近日に初校が上がってくる本が『失業しても幸せでいられる国 フランスが教えてくれること』(仮題)です。県立広島大学教授の都留民子先生へのインタビューをもとにまとめました。昨年、大阪社保協学校で講演されたことがきっかけで生まれました。スッキリ、キッパリ、わかりやすくて明快なお話がとても印象的です。
日本の社会保障の脆弱さが連日のように明らかになっていて、いったいこの国はどうなるんだろうかと、不安だらけの毎日です。ご存じのようにフランスは基本的に教育費無料、医療費無料など他にも様々な社会保障制度が充実している国ですが、このことはまだまだ日本では関心を持っている人以外にはあまり知られていないように思えます。この本がきっかけで多くの人にこういうシステムの国があるんだということを知ってもらえればいいと考えています。
ただこの本は決してフランスが日本の将来の見本だということを言っているわけではありません。フランス社会にも様々な問題もあります。あくまでもその国の将来はその国の人たち自身が決めることですから。なにかしら、日本の社会保障のこれからを考えるヒントにでもなればという思いです。
日本の現状について、このままではいけない、何とかしないといけない。そう考えている人たちに意識変革を求めるパンチの効いた内容です。お薦めの1冊になります。