瀬戸際の暇人

今年も休みがちな予定(汗)

うる星(映画)感想2~ビューティフル・ドリーマー~

2007年09月24日 21時54分43秒 | 漫画&アニメ
1984年2/11、映画うる星やつら第2作公開。


学園祭を明日に控えて、準備に追われるあたる達。
しかし何時まで待っても、学園祭当日が来ない。
なのに誰もその事を不思議に思わない。
最初に不審を感じた温泉先生は、サクラに相談した後、一旦泊り込みを禁止して、生徒達全員を校舎から追い出す。
仕方なく面堂・しのぶ・メガネらは各々帰宅しようとするが、何故か何処まで行っても帰り着かない。

丁度その頃…温泉先生は姿を消し、サクラは妖しげなタクシー運転手と遭遇する。
祓い串で正体暴こうとするも、寸でで逃げられてしまい、面堂達同様、友引高校に戻って来てしまう。
行く所を失ったサクラや面堂達は、あたるの家に一晩泊めて貰う事にした。

明くる日、やはり変る事無く学園祭の準備に追われる皆。
サクラから話を受けた面堂は、「原因は友引高校に在り」と判断し、あたる達を連れて夜の校舎に乗り込む。

しかしそこで彼らは、驚くべき事態に直面する。

校舎は、さながらエッシャー絵の如く、不条理極まりない造りに化けていた。

ほうほうの体で逃出した彼らは、次に面堂の自家用ハリアーで脱出を試みる。


――果たしてあたる達は、無事、非常識世界から脱け出せるのか?


…とまぁ、冒頭を説明するとこんな感じ。

1作目の映画が興行的な成功を収めるも、監督押井氏としては不本意な作品だったという事で、氏としてはリベンジの積りで制作したらしい。(余談ですが、けしかけたのは宮崎駿氏らしい…責任取ってね、宮崎さん)(笑)

大学時代には「映像芸術研究会」を設立した程、押井氏は映画への拘りが強く、元は映画監督を目指してたそうな。
氏にとっての映画制作とは、生涯懸けての大浪漫なのでしょう。

リベンジを胸に制作の機会を虎視眈々狙うも、原作者・フジ局・製作会社キティとの間に軋轢生じてた事から、一向に声が掛からず。
しかしシナリオが中々出来上がらない事態に業を煮やした製作会社は、渋々氏の脚本を活かす事にしたらしい…実はこれ「押井氏の罠」だったらしいのですが…詳細知りたい方は、済みませんが自分で調べて下さい。(笑)

番組プロデューサーだった(故)落合○一氏が、映画5作目公開の頃出版した『僕のプロデューサーかけだし日誌』には、その辺りの事情が真辛辣に明かされてまする。
「アニメうる星を滅茶苦茶にしたのは押井氏」で、「あいつはアニメうる星の寿命を縮めた。あいつが関わらなければ、後数年は長く続けられたろうに」等々…副題「押井のバ○○ロー」と付けたくなる程、内ゲバ暴露本でした。
確かに当らずとも遠からずな意見にも思えましたが(笑)……しかし番組放映当初、人手の足りないスタッフを纏め、低視聴率時代を乗越えられたのは氏の力。
むしろ居なかったら、半年で終ってた様な気がしないでもない。

「原作通りにはしません。それじゃあアニメ化する意味が有りませんから。」(少年サンデーグラフィックス『うる星やつら1』より)

…こんなコメントを番組開始時からファンに宛てる監督さんですからね~、色々敵に回してしまったのは仕方ないかなと。(笑)


氏が好き勝手やった2作目映画は、興行的には1作目を下回ったとか。
ただその後のビデオの売上げは、相当良かったそうな。
当時のキネマ旬報で、読者が選出する邦画第7位に選ばれもした。
ちなみに1位は『風の谷のナウシカ』…「アニメは子供が観る物だ」と大勢が考えてた時代、その年公開された邦画の中でベスト10内に入るというのは、物凄い快挙だったのです。
1984年春は、アニメ史に於いて、一大転機であったのですよ。


しかし原作ファンの間では、またもや賛否両論分かれた。
原作者も「これは『私のうる星やつら』ではない」とコメントした。
この直ぐ後に押井氏はTVシリーズ監督を降板、会社も辞めてしまった。(事前に辞める準備してたらしいけど)
その後アニメうる星は、制作スタジオまで変更するという、異例の事態にまで発展、タイトルはそのままでも、まるで別作品に変貌して行く事になるのです。


