◆山城地区◆
こんにちは。市民レポーター、「かずさん」こと武田和巳(69才)です。
私は“健康のために甲府の街を散歩しながら、新しい発見をする”を目標に、
市のホームページに掲載されている『甲府市ウォーキングマップ』を見ながら31地区のコースを歩き、中高年の立場で各コースを紹介していきます。
これまでのコースは以下の通りです。
*「かずさんの街散歩 」
・vol.1~vol.29:東、千塚、大里、里垣、住吉、北新、玉諸、湯田、春日、石田、中道、池田、国母、朝日、甲運、貢川、伊勢、相生、千代田、羽黒、大国、宮本、能泉、相川、穴切、富士川、新田、上九一色、新紺屋の各地区
・番外編1:米倉山太陽光発電所&ゆめソーラー館やまなし
・番外編2:市立甲府病院管理栄養士の栄養指導
・番外編3:甲府・峡東クリーンセンター
・番外編4:甲府市浄化センター
****コースの紹介****
第30回は、<山城地区>です。
山城地区は、自治会会員世帯数が甲府市で一番多い地区(令和元年度)です。「山城」の謂れは、甲府市に合併するまでは「住吉村」「朝井村」「山城村」と3つの村があり、「山城村」から名付けたそうです。今回歩いた小瀬エリアの「小瀬」は数100年前から「小瀬」「巨勢」「巨瀬」「古瀬」などと使われていた名称との事です。
●『甲府市ウォーキングマップ』p.17に掲載
①2022年8月8日(月曜日)、山城地区を街散歩しました。マップのスタート地点は山城小学校ですが、駐車場のある小瀬スポーツ公園からスタートしました。マップと飲み物を持っていざ出発!!
体育館裏の道を時計台方向に歩いて行きます。
②時計台の横を通り抜け、芝生広場の向こう側に進んで行きます。公園の出入口があるので、そこから公園の外を歩いて行きます。
③出入口を出たらそのまま進み、武道館の前の通りを右折します。少し歩くと五割川があり、その手前を右折し、「鈴宮神社」へ向かいます。
④程なく歩くと、鈴宮神社の参道があり、拝殿でお参りをしました。狛犬は子と玉を携えた阿吽の狛犬でした。「鈴宮神社」と後で行く「天津司神社」には、国指定重要無形民俗文化財に指定(昭和51年)された「天津司(てんづし)の舞」が継承されています。詳しくは見所紹介1でご紹介します。
⑤鈴宮神社を出たら山城温泉の前を通り、進んで行くと公園の出入口が見えてくるので、再び公園内を歩きます。暑い日だったので木陰に入ると涼しくなり、歩くのも気持ちよかったです。蝉も鳴いていて、夏真っ盛りでした。道なりにしばらく歩くと、又公園の出入口があり、そこから出て左折し山城小学校方面へ進みます。
⑥出入口を出て、しばらく歩き五割川を渡り右折します。その先の小瀬スポーツ公園通りを左折して、山城小学校を目指します。途中に昔懐かしい「火の見やぐら」がありました。今は使われていないようです。山城小学校前の交差点で反対側に渡り、平和通りに向かって歩きます。
⑦「氷華」というお店の先の道を右折し、小瀬団地の中に進みます。左手に「源有雅の墓」富士塚がありました。源有雅は平安後期から鎌倉前期の公卿だそうです。承久の乱(1221年)で後鳥羽上皇側の将として戦い敗れ、小瀬の地に幽閉され処刑されました。歴史を感じる場所です
⑧有雅卿の墓を後にして、「かほるこども園」の方へ進みます。その後「JA山梨みらい獲れたてLand山城」「甲府山城郵便局」の横を通って進みます。川の小さな橋を渡り、直ぐに右折して川沿いを歩きます
⑨川沿いを歩くと、公園の背後の山々がきれいに見渡せます。仁勝寺の裏手を通り、道なりに歩くと五割川の川幅が広がり、川沿いを更に公園の方へ進みます。途中立派なスイカが実っていました。小瀬スポーツ公園通りに出たら左折し、公園の出入口から公園内に進みます。
