毎週、多い時は週に2度通る平野の道路沿いに「三日月」という居酒屋があった。
長正館の稽古に行く時、この前を通って、赤い「三日月」という看板を見ると、
「ああ、もうすぐ到着するなあ」というホッと一息する看板でもあった。
今は無い。
コロナ騒ぎで業績が低迷していたのか、
今年の6月いっぱいか7月いっぱいで閉店してしまったようだ。
大阪の平野郷は、粕井の先祖が代々住んで、江戸時代までは綿問屋を営んでいた。
屋号は糟屋で、なんでも綿の滓(かす)を扱っていたそうな。
代々、糟屋庄左エ門を名乗っていたと聞く。明治になって粕井に改めた。
粕井の紋は「唐花」という紋だが、これは平野の杭全神社から戴いたもの。
そういうわけで、他の道はなるべく通らず、
毎週毎週、この「三日月」の前を通ってきたわけだ。
平野郷は歴史があり、昔は堀で囲まれた環濠集落だったそうである。
まあ、それは、この周辺の喜連や、八尾の久宝寺も同じであるが・・・
いつかゆっくり平野の街を歩き回って、写真を撮ったりしてみたいなあ。
その時は、あの「三日月」で、冷たいビールでも飲んでやろう。
そう思っていたのに店が無くなった。
一度も行ったことの無いお店だが、とても残念である。
印象的な夜の看板でも撮影しておけば良かったと、今更ながらちょっと後悔もしている。
(写真はgoogle mapからの戴き物)