「『カミソリ押井』って言ってな…かつてぴえろじゃ、名の知れた悪さ…。」
「そんな切れ者が何で仕事もせず、日がな1日ゲームばっかして暮してるんですか!?」
「だからさあ………切れ過ぎたんだよ…。」


…なんて映画パトレイバーのパロしてみた。(知らん人には御免なさい)
会社辞めた後暫くフリーで制作続けてたけど、あんま好き勝手やるもんだから、仕事が来なくなって引篭もってた時代が有ったらしい。(笑)
それを見た伊藤氏らが、パトレイバーの制作しないかと声を掛け、再び第一線で活躍する様になったそうな。
今じゃむしろ海外で有名な映画監督さんです。(いや日本でも、映画&アニメファンで知らない人は居ないかと)


映画を観直して感じたのは…原作ファンや原作者が言う程、うる星から外れてない気がするなぁと。
「原作通りにはしない」と言いつつ、押井氏は或る1点だけ、原作に忠実で居たのですよ。

「あたるは心中、ラムを好いている」…この1点だけは守り通し、軸にした上で、アニメうる星世界を構築してたんです。

映画2作目を観た方は、ラストの台詞を思い起して欲しい。


あたる「この俺が何時お前を愛してると言ったぁぁ!!!?」
ラム  「何ィ~~!?まだそんな事を~~~!!く~~や~~しィ~~~!!!」


今度は原作の最終回での台詞を思い起して欲しい。


ラム  「ウチを捕まえたかったら……好きだって言うっちゃァーー!!!」
あたる「だ…誰が言うかアホォ~~~~!!!」


…似て思えません?

2作目公開当時、まだ原作では「好きだと言え」「言わない」といった遣り取りは、全く出て来なかったのに…。


更に映画のオチでは――


「一生やっとれ!」


そして原作のオチでは――


「一生痴話喧嘩続ける積りか、おのれらっ!?」


……似て思えません?


映画2作目は一旦原作をバラシて再構築し、押井氏なりに作品の答えを導き出していたと言えないでしょうか。
そして「作品をバラす」行為が目に付いたからこそ、原作者の高橋氏としては許し難く感じたのではないかと、自分は考えるのです。
どっちも天才故の悲劇っつうか…天才は己の世界を壊される事を、何より嫌うものですから…。(笑)


自分はこの映画好きです。(読んでて何となく知れたでしょうが)
難解に思えるも、エンターテイメント性を忘れて居らず、不思議と画面に目が惹き付けられる。
テーマは「現実と虚構を隔てる壁の曖昧さ」だとしても、筋だけ捉えれば単純極まりなく。

「夢の世界から脱出する話」

…こう解釈するだけでも楽しめる。
キャラ全員に見せ場を用意してるし、静動静動と続く全体の構成も巧い。
色んな観方が出来る、娯楽映画だと思うのです。

以下、徒然と自分が感じた事を――


・「桃太郎は満州に渡ってジンギスカンになるのであった」→んなアホな。(笑)
・給湯室でのラムやしのぶの仕草が細かい。髪をバタバタさせたり、茶筒を覗いたり、実に生活感が溢れてる。

・今回の映画で背景を担当したのは小林七郎氏。『ガンバ』や『クリィミーマミ』、『ウテナ』等、陰影を強く意識した絵で評判高い方。氏の背景の効果有って、非現実な話にリアリティを持たせる事に成功している。今夏、ジブリ作品の背景画を長く担当した男鹿和雄氏の美術展が開催されましたが…男鹿和雄氏の師匠である小林氏こそ、もっとアニメファン以外の人達にも認知されるべきと思うのです。男鹿和雄氏の美術展が呼び水となって、今後アニメの背景描く人にも、日の目が当る様になればなぁと願う。

・「ホントに何が良い訳?あのあたる君の?…他ならぬこの私がそう思うのよ!」→貴女こそ何が良くて付き合ってたんですか、しのぶさん?(笑)
・作品中で自分が最も印象深く感じたのは、「夜のちんどん屋」のシーン。視線で辿らせる様なアングルが巧いんだ。背筋がぞくりと来る怖さが有る。
・「引けェーー!!!力の限り引けェーー!!!根性見せてみろォーー!!!」→その後ゆうきまさみ氏の漫画『究極超人あ~る』にて引用される。(笑)

