ちょうせんデジカメ

PENTAXで撮った写真を載せた写真ブログです。毎日更新が目標ですが・・・・?

鞆の津の船具商

2012-03-30 | Pentax18-135mm F3.5-5.6

古来より、瀬戸内海沿岸には数多くの湊があった。下関・柳井(山口県)、御手洗・尾道・鞆の浦(広島県)、下津井・牛窓

(岡山県)、室津(兵庫県)など、江戸時代に繁栄した湊は数多くあったが、潮流の境目(潮目)に、位置していたのは鞆の

浦だけだった。瀬戸内海の潮目にあたる場所、そこに天然の良港があるのは自然の理である。このように長い日本の歴

史の中で、地理的な偶然が、鞆の浦に「潮待ちの港」として重要な役割を担わせてきた。

瀬戸内海は、京を中心とする畿内と西海諸国を結ぶ交通の大動脈であった。そして、船運が風と潮の流れを利用してい

た時代、瀬戸内海の潮の分かれ目となる鞆の浦には、潮の満ち引きを待つ船が集ってきた。

古来より、西国に赴任する国司や防人達が寄港し、また、瀬戸内を舞台にした戦乱の拠点となり、朝鮮通信使や長崎出島

の商館長たちが宿し、北前船など多くの商船が入港し、長い歴史の中で、鞆の浦は常に活気に満ち溢れていたのだ。

鞆には、数百年来の刀鍛冶、海運の町としての、船釘や錨などの船具加工といった、伝統産業があったが、それが大正期

の製鋲、伸鉄(建築用材)生産の急伸により、鉄工業の町としてひとときの隆盛を見ることになる。

PENTAX K-5 ” 雅 ”+smc PENTAX-DA 18-135mmF3.5-5.6 ED AL[IF] DC WRで撮影。


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