今夜はクリスマスイヴ。
亜子は、彼氏もいなく、一人暮らしの部屋で、ただクリスマスを過ごすのが寂しくて、前もって仮装パーティのチケットを買っておいた。
駅前のトイザラスで買ったサンタクロースの帽子をかぶり、赤い服を着て会場に入った。
パーティ会場には、真ん中に大きなツリーが飾られてあり、色とりどりのイルミネーションが光り輝いている。
その隣では、古いラジオがあり、陽気なDJが「ワムのラストクリスマス」をお贈りしますとアナウンスが流れていた。
そのツリーとラジオを囲むように仮装した人たちが集まり、ドリンクを飲みながら話していた。
やはりクリスマスという事もあって、トナカイやサンタの格好をした人たちが圧倒的に多い。
それでもクリスマスに相応しくない格好をした人がいる。
狼や吸血鬼。どういった趣旨でクリスマスにそんな格好をしているのだろう。
きっともてない男が、今夜狼にでもなるつもりでそんな格好をしているのだろうと考えが巡った。
真ん中に三つの白い細長いテーブルがあり、大きな皿にはフライドチキンやグラタンなど料理が綺麗に並べられている。
亜子は、フライドチキンを自分の皿に盛り付け食べていると、吸血鬼の格好をした男がマントをなびかせて、話しかけてきた。
「お嬢さんの血を吸っちゃおうかな~。」
「あなたね。おかしいと思わないの。クリスマスに吸血鬼なんて。」
「それは、貴女みたいな美しい人の生き血を吸うためだからなのです。」吸血鬼は、亜子の肩を軽く抱き血を吸う真似をした。
「なるほど。そうまでして、女と一緒にいたいわけね。」
「貴女もそんなに突っ張るのは止めて、パーティを楽しんだらどうかな。」と言って吸血鬼は去って行った。
きっと、ステージの前の十字架が嫌だったからに違いない。
いつもこうだ。男が寄って来ても、突っ張ってしまう。
性格だからショウガナイ。
また、食べていると、今度は太ったライオンの仮装をしている男が話しかけてきた。
「ガオガオ。オイラと一緒に食べようよ。」ライオンが鬣をなびかせた。
「私はライオンには興味ないわ。」
「せっかくライオンの格好をしてきたのに。」ヌイグルミの中に入っている男は、シュンと落ち込んで、小さな声で「失礼しました。」と言って帰って行った。
まったく。クリスマスに女を口説くんだったら、間違いなくサンタだろうと思った。
ラジオのDJが切り替わり、マライアキャリーの恋人たちのクリスマスから、ジョンレノンのハッピークリスマスが流れはじめた。
今夜は誰が何を話しかけて来ても、せつない夜なのだ。
「カンパ~イ。メリークリスマス。」ステージでは、トナカイ男とサンタ女の司会者があらためてシャンパンでの合図をしていた。
亜子は、隣にいる変なサンタ男に愚痴をこぼしている。
サンタクロースは、この会場に沢山いるのに、どうしてこんなに哀しいのだろう。
亜子は、嫌気がさして外に出ると、真冬の冷たい風が肌にあたった。
空を見上げても月が雲で隠れ、星も出ていない。
「はぁ~。」とため息をついた。
「君、一人?」付け髭のアルセーヌルパンが話しかけてきた。
亜子がプレゼントをもらう時の子供の様に目を輝かせて振り返った。
頭の中で、ジングルベル、ジングルベルと鈴の音がこだました。
☆人気blogランキングへ☆
亜子は、彼氏もいなく、一人暮らしの部屋で、ただクリスマスを過ごすのが寂しくて、前もって仮装パーティのチケットを買っておいた。
駅前のトイザラスで買ったサンタクロースの帽子をかぶり、赤い服を着て会場に入った。
パーティ会場には、真ん中に大きなツリーが飾られてあり、色とりどりのイルミネーションが光り輝いている。