・サクラさんのバイクアクションがメチャ格好良い。押井氏は所謂メカフェチ。作品中に良く戦車等を出す事で有名な方。アニメうる星初期、戦車を出せと指示飛ばすも、誰も描ける人が居なかった事から、自ら描いたりしてたとか。

・「奥さん…!!」「いけません尚之さん…!!」→TVの中で人妻を押し倒すいけない尚之さんは、作画スタッフの吉永尚之氏がモデルと思われ。(笑)吉永氏はその後、めぞんの第3代目監督、TVパトレイバーの監督を勤められました。
・温泉先生の黴だらけの部屋は、当時ファンの間で『腐海』と呼ばれた。公開時期がぴったり遇ってたからさ~。(笑)飛んでくエロ本はアニメーターさんのお遊びですかねぇ?

・サクラと温泉先生が名曲喫茶で会話するシーンの演出に唸った。回転させる事によって、観客は徐々に催眠術をかけられる。メビウスリングをイメージしてのものでしょうが…。段々と早まって行って最後、サクラがテーブルをバン!!と叩く…長台詞なのに印象深く残るのです。似た様な演出は、サクラがタクシーの中で夢邪鬼と会話するシーン等でも観られる。そこでは一定の間隔で近付き遠ざかってく街灯が、観客に催眠術をかける効果を担ってるのですねぇ。

・「さーて、世界情勢は…」→その後映画パトレイバーに出て来た時は笑った。セルフパロってヤツね。(笑)
・駅ホームの照明がパッパッパッと消えてく場面にも怖気が走った。この作品程、夜の街のミステリアスさを演出してる映画は少ないと思う。
・チビの顔が別人みたく違う。(笑)今回作画監督を担った山崎和男氏が描くと、チビの顔が妙に可愛く整うのです。(笑)
・夢邪鬼役を担当したのは(故)藤岡琢也氏。御存知の通り氏は俳優で声優ではない。しかしとてもそうは感じさせない程演技が巧みで、アドリブまで効かせる辺り流石である。(「ラムダッチャさん?…甘い様な苦い様な…」という台詞は、氏のアドリブだったそうな)

・朝、諸星家で皆が食事する場面での会話が、テンポ良くて面白い。

パーマ「それはそうとまだ教室有んだろな?」
チビ  「戦車ごと落っこってたりして♪」
パーマ「しかし困ったもんだよなァ。あれじゃ折角店作ったって、客の4~5人も入れば床抜けるぜ。」
ラム  「ダーリンは直ぐあの中に隠れるし…どっか移しちゃおっか。」
あたる「へへ~ん!出来るもんならやってみろ!」
パーマ「何とかせにゃな~。」
面堂  「何とかとはどういう意味だ!?あれを搬入するのにどれだけ苦労したか!!」
パーマ「好きでした苦労だろうが。」

…最後の台詞が最も好きだ。
居ますね、自分が好きでした苦労なのに、「皆が期待するから」と恩着せがましく振舞う人間。(笑)

・その後皆で登校する場面…水溜りに落ち葉が浮び、水中を魚がチラリと泳ぐという幻想的な演出は、エッシャーの『3つの世界』をモチーフにしたのではと言われています。チケットのおまけに付けられたポスターも、エッシャーの描いた『上昇と下降』の世界でキャラが騒いでるという物だったし…夜の校舎も含めて、今回の舞台はエッシャーの描く四次元世界をモチーフにしてるよう。

・しのぶが小路に迷い込み、風鈴屋と遭遇するシーンは、映画中で最も幻想美を感じた。
・この映画の音楽を担当したのは星勝氏。(押井氏のリクエストとはいえ)リズムを統一した事で、映画をイメージする音楽を創り出す事に成功している。お蔭で『ビューティフル・ドリーマー』=「あの音楽」を誰もが思い起す筈。
・お好み焼き屋『じぱんぐ』玄関のたたきで、各キャラの個性と共に、店に上った順まで知れる様な靴の並びが細かい。
・サクラ曰く三階建ての友引高校…しかし実際には二階建て。ミスか?故意か?一説には「未だ夢の中」を表す演出だったとか…謎だ。