⑩公園内を道なりに歩き、十字路の左角(公園外)に「天津司神社」があります。拝殿でお参りをしました。奥には本殿がありました。
⑪神社の前の道を公園に向かって歩き、またまた出入口から公園に入り、右折します。しばらく歩き、山日YBS球場前を通って進むと駐車場にGOAL!! お疲れさまでした。
**** 見所紹介1 天津司の舞 ****
「天津司(てんづし)の舞」は、1976年(昭和51年)5月4日に国指定重要無形民俗文化財に指定された古くから伝わる田楽芸能で、日本最古の人形芝居の一つとの事です。「天津司の舞」の一行は、「天津司神社」から「鈴宮神社」までお成道を9神の人形が御幸し、境内に張られた「御船囲い」と呼ばれる幔幕の中で人形の舞を奉納します。9神は、「一の編木様(ささらさま)」「二の編木様」「一の太鼓様」「二の太鼓様」「御鼓様(おつつみさま)」「御笛様」「鹿島様」「御姫様」「鬼様」で、それぞれ編木、太鼓、鼓、笛などの楽器を持っています。それぞれの人形を、1~3人で胴串と両手を操り、曲芸や舞を披露するそうです。機会があれば一度見てみたいと思います。また、「天津司の舞」の動画を山梨県立博物館の常設展の中で上映していました。
**** 見所紹介2 仁勝寺 ****
仁勝寺は臨済宗向嶽派のお寺で、1425年、武田信満(信玄公の6代前当主)の二男武田信長により創建され、一音喝西堂和尚の開山との事です。境内には法隆寺夢殿形式の八角堂があり、御本尊の国の重要文化財に指定されている「聖徳太子立像」が安置されています。ヒノキの寄木造りで高さ115.2cmの立像です。甲斐源氏の祖、新羅三郎義光が京都恵心院から甲斐国に移し、武田家の守護仏として信仰してきたそうです。一度拝観してみたいです。
**** お楽しみ紹介 「氷華」 ****
小瀬団地入口にある「果実氷菓と氷菓子の店 氷華」さんに、暑かった事もあり寄ってみました。お二人でやられている創業15年目の「手作りアイスクリーム・シャーベット専門店」でした。果実王国・山梨で、素材や果物へこだわりながらジェラートを作っているそうです。県外からのお客様が多いとの事でした。
日本ジェラート協会によりますと、ジェラートとはイタリア語で「アイスクリーム」の事で、旧約聖書に愛飲した記録があり、ジュリアス・シーザー(BC100年~BC44年)も氷や雪に乳や蜜、ワインを混ぜて飲んだそうです。
日本では、乳脂肪分の違いでアイスクリームではなく、アイスクリーム類のアイスミルクに分類されます。ちなみにシャーベットは乳脂肪、乳固形分がほとんど無い凍ったお菓子「氷菓」に分類されます。
ジェラート作りでは、旬のフルーツをその場で調理して使用し、①空気の含有量、②滑らかさや保型性等のボディーの組成、③風味の表現方法が重要で、奥が深いお菓子だと感じました。
**** コースの感想 ****
<山城地区>は広いエリアですが、小瀬スポーツ公園周辺のコースを歩きました。「天津司の舞」や「仁勝寺の聖徳太子立像」の国の重要文化財がある事、鎌倉時代の承久の乱に関わった源有雅の墓など、歴史的な遺産がある事を今回の街散歩で初めて知りました。帰りに寄った「氷華」さんの「大吟醸酒粕ジェラート」は甘みを抑え、口当たり滑らかでとても美味しかったです。アジロンは今では幻の黒ぶどうと言われているそうです。
****【かずさんの勝手に5段階評価☆】****
※トイレ、駐車場は、必ず施設の許可を得てから使用してください。
●甲府市ウォーキングマップ
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/kenkoese/kenko/kenko/kehatsu/walking.html
参考資料:「こうふ私の地域・歴史探訪」こうふ開府500年記念事業実行委員会発行