不屈の抵抗と青春を語り継ぐ
若くして職業革命家をめざし、学業半ばで左翼労働運動に身を投じ、検束・留置、治安維持法違反で懲役刑。出獄後、前歴を隠して医師資格を取得、戦後は医療民主化運動はじめ多方面で活躍した「小説よりも奇なる」破天荒な人生を語る。
『治安維持法とわたし』〈戦前編〉
桑原 英武 著
四六判 200ページ 定価1500円
●著者紹介
1912年1月大分県生まれ。1930年ごろから民主運動に参加、治安維持法違反で逮捕・投獄され、出獄後、医学を学び医師免許取得。戦後は医療民主化運動をはじめ多方面にわたって活動。現在、おおさかうえに病院名誉院長、と治安維持法犠牲者同盟名誉会長、民医連顧問として活躍中。大阪民衆史研究会会員。
●もくじ
〈第1部〉 治安維持法とわたし
はじめに
第1章 職業革命家を志して
1.左翼運動への参加
2.ゼネラルモータースの争議
3.ボランティアでオルグ活動に
4.桟敷よし子さんと淡路診療所
5.念願の職業革命家に
第2章 獄中記
1.治安維持法の犠牲者
2.獄中信
3.東成診療所をめぐって
4.青木康二と吉田病院
5.未決囚で忘れがたいこと
〈第2部〉 前科を秘して医者の道へ ―わたしの雌伏時代―
1.医師への道を決意
2.医師への壁
3.経歴をひた隠しに―岩手医専の4年間―
4.阪大第3内科へ入局
5.軍医として召集
6.由良要塞での軍医生活
7.補遺
8.雌伏時代のまとめ
あとがき
編集後記