・「奥さん…!!」「いけません純二さん…!!」→TVの中で人妻を押し倒すいけない純二さんは、演出担当の西村純二氏がモデルと思われ。(笑)氏はその後らんまの第3代目監督を勤めらました。
・面堂家脱出用ハリアー(戦闘機)で飛立つシーンは、メカアクションシーンの第一人者、板野一郎氏が描いてます。流石の超迫力ですよ。
・どうせなら象に蛇も出せば面白かったのに…。(笑)

・メガネの話す『友引前史』と、夢邪鬼が水族館で話す長台詞は、伊藤和典氏曰く自分が書いたのだとか。これに限らず伊藤氏と押井氏は仕事上の繋がりが深く、お互い脚本を書き合ってる節が窺える。
・4人組が買出しに出た時、トラックを運転してたのは一体誰か?→これも謎として挙げられているポイントだったり。
・『ゴジラ』の観賞の仕方がキャラそれぞれで面白い。(てゆーかそこで『ゴジラ』を選ぶのが如何にもと言うか…)

・ラムスペシャル(笑)登場辺りから、作監さんが森山ゆうじ氏に変ってます。女の子の顔が急に丸っこく可愛くなるのはそのせい。
・「ワハハハハーーー!!!…の、大洗(大笑い)海水浴場!!」→(笑)
・水族館シーンがまた、幻想的で綺麗。演出の仕方が『オンリー・ユー』影踏みの時と似て思える。

・「蝶になった夢を見た男が目を覚まして…果たしてどっちの自分がホンマやろ?ひょっとしたらホンマの自分は、蝶が見ている夢の中に居るんとちゃうやろか?」…この作品のヒントになったのは、荘子の『胡蝶の夢』だそうで…名曲喫茶でサクラが温泉先生と話すシーンに蝶が出て来るのは、それを暗示してるんだそう。

・「お兄ちゃんはね…好きな人を好きで居る為に、その人から自由で居たいのさ…。」→押井氏曰く、「うる星で好きなキャラは『あたる』。(自分は)男ですから」との事。…成る程。(笑)
・夢の中のあたるに蹴られて、夢から覚める(?)オチが面白い。
・ラストで漸くタイトルが出る演出は、この映画がそもそもうる星の舞台裏を描くコンセプトだからではないかと、自分は理解しました。


…うる星映画の中で、自分は最も好きな作品です。
何度観ても新たな発見に気付かされたりと、奥深い魅力を持っている。
「映画」と言う虚構を巧く利用して作った、一級品の娯楽映画だと思うのです。






【おまけの今週ワンピ感想】

つまり純白のドレスが汚れる事を嫌がったのは、尾田氏だったと…そう考えて宜しいんですのね?(笑)
あれだ…エロさんはサンジ、ローラ、ナミの3人で、ジェットストリームアタックかけて倒したのだと捉えようじゃないか。
人知れず護るのも騎士の役目さ……な、サンジ!(笑)

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ビバ!うる星!! (葵真澄)
2007-09-25 23:40:12
今晩は。葵真澄です。
あまりに思い出深い作品なので、ついついしゃしゃり出てきてしまいました(汗)

私も、この作品大好きですね~。うる星の映画の中で・・・というか、その当時観た映画の中でもダントツで印象に残っている作品です。

確かに、原作及びTVシリーズと、大きくかけ離れたイメージがありましたが、それでも『これもやっぱり、うる星ワールドなんだ』と思わせるものがあったと思うんです。原作者の高橋女史は否定されてたんですか、そうですか・・・。

絵的にも、TVシリーズの高田明美氏キャラデザを起用せず、やまざきかずお氏が描き起こしたデザインを使っているんですよね。第一印象は“ラムちゃんがラムちゃんに見えない”だった(笑) でも慣れると、こっちの方が好きだなぁって思いましたよ。

びょりさんもおっしゃっているように、“あたるは心中ラムを好いている”という部分は、ちゃんと押さえてあったし、原作をまるきり踏みにじっている訳じゃないと思うんですけどね。
ただ、作中で、あたるが台詞でハッキリと、「オレは、他のコと同じように、ラムにもきっちり惚れとる!」と言い切ってしまうのは、原作でもソコまでは踏み込んでいなかった時期だったので、先走っちゃったかなぁ~っと感じはしましたが。(まぁ、結局真実なんですけどね)

長々とすいません。つい打鍵が乗ってしまいました(汗)
それでは~。
返信する
振返れ、青春の灯 (びょり)
2007-09-27 19:47:47
こんばんわです。

