昨日のこと。大阪国労会館で行われていた学習会を途中で抜け出して事務所に本を取りに走り、某所へ届けるために地下鉄鶴見緑地線に乗っていたときのこと。心斎橋駅で乗ってきた若い女性が真向かいのシートに座った。開いた本を手にしたまま腰掛けたので、熱心やなぁと思いながらいったい何の本を読んでいるのか見ると、なんとまあ、、私の作った本を読んでいるではないか!
お、お、お、お、お~っと! 急に身体の体温が上昇しはじめ、呼吸は「ハア、ハア」と激しくなり、何となく座り心地が落ち着かなくなった。「あっ、あっ、あの~、その本、私が…」と声を掛けてしまいたくなる気持ちをグッと抑えて、なんとか鎮めることにはできたが、彼女から目は離せない。
時々頷きながら本を読む彼女に向かって「うん、そうそう、そうですよ。エライ、エライ。すばらしいですね。しっかり勉強してちょうだいね」と心の中で「おお~、神様、仏様」と両手を合わせているうちに悲しいかな、地下鉄は谷町6丁目に到着、彼女との別れがやってきたのであった。
この大都会の土曜の昼下がり、まるで奇跡のような出会いを作ってくれた若き女性の手にしていた本は『聞きたい知りたい性的マイノリティ』(杉山貴士/著)! 実は先ほどまでいた学習会に杉山さんも出席していて、私が出かける前に声を掛け合ったばかりだったのだ!
いやあ~、驚きの体験でした。