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こんな母ちゃんいいな~子どもたちのまなざし⑥ 土佐いく子

2007年10月15日 | 土佐いく子の教育つれづれ

 前回は「こんな子どもいいな」でしたが、少し肩の力がぬけたでしょうか。お母さんたちも立派な親でなくっちゃと思いすぎていませんか。

■子育て上手の母は

 優等生の親のもとで子どもが悲鳴をあげています。また一方では、ほったらかしの親のもとで子どもが寂しさに身体をふるわせて泣いています。子どもがすくすく育っている子育て上手のお母さんって、こんなお母さんでした。
 ○テストが60点でもかわいいって思える
 ○子どもの作品を宝物みたいに家に大切に貼っている
 ○おいしいごはんを作ってやることに手を抜かない
 ○この子と一緒に何かしていると楽しいわと思える
 ○いっしょに遊んだり、ひざに抱いて本を読んであげたりする
 ○笑顔がよくて、優しいしゃべり方をする
 ○子どもを抱いてたまにはたっぷり甘えさせてやる
 ○子どもの体調が悪いときは親が遊びに行くのを楽しみにしていてもあきらめる
 ○早めに寝かせて、早めに起こすことが大切だと思って努力する
 ○本気に叱るが、暴力はふるわない
 ○山や海、動植物などの自然と触れ合わせたいと思う
 ○七夕やお月見など季節の行事を家族で楽しもうとする
 ○親の自慢話をせず、失敗談をしてやって一緒に笑う
 ○兄弟や他の子と比べて追い立てない
 ○家の仕事をさせる。子どもは勉強だけしていたらいいなどと思わず、家族の一員として頼りにする
 ○自分が悪かったら子どもに謝れる
 ○家の中に花を飾ったり、1枚の絵を貼るなどの文化がある(親も感動する)
 ○いい映画、いい音楽やスポーツなど本物に出会わせようとする
 ○どろんこになって帰って来ても、ハハハと笑って迎え入れる
 ○これだけはゆずれない、と時には子どもに毅然と向き合う
 ○よその子のいいところをわが子のことのように喜べる
 ○「何か買って」と言われても、すぐ買わず待たせる
 ○のん気でぬけていて、子どもに叱られることがある
 ○子どもの話を目を見て聞いてやって「へー」とか「ふーん」とか「そうか」と言ってわかってやれる
 ○自分の子育てを振り返ってみると、あれもこれも反省だけど、また一つ努力してみるかと思える
 ○人づき合いがよくて、他人のために力を出したり協力できる
 ○親も自分の好きなことを持っていて、子どもにすべてをかけない
 ○世の中のことも知る努力をして、広い目が持てるようにしたい
 ○父ちゃんや先生の悪口を子どもの前でべらべら言わない

■親として振り返る

 さていかがでしょうか。がんばりすぎていませんか。いえ、ほったらかしにしすぎたと反省なさった方もいるでしょうね。
 ときには、親としての自分のありようを振り返ってみて、わが子育てや自分の生き方を立ち止まって考えてみたいですね。
(とさ・いくこ 大阪市立加賀屋小学校教諭)

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Key.Sugar ライブ in 天満教会に行く

2007年10月15日 | 編集・営業ふらふら雑記

 週末は休日出勤で月曜日最終締め切りの原稿を仕上げる。もっと早くに書けばいいものを、いつもこんな調子なので情けない・・・。

 2本の書き仕事を残したまま、北区の天満教会へ中之島の遊歩道を自転車で急ぐ。午後4時からの「Key.Sugar3thライヴin天満教会」の準備のためだ。会場はリハーサルの真最中、挨拶もそこそこに持参したチラシなどの折込作業に取り掛かる。3時ごろからぼつぼつお客さんが来る。佐伯先生や葛目先生ほか知り合いの顔も多く見受けられる。佐伯さんは作詞したものがSugarさんの作曲で歌われるそうだ。葛目さんは娘さんと花束持参で来られた。徐々にお客さんが増えてきて、狭いロビーが一時騒然とするなか、30分前に開場、教会の長椅子が前から埋まっていく。会場がエレベーター無しの2階なので、車椅子を持ち上げたり、駆け込みで来る人に階段への注意を呼びかけたり、酔っ払ってご機嫌さんのおっちゃんの対応をしたりと、いろいろありながらも4時過ぎに無事開演。