2作目は兎に角反響がでかくって…原作者で在る高橋女史の所にも、「あの映画はどう思われましたか?」なんて質問が、多く寄せられてたみたいなんすよ。
んでその度に女史は、「あれは押井さんの『うる星やつら』。私の作品じゃないですね(小説家平井和正氏との対談より)」なんて答えてらっしゃった。(笑)
…背景には、それまでの押井氏との色んな確執込みでの発言だったんじゃないかな~と…勘繰るのは失礼ですが。

ファンの自分から見ると、御2人とも「日常の中の非日常」をテーマに設けたりと、目指す表現似て思えるんですがね~。(笑)
押井氏は確かに「原作通りに表現しよう」とは考えてなかったみたいだけど、キャラ関係を弄ったりはしなかったし…TVシリーズの基本的作り方としては、筋を取り出し肉付けしてくって感じで、『火消しママ』みたく、結果「原作通り」に表現してるものも在りますし。

そうそう、アニメのあたるは最初から「ラムが好き」って認めてるんですよね。
アニメ放送当時は、原作の2人のドライな関係のが好きだったもんで、アニメのそれはちょっと…なんて感じてたもんですが…原作最終回を今観直すと、ぴえろ最終回と筋がよく似て思えるんすよ。
それで、「ああ当時から読んでたのかなぁ」なんてね…。

高橋女史も押井氏も、尊敬してる方だから、正直喧嘩は哀しかった…人間関係とは難しいもんだな~なんて。(笑)

実は自分が1番好きなのは、やまざきかずお氏の絵でした。
独特なクセが有って、でも誰より映像美を追求する姿勢に、好感持ってたのです。
高田明美氏の描くキャラも好きでしたけど。(笑)

懐かし話に乗って戴き、有難う御座いました!
嬉しかったですv
返信する
読みづらい長文失礼します (ぶぶ)
2012-12-12 13:54:02
ビューティフルドリーマーが大好きで、本作のレビューや考察を読むのも大好きです。

貴方様のブログの記事も非常に楽しく背景させていただきました。


二作目が公開した当時の原作では、好きと言え→言わないの問答がなかったのは、初めて知りました。

あたるが本当はラムを好きだ、という事実を
例えゲストキャラに対してであれ公言(ある意味でこの作品をおける重大なネタバレをしてしまった)ことに対して原作者が怒ったのかと私は思っていました。
(それだけではないんでしょうけど…)


御存知の通り、ラストから冒頭にもどる→放心しているあたる=夢がまだ繰り返されていることに気づいている……
という解釈があり、私は推していますが、それですと夢邪気が映画のラストで「一生やっとれ」と言い残し退場するのと矛盾しますよね。

映画冒頭で一人だけ放心するあたるは何を意味するのか、謎です……。
返信する
初めまして、ぶぶさん! (びょり)
2012-12-15 01:03:14
周辺から漏れ聞えた噂から判断するに、ビューティフルドリーマー公開以前から、両者の仲には亀裂が入っていたんじゃないでしょうか?
映画は単なる切っ掛けで、自作品でもないのに我が物の様に扱う押井監督の態度が、原作者である留美子先生の気に障ったんじゃないかなぁと私は考えてます。
押井監督は敏い人だから、原作が終る以前からどんな風に終るか、察しを付けていたでしょう。
対して留美子先生は御自分を「企まない人間」と表現されておられる。
最終回をどうするかは、はっきり決めてなかったんじゃないでしょうかねえ。
だからネタバレたから怒ったわけではないと、自分は考えまする。
留美子先生の「あれは私の『うる星』ではなく、押井さんの『うる星』」――この言葉が真理じゃないでしょうか。

で、映画冒頭のあたるは、私も長らく謎に感じています。
なんせ舞台は「夢の中」ですからねえ、どんな出鱈目も有り得てしまって言い逃れ自由、はっきり言って監督ズルイ。(笑)
実は退場する様に見せかけて、無邪鬼はまだ世界を手放していないのかもしれない…そうなると堂々巡りですね。
鶏が先か?卵が先か?
――と様々な解釈が可能な世界観に魅せられて、例え原作者に嫌われてようとも、私はこの映画大好きなのです。
好きを超えて、自分の発想の根幹になってさえいるような気がしますですよ。(笑)

こちらこそ自分の支離滅裂なレビューをお読み頂けただけでなく、丁寧なコメントを有難う御座いました!
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