田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

基山の大興善寺へ

2021年07月07日 | 日々の出来事

 基山町の大興善寺へ行きました。前回来たのは2年前になります。隣県ですが自宅からは1時間もかからず、非常事態宣言も終わったのでよしとしました。この石段を上ります。近頃は運動不足なので、きょう来た目的の半分はこの階段上りです。

 石段の上は仁王門。左右には阿吽の仁王像があります。

 正面が本堂です。この寺は天台宗延暦寺の末寺で、奈良時代の開創と伝えられる古刹です。契山の中腹にあり春はつつじ、秋は紅葉が見事で多くの人で賑わいます。

 寺院には珍しく茅葺きの本堂です。人影はありません。森閑とした中に時折、ジーという音がします。クマゼミかと思うと、そのあとが続かず鳴りやんでしまいます。蝉時雨には少し早いのですが、練習かとも思えます。真夏のクマゼミの合唱は喧しいのです。

 庫裏も茅葺きです。伽藍がある境内そのものは広くありません。

 上から見た仁王門と鐘楼。寺社仏閣にはこうした空間があります。

 大興善寺の山号にもなっている小松の集落。ここも最近は住む人が減っているそうな。

 参道の途中、集落を流れる渓流。小松集落は脊振山系の山間の村です。

 麓へと下る途中は田植えが終わっていました。早苗を吹き渡る風と日の光に若々しい生命力を感じます。

  7月に入り 不安定な天気が続いています。昨日は明るい陽が射していたかと思うと、いきなり強い雨が降り出し、しばらくするとまた青空が広がったりしました。蒸し暑い日でした。

 このところDVDを借り出して映画を観ることが多いです。昨日は晩酌をしながらの大林宣彦監督の「青春デンデケデケデケ」でした。60年代の終わりころ、若者たちを席巻したベンチャーズのエレキギターに痺れた高校生の物語です。

 この映画は私の青春と同時代の物語です。当時はフォークソングからビートルズへ、ロックやグループサウンズなど、音楽の潮流は目まぐるしく動いていました。そして、映画で描かれていたクラブ活動、夏休みのキャンプなど。いま振り返ると高校生活は授業や部活、友達との付き合いなど、いろんな出来事があって毎日が退屈しませんでした。

 映画を見終わって就寝する前、洗面所に行くと風呂場の窓から涼しい風が吹き込んできました。暗がりの水気を含んだ草の匂いがして、高校時代に部活のキャンプで渓流の近くにテントを張った時の、生々しい夏の匂いを思い出しました。

 

 

 

 

 

 

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは、 (takezii)
2021-07-08 13:58:23
運動、気分転換を兼ねて、近間へお出掛けになる・・、いいことだと思います。何気ない素朴な風景がまたいいですね。お続け下さい。
やはり 自分の青春時代と重なる映画や音楽を見たり聞いたりするだけで、なんとなく元気が出るような気がします。
いつも読み逃げばかりしている爺さんですが 毎回 九州情報、楽しみにしております。
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こんにちは (九州より)
2021-07-08 18:28:54
興味を誘うようなテレビ番組が少なく、
DVDで映画を見ることが多くなりました。
ブログ投稿も滞りがちで、心にカビが生えてきそうです。
ワクチンの接種も済んだことだし、
梅雨が明けたら少し遠出したいですね。
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「青春デンデケデケデケ」 (徒然)
2021-07-08 19:28:39
懐かしい映画 嬉しくなりました
観た 感想などもブログUP致しておりましたが


古い年月で削除した記憶があります
その時代の若者の群像がよく表現されていましたね
若者の皆さんが素朴でした

想いださせて下さって有難うございます
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徒然様 (九州より)
2021-07-08 23:35:08
こんばんは。
この映画はずいぶん前にテレビで観たものです。
彼らの青春と私の高校生活が同時代だったので、
映画の出来事が思わず自分の思い出とシンクロしました。
いま振り返ると、あの頃は若くて感性も瑞々しく、毎日が刺激的でした。
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