瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

あにめぞん感想、ざっくばらん39

2012年10月03日 20時34分17秒 | 漫画&アニメ
鷹ファンの自分は今年プロ野球ニュースを観るのが辛い。
傷心を抱えていますがブログでは元気出して前回の続きです。


★第39回「恋はガッツで勝負!五代のバイト大作戦」 脚本:伊藤和典 コンテ・演出:片山一良 作画監督:中嶋敦子

…クリスマススペシャル前後編のアニメオリジナルストーリー。
1年の終りを前に、管理人室では大掃除の真っ最中。
庭では集めたゴミを焼きながら、ついでに芋を焼く――すっかり廃れた昭和の風景である。
押入れを片付ける響子さんを手伝い、賢太郎も火の番をしながら立ち働く。
「毎日掃除してるのに、良く掃除する所が見付かるもんだね」
働き者2人の姿を縁台で眺める一の瀬さん(賢太郎の母)は、煙草をふかして呆れ顔。

・注目ポイント1…大掃除中、響子さんが押入れに段ボール箱(大)を仕舞う際、ぐっと押して力が抜けた瞬間、反動で戻る描写がリアル。
・注目ポイント2…押入れから覗いてる響子さんの腰が色っぽいv

段ボール箱を収納しようとして、奥に何かが引っ掛かってる事に気付く響子さん。
そこには両掌に乗る位のサイズの、さながら薩摩芋の様な形状の石が、ごろんと転がっていた。
怪訝な顔でそれを掴み、水でゴシゴシと洗う、石の面に現れた米粒状の斑点を見た響子さんの瞳が輝く。

その日の晩、管理人室を訪ねた五代は、響子さんから見付けた石の調査を頼まれる。
「名前でも、特徴でも良いから知りたいんです。調べて只の石だと解っても、それはそれで構わない…!」
見た目はただの石ころ、しかし真摯な瞳で訴えられた五代は、彼女にとって曰く付きの大事な物である事を知る。
「お願いします!こんな事、五代さんにしか頼めなくて…」
壁の穴から四谷氏が覗いてますが。(笑)

彼女からのたっての頼み事、五代は早速次の日から、本屋で鉱物の本を読み漁る。
とそこへデートの待合せにやって来るこずえちゃん。

・注目ポイント3…今回のこずえちゃんはメチャ可愛いv

クリスマス商戦賑やかな町の通りを、2人仲良く腕組んで歩いてく。
途中見かけたショーウィンドゥで、ちゃっかりクリスマスプレゼントを強請ったり、こずえちゃんは甘え上手だなぁ。(笑)
前回、五代が肩を抱いた事で、仲が深まった様に感じられる。
可愛いガールフレンドの横で、しかし彼の内心に浮ぶのは、もう1人の彼女へのクリスマスプレゼント。
こずえちゃんとのデートを楽しみながら、響子さんへの恋心を募らせる、羊の顔してなかなかの鬼畜野郎だよ五代って男は。(笑)

