瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2011年、クリスマスには歌を歌おう♪その12

2012年01月01日 15時52分09秒 | クリスマス
Happy New Year~~~~~♪
また新たな1年が始まったわね!
嬉しい反面、メリー少し寂しいわ…だって今日で皆とお別れしなくちゃならないんだもの。
でもクリスマスは毎年必ずやって来る、この別れは永遠じゃないわ!
だからメリー、寂しいけど泣かない!
笑顔でお別れするから、貴方も寂しい顔しないでv

最後に紹介するクリスマス文学は、ロシア人のサムイル・ヤコヴレヴィチ・マルシャークが書いた戯曲、「森は生きている」よ!
紹介する必要無いくらい有名な作品だけど、一応粗筋を話させて貰うわね。


と或る雪深い王国の女王様は、幼い内に両親を失くしてしまった事で、勉強嫌いの我儘な少女に育ってしまった。
罪人を「釈放せよ」より「死刑にせよ」と書く方が短くて楽だから、という理由で国最高の決定書を出してしまったり。
大晦日に女王様はいつもの気紛れを起して、「春に咲く花マツユキソウを新年迄に御殿へ届けよ」とお触れを出した。
「篭いっぱいのマツユキソウを届けた者には、褒賞としてその篭いっぱいの金貨、銀狐の裏の付いたビロードの外套を与え、新年の行幸にお供を許そう」
お触れを知った或る欲深な老婆と実娘は、日頃虐待しているまま娘に、マツユキソウを採って来いと、吹雪の中へ追いやる。
寒くて凍え死にそうになりながら、森の奥へと辿り着いたまま娘は、明々と火を焚く妖しい十二人の男達と出会った。
彼らは1月~12月の精霊達、「大晦日の晩には全ての月の精霊達が一堂に揃う」という土地の言い伝え通り、森に集まってた月の精霊達は、まま娘から話を聞き、僅かの間だけ季節を4月に変えてくれる。
雪は俄かに融け、若草に覆われた土の上、マツユキソウが群れ咲き、まま娘は大喜びで摘むのだった。
十二月の精霊達は娘に自分達と会った事を他の者に話さないよう約束させ、「もしも困った事が有ったら、これを地面か水の中か雪の吹溜りに投げて呪文を唱えるんだ」と言って魔法の指輪を贈った。
まま娘が採って来た篭いっぱいのマツユキソウを、冷酷な継母と実娘はホクホク顔で御殿に届ける。
我儘な女王様は継母と実娘の「自分らが探し出した森の秘密の場所には、春の花に秋の果物や茸が採り放題」という出鱈目話を信じて、その場所に連れて行けと命令する。
焦った2人は一旦家に戻ってまま娘を説得、「まま娘の指輪を女王様に取られた」と嘘を吐き(実際はまま娘が寝てる隙に、実娘が盗んだ)、場所を教えたがらないまま娘に再びマツユキソウを採りに行かせる。
その後をこっそり実娘が尾行、道標を付けて行った雪深い道を、女王様とお付の者達の乗るソリが追った。
騙された事を知ったまま娘は激怒するが、追着いた女王様は実娘からまま娘の指輪を取り上げ、「返して欲しくばマツユキソウを採った場所を教えろ」と命令する。
けれどまま娘は教えようとしない、怒った女王様は指輪を氷の穴へと投げてしまう、まま娘はそれと同時に、十二月の精霊達に教えられた魔法の呪文を唱えた。

「転がれ、転がれ、指輪よ!
 春の玄関口へ!
 夏の軒端へ!
 秋の高殿へ!
 そして、冬の絨毯の上を!
 新しい年の焚き火をさして…!」

途端に突風が吹き、恐ろしく地が揺れる。
まま娘の姿が見えなくなり、女王様とお供と継母と実娘は目まぐるしく変って行く風景に怯える。
雪が融けて黒々とした大地が現れ、緑の芽が一面に芽吹き、続いてマツユキソウの花が顔を出した。
女王様は喜んで摘みに走る、しかし直ぐに季節は夏に変り、暑さを我慢出来なくなった皆はコートを脱ぎ捨ててしまう。
すると秋の到来を告げる豪雨が降り、台風の様な激しい風が吹いて、コートを全部吹き飛ばしてしまった。
博士と老兵士以外の女王様のお供は、恐れをなして馬に乗り逃げてしまう。
残された者の頭上に再び降る雪…春、夏、秋と経て、季節は冬に戻ったのだ。
残された者達は9月の雨で全身びしょ濡れ、身を暖めるコートも無く、凍え死にそうな寒さに苛まれる。
そこへ十二月の精霊達と、豪華なコートに身を包んだまま娘が現れた。
十二月の精霊達に物の道理を諭された女王様は、自分が我儘で強情で不勉強な事を理解する。
まま娘は十二月の精霊達から贈られた物で幸せになり、冷酷な継母と実娘は犬に変えられてしまった。
十二月の精霊達はまま娘に、継母と実娘が3年間大人しくしていたら、元の人間の姿に戻してあげる事を約束し、一同に別れを告げるのだった。


