここではお酒ではなく喫茶室でコーヒーを飲んだりします。
御幸通りへ戻ってきました。若いころ、山国川での川釣りに行く途中、まだ薄暗い早朝にこの道を車で走り抜けていました。当時はずいぶん古臭い街並みだと思ったものです。
昔栄えた面影が街並みに残っています。
日田に来た時は立ち寄っています。
コメント有難うございました。