 2部構成で約2時間半。今日の演奏は第1部、第2部それぞれがライブ録音され後日2枚のCDとして発売されるということで、場内はやや静か目。
オープニングは教会にふさわしく「主よ人の望みの喜びを」と「アメイジンググレイス」の2曲。続いて第1部が始まる。
 第1部は、小林多喜二が愛した音楽を、彼の日記や書簡、弟の三吾さんの回想の朗読とともに、歌、ピアノ、サックスとフルート、オルガンで演奏した。29歳で天皇制権力に命を奪われた多喜二、実はこの日10月13日は彼の誕生日で、生きていたら104歳になるが、なぜ多喜二の音楽を教会ですることになったのか。Sugarさんは「多喜二の歌は教会で歌うのがふさわしいと感じた」と話していたが、その詳しい背景を会場で配られたプログラムから引用してみる。
 「一昨年6月、出来上がったばかりの『多喜二へのレクイエム』のCDを、多喜二のご遺族にお送りすると、しばらくして届いたお手紙の中に、多喜二が生前歌っていた歌ですという言葉を添えて、楽譜が同封されていました。チャイコフスキーの『ただ憧れを知るものだけが』という歌曲でした。とても美しいメロディでしたが、音の高低がとりづらく、こんな難しい曲を多喜二は歌っていたのかと驚きました。
 小林多喜二が、文学や美術だけでなく、音楽にも関心を持っていたことは、初月給で弟の三吾さんにヴァイオリンを贈り、師匠も自ら探し出してきたというエピソード、時の権力に虐殺される直前に、三吾さんとベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の演奏会に行ったことなどからも知られています。
 しかし彼が鑑賞にとどまらず、自らもよく歌い、しかもそれがフランス国歌ラ・マルセイエーズやイタリア歌曲ニーナの死や、チャイコフスキーの歌曲、賛美歌や日本歌曲であったりと、実に多岐にわたるものであったこと、難曲も三吾さんにヴァイオリンで音をとってもらいながらマスターしたことなどを知るにつれ、私は『多喜二と音楽』について興味を持つようになり、彼が生前、それぞれの歌をどんな心持で口ずさんでいたのか思いめぐらすようになりました」

 第1部の演奏曲目は以下の通り。
 ラ・マルセーエーズ
 ニーナの死
 ジョスランの子守唄
 オ・ソレミオ
 ただ憧れを知る人だけが
 まぼろしの影を追いて
 荒城の月
 折ればよかった
 多喜二へのレクイエム 

 楽器奏者に山崎幸次(ピアノ/ギター)、渥美直久(サックス/フルート)の2人のプロ奏者に加えて、大谷友香のオルガンと小松史郎の朗読が加わる。礼拝堂という厳かな雰囲気のなかで、一段と向上した歌唱力に裏付けられた静かに押さえた演奏が、心に染み入ってくる。確かに多喜二の好んだ楽曲はこの場にふさわしい感じがする。

 第2部はガラリと様子が変わって、彼女のオリジナルソングの演奏を中心に構成だった。

 「野ばら」メドレー
 朝の風と光につつまれて 
 住みなれた街に
 天国に還った天使
 青い空を抱きしめて
 
 メランコリー(山崎幸次作曲)

 子ども叱るな来た道じゃ
 間違えたっていいじゃないか
 ふるさとの宝
 私が先生になったとき
 もしも
 私は歌う今日のように

 千の風になって(アンコール曲)

 本職の『大阪民主新報』の記者活動や多くの人たちとの出会いの中から生まれてきた歌の数々。平和、子育て・教育、介護・福祉、人生の喜びなどなど彼女の本領発揮といったところである。「野ばら」メドレーの3曲目は、ヴェルナー、シューベルトに加えてケイ・シュガーが作曲、今回初めて耳にした。なかなかものである。それぞれの歌を作ったきっかけや動機のおもしろさもさることながら、ちょっとしたそうした出来事の中に人が生きることの機微を感じすぐに詩を書くというあたりが、まさにジャーナリストなのであろう。また詩を読むと曲が自然と生まれてくるということについて、子どものころから、父母の独自のシステムによって音楽を教えられ、多くの音楽に触れてきたことがあると話していたが、なかなかこのあたりは興味深い部分であった。

このライブの録音CDを下記のところで予約受付中。

第1部 歌と朗読でつづる小林多喜二と音楽  2000円

第2部 ケイ・シュガー オリジナルソング集 2000円

【ご予約・お申し込み先】
office hare  
E-mail  hare@hare98.com
TEL&FAX  06-6882-0232
E-mail kei.sugar@sshin1.net

●堺方面の方、下記コンサートにもご参加を!!


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