…読んで解る通り、この話も大晦日~新年にかけてのものだわね。
だけど文中で女王様の新年の御殿は、こんな風に描写されてるの。

「広間の真ん中に、丈の高い、煌びやかに飾り立てられたモミの木。」

東方教会圏に在るロシアでは、1/7にクリスマスを祝うの
1/1は西方教会圏で言うところのアドヴェントね。
加えてソビエト連邦だった時代は、クリスマスを祝う事を禁止してたの。
けどクリスマスツリーを飾る習慣は、他の国同様有ったという事ね。

クリスマスを祝う根底には自然への畏敬が有る。
自然は時に私達を恐ろしい目に遭わせるけど、私達に恵みを与えてくれるのも、その自然だわ。

女王様 「私達に力を貸してちょうだい、どうぞ。私は王として、あなたに褒美をあげます。お望みなら、金でも、銀でも――私は何でも惜しみません。」
1月の精「わしには何にも要りません。わしの所には何でも有る。あなたがわしに、ではない。わしがあなたに贈る事ができるのじゃ。」

メリーはだから、この話こそ、クリスマスの理念に適ってる文学だと思うのよ。

作者はスラブ民話を元に、この戯曲を書いたと言うわ。
でもよく似た話をグリム兄弟が蒐集してるし(ホレおばさん)、日本にもその様な昔話が残されてるの。
この戯曲を印象深くさせてるのは「十二月の精霊達」の存在、そして「転がれ、転がれ、指輪よ――」の魔法の呪文ね。
呪文を合図に舞台を早変りさせる演出は神秘的、その為この戯曲を上演して失敗した劇団は、極めて少ないと言われてるの。
メリーもこの戯曲が大好き!指輪の魔法を発動させる呪文は、今でも耳にしっかり残っているわ。

それじゃあ最後のクリスマスソングを紹介――最後はいつも恒例ね、「We Wish You A Merry Christmas」!
クリスマスと新年のお祝いを歌う名クリスマスキャロル、今日という日に歌うには相応しいわ。
次に訪れるクリスマスを皆が幸せに迎える事ができますように――また今年のクリスマスも一緒に楽しく歌いましょうね♪




            【クリスマスおめでとう ― We Wish You A Merry Christmas ―】




英語バージョン

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

Glad tidings we bring to you and your kin♪
We wish you a merry Christmas and a happy New Year♪

We want some figgy pudding♪
We want some figgy pudding♪
We want some figgy pudding♪
Please bring it right here♪

We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
So bring it out here♪

Glad tidings we bring to you and your kin♪
We wish you a merry Christmas and a happy New Year♪


Glad tidings we bring to you and your kin♪
We wish you a merry Christmas and a happy New Year♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪


日本語バージョン

楽しいクリスマス♪
楽しいクリスマス♪
楽しいクリスマス♪
ララ貴方に♪

キラキラの♪ 夢乗せて♪
贈りましょう♪ プレゼント♪

皆でケーキを♪
皆でケーキを♪
皆でケーキを♪
さぁ食べましょう♪

キラキラの♪ 夢乗せて♪
贈りましょう♪ プレゼント♪

サンタクロースが♪
サンタクロースが♪
サンタクロースが♪
ほら、やって来る♪

キラキラの♪ 夢乗せて♪
贈りましょう♪ プレゼント♪

楽しいクリスマス♪
楽しいクリスマス♪
楽しいクリスマス♪
ララ貴方に♪

キラキラの♪ 夢乗せて♪
贈りましょう♪ プレゼント♪


(↓から、びょり記)
…いやぁ、新年初っ端から地震が起きて、今年も前途多難といった様相で。(汗)
それでも取敢えず無事に年越しできました。
新年明けましておめでとう御座います。
旧年中はお世話になりました。
今年もどうか宜しくお願い致します。

    

今回の写真はアクアシティお台場のクリスマスイルミネーション。(つまりもう終了してる)
「海に浮ぶ聖なる樹」をイメージしたという、深い蒼に輝くツリーが美しかった。

           

一定の間隔で音楽に合せ、イルミネーションが変化する。
書き忘れたけど(汗)ヴィーナスフォートのもそう、ハウステンボスのイルミネーションも同様。
そういや去年のクリスマスシーズンに行われた、ヤフーのイルミネーション投票で、ハウステンボスはまたもや1位に選ばれました!
去年は地震の騒ぎが有ってか、ひっそり行ってたみたい…その為気付くのが遅れてしまい、ここで触れずに終ってしまった。(汗)
それと「SENDAI光のページェント」が、去年も開催されてた事に感心してしまった。
神戸ルミナリエみたく、復興のシンボルになると良いですね。

    

こちらはお台場デックス東京ビーチのメモリアル・ツリー、これも時間が経つと共にイルミネーションが変化する。
で、こっちは1/10迄点灯してるそうな。

                   

                  凍える様に寒い真冬の夜に輝くイルミネーションは一際美しい。
                暗い時こそ明りを灯そう、なんて某宗教のCM文句の様に。(汗)

参考「森は生きている(サムイル・ヤコヴレヴィチ・マルシャーク、著 湯浅芳子、訳 岩波少年文庫、刊)」

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