瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

あにめぞん感想、ざっくばらん62

2013年02月09日 14時00分54秒 | 漫画&アニメ
OP「サニーシャイニーモーニング」の五代が、「きまぐれオレンジロード」の主人公(?)春日恭介そっくりで、観る度に笑ってしまう。
ちなみに響子さんも偶にオレンジロードのヒロイン、鮎川まどかが年食ったように観えたりする。
アニメのキャラデザ同じ人だからな~。(笑)
そんな事より前回の続きです。


・第62回「ヤッタ!響子と混浴露天ぶろで二人きり」 脚本:高屋敷英夫 コンテ・演出:山本智史 作画監督:音無竜之介(高橋ナオヒト)

…毎度毎度よくもこれだけ家族と一緒に観るのが躊躇われるタイトルを思い付けるものだなといっそ感心する。
対して原作でのタイトルは「シルエット・ロマンス」・「夢一夜」と極めて情緒的、てか留美子先生(作中で「こころ」を引用したりと)夏目漱石お好きなのかなと。

今回も筋は粗方原作通り、後半に少し改変が見られる。
原作では五代に響子さんが三鷹との抱擁の真相を語る事は無い、五代が響子さんに「貴女を追って来た」事を明かしもしない。
要するに何も解決されないで終ったように捉えられなくもないのです。
「金沢まで追っかけて来たってのに、解り合えないなんてあんまりだぜ!」とスタッフが考えたのかどうか、アニメでは回想シーンを用いて響子さんが五代に真相を話し、響子さんには一刻館帰宅後に住人達から五代が後を追ってった事を明かされる。
原作ファン以外の視聴者にも解り易く改変したなという印象。
しかし原作ファンとしては「スタッフ解ってないな」と文句を言いたくもなった。(笑)

確かに原作では金沢まで来といて、表面上は何も解決してなく見える。
2人は解り合えないまま、題通り「夢一夜」で終った。
結局2人の間に進展は無かったのか?――いえいえそれが実は有ったのですよ!

響子さんの涙の訳を五代は知らない、知らないままで終ったろう。
五代が金沢に来た訳を響子さんは知らない、知らないままで終ったろう。

なんともじれったい、もどかしい2人。
一刻館を離れ、金沢で出会いながら、相手の気持ちを掴めないなんて。
てゆーかここまで擦れ違うとは、ひょっとして相性悪いんじゃね?
いやニアミス続きって事は、ワンテンポ外れてるだけで、全く相性悪いわけでもない??
漫画での人間関係につっこんだら負けですね、ハイ。(笑)
それはさて置き、この回で2人が掴んだもの、それは「希望」じゃないかと。

金沢まで追って来て欲しいと密かに願い、彼女の期待通りに現れた五代。
追着けないと何度も諦めかけた末、響子さんと漸く出会えた彼。

どうしてここに…私を追って来たの?
貴女を追ってここまで来ました。

まだ三鷹さんとの仲を誤解してるの?
あの時僕に見せた涙の訳は何ですか?

漫画での、言葉に出来ない思いが交錯するシーンは、是非アニメでも再現して欲しかった。
その上で五代は諦められない恋心を再確認し、響子さんも五代への気持ちを自覚するという。
2人とも旅の地で廻り合えた事で、何時かは結ばれるという希望を持ったんじゃないかと。

この先の展開でも感じた事だが、アニメ版はあっさり解決させ過ぎ。
そんな口で言って簡単に解り合える2人なら、ここまで話が拗れませんって。(笑)
思い合ってるのに解り合えない、人の気持ちのもどかしさを、漫画は良く描けてるよなと。

とまぁ脚本については色々文句付けたくなる出来だったけど、演出は悪くなかったです。
宿の看板ネオンがジジッと瞬く等、物の表現がリアル。
響子さんが露天風呂に入るまでの、見えそうで見えないアングルも素晴しい。(笑)
すらりとした脚だけ画面に露出してるシーン、あれセル絵ではお尻までしっかり描いてあるんだろうな…観たかった!
今回の作監は音無竜之介さんが担当してる為、響子さんのスタイルが抜群によろしい、タオルで前を隠すポーズが実にセクシー!!
その音無竜之介さんですが…残念ながら今回であにめぞんを降板する。
中嶋さんと並ぶ貴重な良作監だったのに…!(涙)
音無竜之介さん回での原画班に居た鈴木俊二さん(この回でも原画で参加してる)が替りに作監上り、見た目的には似た絵を描いてくださるんですけど、音無竜之介さん絵の様な甘さが無く段々リアル絵に傾いてくのがなぁ…。
鈴木俊二さんも絵は非常に巧い人なんだけど…てか後半のリアル絵は劇場版めぞんに合せて描いてたのかもしれんが。
ちなみに鈴木俊二さんはあにめぞん後にガイナックス制作の、ナディアやエヴァンゲリオンの作画監督を務められる。
ガイナックス絶頂期を支えた腕利きアニメーターの1人、パトレイバーにも参加してたりとアニメファンの間では今でも名が知られてる。

(個人的評価)脚本△ 演出○ 作画○ …今回の予告は響子さん、四谷さん、朱美さん、一の瀬さん…タイトルコールのみで終らず、予告にも響子さんが参加するのは、この頃珍しい。



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