おばあちゃんのコクラ日記

ピアノとぬかみそ 台所からの風景

アイスクリーム

2022-08-03 20:51:00 | 日記
戦前の幼い日 祖母が呼んだタクシーで

祖母とお出かけをした事があった。

姉二人は学校、妹はまだ幼くて、お母ちゃんから離れられないとき。

街には 銀丁というデパートがあって横を市電が走っていた。

市電の向かい側のビルの2階に 味の銀丁というレストランがあった。


祖母の買いものだったのか レストランが目的だったのか

全く覚えていない。覚えているのはそのレストランで食べた

アイスクリームが 塩辛くて食べられなかった事。

今は家庭の冷蔵庫にアイスクリームが入っている事もあるけれども

当時のアイスクリームは 夢の様な食べ物だった。


辛くて食べられないアイスクリームを前に

レストランとどの様なやりとりがあったのかは覚えていない。

祖母と「辛かったねぇ。食べられなかったねぇ。」と分かり合えて嬉しかった。

父が 「アイスクリームを作る時に塩を使って温度を下げるからね。

    作る時に、周りにお塩を入れるから、それが入ったのだろう。」

と言ったのを 覚えている。


それからは 戦争に突入ーーだんだん食べる物がなくなり、デパートも無くなった。

子供達は成長期にみんなひもじい ひもじいを体験したのでした。