前回は「こんな子どもいいな」でしたが、少し肩の力がぬけたでしょうか。お母さんたちも立派な親でなくっちゃと思いすぎていませんか。
■子育て上手の母は
優等生の親のもとで子どもが悲鳴をあげています。また一方では、ほったらかしの親のもとで子どもが寂しさに身体をふるわせて泣いています。子どもがすくすく育っている子育て上手のお母さんって、こんなお母さんでした。
○テストが60点でもかわいいって思える
○子どもの作品を宝物みたいに家に大切に貼っている
○おいしいごはんを作ってやることに手を抜かない
○この子と一緒に何かしていると楽しいわと思える
○いっしょに遊んだり、ひざに抱いて本を読んであげたりする
○笑顔がよくて、優しいしゃべり方をする
○子どもを抱いてたまにはたっぷり甘えさせてやる
○子どもの体調が悪いときは親が遊びに行くのを楽しみにしていてもあきらめる
○早めに寝かせて、早めに起こすことが大切だと思って努力する
○本気に叱るが、暴力はふるわない
○山や海、動植物などの自然と触れ合わせたいと思う
○七夕やお月見など季節の行事を家族で楽しもうとする
○親の自慢話をせず、失敗談をしてやって一緒に笑う
○兄弟や他の子と比べて追い立てない
○家の仕事をさせる。子どもは勉強だけしていたらいいなどと思わず、家族の一員として頼りにする
○自分が悪かったら子どもに謝れる
○家の中に花を飾ったり、1枚の絵を貼るなどの文化がある(親も感動する)
○いい映画、いい音楽やスポーツなど本物に出会わせようとする
○どろんこになって帰って来ても、ハハハと笑って迎え入れる
○これだけはゆずれない、と時には子どもに毅然と向き合う
○よその子のいいところをわが子のことのように喜べる
○「何か買って」と言われても、すぐ買わず待たせる
○のん気でぬけていて、子どもに叱られることがある
○子どもの話を目を見て聞いてやって「へー」とか「ふーん」とか「そうか」と言ってわかってやれる
○自分の子育てを振り返ってみると、あれもこれも反省だけど、また一つ努力してみるかと思える
○人づき合いがよくて、他人のために力を出したり協力できる
○親も自分の好きなことを持っていて、子どもにすべてをかけない
○世の中のことも知る努力をして、広い目が持てるようにしたい
○父ちゃんや先生の悪口を子どもの前でべらべら言わない
■親として振り返る
さていかがでしょうか。がんばりすぎていませんか。いえ、ほったらかしにしすぎたと反省なさった方もいるでしょうね。
ときには、親としての自分のありようを振り返ってみて、わが子育てや自分の生き方を立ち止まって考えてみたいですね。
(とさ・いくこ 大阪市立加賀屋小学校教諭)