山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

英語教育、国際姉妹都市交流、ジョン・スタインベック、時事英語などの研究から趣味や日常の話題までいろいろと書き綴ります。

私の推薦図書(2015年度)

2016-01-17 13:54:06 | 日記
新見公立大学・短期大学では、毎年、教職員が学生に薦める本として3冊程度を紹介することになっています。

今年度、僕が推薦図書として選んだのは次の3冊です。

『怒りの葡萄』(The Grapes of Wrath)(新潮文庫・ハヤカワepi文庫 他)
ジョン・スタインベック(John Steinbeck)
 何年か前にもこの書を推薦図書として紹介しましたが、一昨年と昨年に相次いで、上記のように2つの出版社から新訳が出版されました。スタインベックの名著であるこの作品は、何度も翻訳されていますが、原作出版の年(1939年)に、後年、名著となるこの作品を日本で初めて訳したのは、本学の第5代学長新居志郎先生の伯父様にあたる新居格(イタル)氏です。『怒りの葡萄』を読みなおしてみると、現在も世界の各地で起こっている難民問題に通じる内容であることがわかります。学生の皆さんには、ぜひ英語での読破に挑戦してもらいたいのですが、やや難しいかもしれません。日本語でもいいので、読んでみてください。
 
 *以前の『怒りのぶどう』の推薦記事は、読書案内:ジョン・スタインベック(John Steinbeck) 『怒りのぶどう』をご覧ください。

『すべては今日から』(新潮社)
児玉 清
 著者は俳優の児玉清さん、2011年に亡くなられましたが、学生の皆さんにはクイズ番組「アタック25」の司会者だったと言えば、わかってもらえるのではと思います。児玉さんは、読書好きとして有名で、雑誌や新聞等いろいろなところで本の紹介をされていました。そのような書評記事を含む数々のエッセイを、没後に息子さんが集められて出版されたのがこの書です。私が、ある本が読みたいと思うのは、書店(古書店を含む)で、この本が読みたいと直感的に感じる時と、誰かが、その本について語っていることに興味を持った時です。児玉さんによって、この書の中で紹介されている数々の本、時間が無限にあるのであれば、ぜひ全て読んでみたいと思いました。その他にも、児玉さんが俳優になった人生の転機なども書かれて、興味深い本です。

 *この書についてのブログ記事は、読書案内:児玉 清著『すべては今日から』(新潮社, 2012)をご覧ください。

『美作の風』(角川春樹事務所 ハルキ文庫)
今井絵美子
 私は、日本の時代物小説はあまり読まないのですが、江戸時代に現真庭市で起こった山中(サンチュウ)一揆を描いた映画『新しき民』(山樹一郎監督)にあるきっかけで関わるようになり、その中で、山中一揆を描いた作品として知人に紹介されたのが、この書です。職業柄、どちらかというと外国小説を読むことが多いのですが、たまに日本のものを読んでみると、自分の国の言葉で自分の国のことが描かれているので、いろいろなことが鮮明にわかるのが嬉しく、そして新鮮に思えます。江戸時代の美作の国で懸命に生きてきた人々が生き生きと描かれ、とてもよい読書体験となりました。キーワードは「郭公(かっこう)」です。

 *この書についての記事は、読書案内:今井絵美子『美作の風』(ハルキ文庫, 2012)です。ご覧ください。
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映画案内:『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』(2015)

2016-01-17 02:03:45 | 日記
息子に誘われ、『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』を見に行きました。

子育て中の親として、恐竜物からジブリ、妖怪物からディズニーやドラえもんにいたるまで、いろいろな子ども映画を一緒に見てきました。

おもしろいものからちょっと眠くなってしまうものまでいろいろありましたが、感動できる映画は、ドラえもんくらいだったかなと思います。
家族で映画『ドラえもん のび太と奇跡の島』鑑賞
映画『ドラえもん Stand By Me』鑑賞(2014年8月17日)

今回のちびまる子ちゃんの映画も、「イタリアから来た少年」のサブタイトルから何となく、以前、クレヨンしんちゃんがメキシコに行く話の二番煎じかなくらいに思っていました。
(と書いていますが、クレヨンしんちゃんのこの作品は見ていませんので、これがおもしろいかおもしろくないかはわかりませんが…)



ところが、この作品、子ども向けと侮ることなかれ、とても感動的で、とてもよい作品でした。


「まる子たちは町にやって来た外国の子供達と、ホームステイや旅行で、国境を越えた絆を育んでいく」と映画紹介にあります。

ネタバレになりますのでストーリーには触れませんが、子どもや大人の国際交流による心の交流が描かれているのです。

僕が、自分自身、なぜ、国際交流を自分でも実践し、推進もしているか、それはこの映画に描かれているような心の交流があるからなのです。

映画が伝えたいメッセージが、日頃から自分の感じていることと共鳴し、さらにちびまる子ちゃんの世界は、自分自身が育った時代の静岡を再現していて郷愁も誘います。そして、主人公まる子とイタリアの少年との心の交流が見事に描かれ、とてもよい映画でした。
(ちなみに、僕は、ちびまる子ちゃんのさくらももこさんとは残念ながらお会いしたことはありませんが(多分)、さくらももこさんは僕と同い年で、さくらさんは旧清水市で、僕はその隣の静岡市で育ちました(旧清水市と静岡市は、今は合併して「静岡市」となっています。また、僕は父親の仕事の関係で、幼稚園の年中の学年で静岡市から浜松市に引っ越しました。ちなみに映画に出てきた当時の静岡駅の様子は、何かとても懐かしかったです。)

これは、小学生のみならず、大学生や親世代にも国際交流のすばらしさを伝える教材となりうるのではないかとも思えました。

映画を見て、とてもよかったり、それが教材や研究の材料として使えそうだったりすると、パンフレットを購入していますが、この映画もパンフレットを購入しました。



映画原作コミックもあるようなので、今度買おうと思っています。

また、挿入歌、大原櫻子さんの「キミを忘れないよ」もとてもよかったです。
大原櫻子 - キミを忘れないよ(ムービー・バージョン) Music Video Short参照
僕は、ZONEの「secret base 君がくれたもの」が好きなのですが、その歌も彷彿させるようないい歌です。

ということで、国際交流の真髄を伝える映画として、「国際交流活動」担当の僕がおススメの映画です。

ぜひ、ご覧ください!

ちびまる子ちゃんについては、♪大きな古時計♪もお読みください。
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