その隣では、古いラジオがあり、陽気なDJが「ワムのラストクリスマス」をお贈りしますとアナウンスが流れていた。
そのツリーとラジオを囲むように仮装した人たちが集まり、ドリンクを飲みながら話していた。
やはりクリスマスという事もあって、トナカイやサンタの格好をした人たちが圧倒的に多い。
それでもクリスマスに相応しくない格好をした人がいる。
狼や吸血鬼。どういった趣旨でクリスマスにそんな格好をしているのだろう。
きっともてない男が、今夜狼にでもなるつもりでそんな格好をしているのだろうと考えが巡った。
真ん中に三つの白い細長いテーブルがあり、大きな皿にはフライドチキンやグラタンなど料理が綺麗に並べられている。
亜子は、フライドチキンを自分の皿に盛り付け食べていると、吸血鬼の格好をした男がマントをなびかせて、話しかけてきた。
「お嬢さんの血を吸っちゃおうかな~。」
「あなたね。おかしいと思わないの。クリスマスに吸血鬼なんて。」
「それは、貴女みたいな美しい人の生き血を吸うためだからなのです。」吸血鬼は、亜子の肩を軽く抱き血を吸う真似をした。
「なるほど。そうまでして、女と一緒にいたいわけね。」
「貴女もそんなに突っ張るのは止めて、パーティを楽しんだらどうかな。」と言って吸血鬼は去って行った。
きっと、ステージの前の十字架が嫌だったからに違いない。
いつもこうだ。男が寄って来ても、突っ張ってしまう。
性格だからショウガナイ。
また、食べていると、今度は太ったライオンの仮装をしている男が話しかけてきた。
「ガオガオ。オイラと一緒に食べようよ。」ライオンが鬣をなびかせた。
「私はライオンには興味ないわ。」
「せっかくライオンの格好をしてきたのに。」ヌイグルミの中に入っている男は、シュンと落ち込んで、小さな声で「失礼しました。」と言って帰って行った。
まったく。クリスマスに女を口説くんだったら、間違いなくサンタだろうと思った。
ラジオのDJが切り替わり、マライアキャリーの恋人たちのクリスマスから、ジョンレノンのハッピークリスマスが流れはじめた。
今夜は誰が何を話しかけて来ても、せつない夜なのだ。
「カンパ~イ。メリークリスマス。」ステージでは、トナカイ男とサンタ女の司会者があらためてシャンパンでの合図をしていた。
亜子は、隣にいる変なサンタ男に愚痴をこぼしている。
サンタクロースは、この会場に沢山いるのに、どうしてこんなに哀しいのだろう。
亜子は、嫌気がさして外に出ると、真冬の冷たい風が肌にあたった。
空を見上げても月が雲で隠れ、星も出ていない。
「はぁ~。」とため息をついた。
「君、一人?」付け髭のアルセーヌルパンが話しかけてきた。
亜子がプレゼントをもらう時の子供の様に目を輝かせて振り返った。
頭の中で、ジングルベル、ジングルベルと鈴の音がこだました。
何故クリスマスに騒ぐのか理解に苦しみます。
それが日本人なんだけど。
だから余計、
彼女の気持ちと突っ張りもわかるし。
浮かれ過ぎてる日本の風習、嫌いなんで
こういうお話=彼女の心を書いてくれてスッとしました。
これからも期待してます
毎年クリスマスの物語を書いてますけど、せつないですよ。
読んでくれた皆さんが暖かくなってくれたら嬉しいです。
「恋のおまじない!!」
「恋のおまじないっ!」
さっそくですがおまじないです
恋を語らず何を語る?という世の中ですが
このコピペを必ず5つの場所に書き込んでください。
あなたの好きな人に告白されます
嘘だと思うなら無視してください。
ちなみにあなたの運勢が良かったら、
5日以内に告白&告白したらOKされます
効き目あるらしいですよ
無かったらごめんなさい
でも試してみてくださいね♪