◆~本と歩こう⑲~◆
こんにちは。市民レポーターの 三井玲子 (みつい れいこ)です。
今回は、12月19日(土)に、ユニタス日本語学校(甲府校)で開催された
「大方 岳(おおかた がく)×ユニタス日本語学校 クロストーク」のご報告です♪
こちらのイベントは、AIRY(エアリー)のアート活動の一環として行われました(定員10名)。
※AIRY(エアリー)=ARTIST IN RESIDENCE YAMANASHI(アーティスト・イン・レジデンス山梨)
国内外アーティストの滞在型創作活動を支える、坂本 泉さん主催の文化交流施設。
アイデアや異なる文化を共有するための環境を築くことを目的としており、
甲府市で2005年に活動開始以来、36カ国以上から165名のアーティストを迎えている。
所在地:甲府市丸の内2-37-2(舞鶴小学校西側) www.air-y-.net
◆大方岳さんのインスタライブ(制作活動配信)◆
大方 岳(おおかた がく) ビジュアルアーティスト
1997年生まれ
2016年 韮崎高等学校卒業
2018-2019年 西オーストラリア カーティン大学留学
2019-2020年 AIRY インターンシップ 個展「EXHALE」
2020年 山梨学院大学国際リベラルアーツ学部卒業
◆大方岳さん(左)・司会の鈴木栄元さん(右)◆
開会に先立ち、AIRY(エアリー)代表の坂本 泉(さかもと いずみ)さんよりご挨拶がありました。
◆AIRY代表・坂本泉さん◆
第1部は、「『かいぶつくんの探し物』 ZINE(ジン)※発行記念 クロストーク」と題して、
ユニタス日本語学校の鈴木栄元さんの司会のもと、「かいぶつくんの探し物」プロジェクトを振り返りました。
※ZINE…magazine(マガジン)冊子の略。活動記録集。
■「かいぶつくんの探し物」プロジェクト
2020年5~6月に実施された、参加型巡回展の落書きアート活動。
大方岳さんの原画をもとに、市内10カ所で120名以上の市民が落書きに参加。
順路…①AIRY → ②荒川河川敷 → ③ヤマワラウ → ④CAFERIPE → ⑤へちま → ⑥総合画材ぺきん堂 → ⑦Answer Knocks → ⑧五味醤油 → ⑨寿ハウス → ⑩澤田屋
AIRYにて、大方さんが最終仕上げ後、完成。
―「かいぶつくんの探し物」を振り返って―
「『かいぶつくん』の活動では、自分の描いた形を他の人が描き加えていくことがおもしろかったです。
最初はみなさん遠慮しますが、だんだん“これくらいやってもいい”という感じになって(笑)。
(中央左の)目玉の大きいかいぶつくんがメインキャラクターですが、
不安と混乱から気をそらしてくれるものを探して、最後には黄色い鳥になって羽ばたいていきます。
『かいぶつくん』という落書きを通して、年代や言葉を超えたコミュニケーションがありました。
これからも落書きすることで、参加する人の心が解放されればいい、と思います」(大方さん談)
◆創作への思いを語る大方さん◆
第2部は、「アートを話す練習」として、大方岳さんと芸術活動中の日本語学校留学生2名を交えて、クロストークが行われました。
◆(右)王 辛顔(オウ シンガン)さん:舞台芸術
◆(左)尹 聖文(イン セイブン)さん:イラストレーター
舞台芸術で活躍中の王辛顔さんは、四川省出身の25歳。
「物語の中の感情表現につながるように、舞台ではシンプルな構成にして、禅の思想のように余白を活かすようにしています」と語られていました。日本の音楽では、坂本龍一さんがお気に入りだそうです。
中国を代表する若手イラストレーターとして、ゲームの世界でも活動されている尹聖文さん。25歳。
「商業美術と純粋芸術の境界線は、近年では非常にあいまいになってきていると感じています。個人的なニーズが、商業的にも求められている場合があります」と仰っていました。
大方岳さんを含めて、3人とも留学経験者であることから、
「自分の表現を言葉で伝えるのは難しいけれど、その国の文化を積極的に理解することはとても大切。
自分の寛容性を広げることは、アートにもつながる」と意見が一致していました。
◆出演者のみなさま◆ 『かいぶつくんの探し物』の前で
~本と歩こう⑲~ 『かいぶつくんの探し物』&『AIRY15年記念誌』
※書影は大方岳さん、AIRY坂本泉さんの承諾を得ています。
◆(右)大方岳制作記録誌『かいぶつくんの探し物』 2020年
◆(左)AIRY 15年記念誌 2020年
大方岳さんによる『かいぶつくんの探し物』プロジェクト活動の記録と、AIRY15
年間の軌跡。
どちらもお問合せはAIRYへ(郵送可)。
『かいぶつくんの探し物』のこれから
◆2021年1月13日(水)まで ユニタス日本語学校展示
◆2021年1月15日(金)~3月4日(木) 南アルプス市農村環境改善センター展示
◆2021年2月6日(土) 落書きワークショップ「落書きのその先」
会場:南アルプス市農村環境改善センター 多目的ホール
13:30~15:30、参加費1人300円、定員30名
(お問い合わせは、南アルプス市国際交流協会まで)
―ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました―