百田尚樹原作の『永遠の0』、映画化もされていますが、今回は2月にテレビ放送されたテレビ東京開局50周年記念作品となる『永遠の0』のドラマ、僕の住む地域では2月11日、14日、15日と3夜にわたり放送されました。
録画して観ましたが、とてもよかったです。
孫二人が特攻で戦死した自分の祖父のことを探っていく話ですが、その中に色々な要素が織り込まれています。
孫娘役の広末涼子の演技が光っていたと思います。
また、MISIAが唄う主題歌「桜ひとひら」も本当によかったです。
(MISIAのドラマの主題歌はいつも素晴らしい。見てはいなかったけど『ヤマトナデシコ』の「Everything」、またとてもおもしろかった『仁-JIN-』の「逢いたくていま」もとてもいい曲でした。)
以前、ある学生Kさんが『永遠の0』を読んだことがきっかけで、私が行っていた(今でも協力しています)寄せ書き日の丸の返還プロジ参照)に協力したいという話を伺いました。
優れた文学作品には、そのように人の気持ちや行動を変化させる力が備わっています。
優れた映像作品も同様です。
今年は終戦(敗戦と書くべきか)70周年、原作『永遠の0』を読むにはぴったりの時期です。
ちなみに、この『永遠の0』の中には、寄せ書き日の丸は出てきませんでした。
寄せ書き日の丸はどうやら職業軍人ではなく、召集令状が来て出征することになった人に贈られることが多かったようです。
私が寄せ書き日の丸の返還に関わった金子さん兄弟も軍人学校を卒業し最初から入隊した弟さんの清藏さんは寄せ書き日の丸は持ってらっしゃらなかったようです。
長男で家の跡取りのため、徴兵が遅くなった兄の惣二さんに対しては、同僚たちなどから寄せ書き日の丸が贈られたようです。
だから、『永遠の0』に出てくる飛行隊員達は、空軍学校出身の当初から軍隊を目指した人たちだったはずなので、寄せ書き日の丸は持っていなかったと思われます(ので、ドラマでは出てきませんでした。)
それに対して、現在、NHKの朝のドラマ『マッサン』の中では、登場人物の一馬に召集令状が届きました。
一馬に対して千人針を用意するシーンは出てきましたが、まだ寄せ書き日の丸は出てきません。
さて、『永遠の0』では、元兵士に戦争時の話を聞きに行くシーンがたくさん出てきます。
先日(2015年2月10日)、私が定期購読しているThe Japan Newsに "Ministry racing to collect war vets' stories"という記事が載りました(p.3)。
リンクがどのくらい続くかわかりませんが、この記事は、
70 years after WWII / Ministry racing to collect war vets’ storiesで読むことができます。
第2次大戦からの帰還兵たちが高齢となり、亡くなったり、認知症や病気のために出征時の話を聞くことが難しくなっているので、今が語りを聞く最後のチャンスであるという内容の記事でした。
ちなみに本学地域福祉学科では、戦争体験講演会を毎年実施しています。
(
戦争体験の特別講義聴講参照)
話題があちこちに散らばりすぎました。
今年は、終戦70周年なので、おそらくこのドラマは、8月の終戦記念日付近で再放送されるのではと予想します。
その際は、ぜひご覧ください。