恋愛ブログ

世にも不思議な物語。
出会いの数だけドラマがある。
一日一話愛の短編物語。
〜ショートストーリー〜

7.恋は幻

2004年12月22日 | 女子高生と恋愛
 私の恋は幻だったのではないだろうか。
 長い夢を見ていたんではないだろうか。
 きっと長い長い夢を見ていたんだ。先生という職業も夢で、生徒との会話も夢だった。
初めから彼女は存在してなかったと思ったほうが楽になった。
 心の病気で入院したNはどうなったのだろうか。妊娠した話しは嘘だったのか。本当なのか。私には考える余裕もなくなった。
 私はNが心配で、何度携帯番号を押そうとしたか。自分の携帯を何度、変えようとしたか。分からない。何もかも分からなくなった。
 告白して、拒絶されてて、電話も出来ない。テレパシーを送ることさえ許されない。本当に悲しすぎる。
 母親が言った言葉が頭をよぎる。「繊細すぎる子ですから何もしないで下さい」頭から離れられない。繊細。繊細。繊細。どういう意味なのか。これから一生繊細について考えていくだろう。
 何もしてあげれない。してあげることが裏目裏目にでてしまう。もう次の恋を早く見つけたい。
見つけないと自分が壊れてしまう。
 もうすでに、心が壊れてしまった。ガラスのように心はもろいのではないか。Nも心が壊れてしまって、入院したのだろう。彼氏のこと。家のこと。家族のこと。一人で背負うには、重たすぎる。私に話してくれさえすれば、優しく答えてあげれたのに。今では、連絡もしてくれない。本当にNは入院しているのか。誰か、教えてくれ。
 私は、恋に焦がれていた。ただそれだけだった。
 人間の原動力はこの恋なのではないか。
 人を好きになるというすばらしいものを人間は忘れてはならない。そうすれば、きっと地球全体が仲良くなり、戦争もなくなり、なんでもうまくいくのだと思う。
 人を好きになりさえすれば仲良くなれる。人が助けあえる。
 私は、そういう人が好きなんだ。
 お互い好きになりさえすればそれだけでいいんだ。
 Nよ。今どこで、誰と、話をしているのだ。新しい恋人は見つかったのか。ほんの少しでいいから答えてほしい。私は、先生として、男として、聞いてあげるよ。いつでも電話してきてほしい。私は、いつまでも待っている。君の幸せを願って。
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