夜、デートから帰った五代を、今度は一刻館の住人達が出迎える。

・注目ポイント4…こたつの上の熱燗から立ち昇る湯気で、画面が揺らいでるのがリアル。

「恒例、茶々丸でのクリスマスパーティー、今年もあんた参加するよね?」
「管理人さん次第じゃないですかぁ?五代君は」

住人達の指摘通り、響子さんが参加するなら、自分も当然駆けつける。
ライバル三鷹も参加するとあっては尚の事。
だが哀しいかな、苦学生の彼にはお金が無かった。
しかし「管理人さんのプレゼント、こずえちゃんのプレゼント、それにクリスマスパーティーの会費は欠かせない」って、こずえちゃんのプレゼントまで欠かせない辺りが五代君の真骨頂と言うか。(笑)
これを優しさと見るか、残酷と見るか、評価分かれるんでしょな~。
「家賃も払わねばならんし、こうなったらバイトを掛け持ちするしかない!!」
彼女とのサイパン旅行を控えて金が要る坂本(←少し金貸してやれよ)と共に、勤労の1週間が始まった。
或る時はヒーロー&怪人ショーでバイト(宇宙刑事敗北)、或る時はコンビニでバイト、或る時はマンホール下で清掃のバイト。
夜はクタクタになって住人達に弄ばれる隙も無し、「響子さんのふんどし姿(←無論、四谷氏の嘘)」にも反応無。
その甲斐有って何とか金が貯まったクリスマスイブ、五代は朝から町へ出掛けて坂本と会う。
彼の先輩は地質学に詳しいと言う事で、彼伝手に調査を依頼する為だ。
一旦別れ、夕方6時半に再び会う約束をし、今度はプラネタリウムでこずえちゃんとのデート。
彼女が欲しがっていた猫の…ブローチ?をプレゼントした五代への、こずえちゃんからのプレゼントはセーター引換券だった。
「手編みのセーターが間に合わなかったの」と、済まなさそうに謝る彼女。
いや~そんな済まなく思う必要無いぞ、こずえちゃん、だって彼、もう1人の彼女へのプレゼントは、君に渡した物以上に金かけてるんだから。(笑)
なんかバブル期、本命とそれ以外の男とで、バレンタインチョコの額に差を付ける女子大生の話を思い出してしまった。(笑)
ちなみに2人へのプレゼントを買った余りの金で、郁子ちゃんにもクリスマスプレゼントを買ってる。
賢太郎は眼中に無いらしいとこ、女に優しく男に厳しい、ルーミック男キャラっぽいなと感じる。(笑)

一方、響子さんは亡き惣一郎さんの実家である千草家で、石について調べていた。
そこへ五代が家庭教師のアルバイトにやって来る。
郁子ちゃんにプレゼント(だっぴゃ星人キーホルダー)を渡した彼は、あの石は惣一郎さんからの響子さんへのプレゼントだという事を知らされるのだった。

同じ頃、パーティーの準備に追われる茶々丸へ、参加メンバーが続々と集まって来ていた。
三鷹さんからは抜かり無くゴージャスな花束が届けられ、マスターはクリスマスツリーの飾り付け。
久し振りに町内のおっちゃん達も顔を見せに来る。

・注目ポイント5…今回の朱美さんはメチャ美人vてか、今回作画監督を担当してるのが中嶋さんな為、響子さんだけでなく女性キャラは皆美人で可愛かったv
三鷹さんの顔が縦に長かったのだけ、妙で気になったけど、全体的に絵が綺麗だったなと。

「変わり者の惣一郎おじ様が、響子おば様に渡した、最初で最後のプレゼント」
石の謂れを知った五代は、響子さんと一緒にパーティーへ向う間、複雑な気持ちを抱えていた。
ただの石ころを宝物の様にいとおしむ響子さん。
それは亡き夫から貰った物だからで、それが何であろうと彼女にとっては特別。
この上もしもあの石に、惣一郎からのメッセージが篭められていたならば……
自分がこれから伝える事柄で、彼女は亡き夫への想いを強くするに違いない。
迷う彼は響子さんとともにホームには降りず、車中に残って駅から去るのだった。
「必ず、パーティーには間に合うように帰ります!」と言い残して…。

・注目ポイント6…夜のシーンが美しい。車窓に映る像等、陰影の濃い画面作りが、冬の夜の雰囲気に合ってる。

…とこんな感じに、前編は響子さんが駅で三鷹と会い、五代と別れる所で終了です。
個人的にはこの話こそ、中期あにめぞんの良さが詰まってるように思う。
原作では断念した人情味の有る群像劇。
もし同様のネタで原作者が料理したら、多分こずえちゃん響子さんへのプレゼントを、間違えて渡してしまってのドタバタラブコメになったんでないかな~と。
ていうか似たテイストの話は原作にも在る、「星を掴む男」、ひょっとしたらそれをアレンジしたのかもしれんけど。
久し振りに顔を出した町内のおっちゃん達、お義父様、郁子ちゃん、坂本、三鷹、茶々丸マスター、朱美、四谷氏、一の瀬さん、賢太郎、こずえちゃん、そして五代、響子さんと、クリスマススペシャルに相応しいオールキャスト。
もう一声、一の瀬さんの旦那も隠し味で登場させて欲しかったけど(笑)、こんだけキャラ多く出ていながら、煩く感じさせない所に脚本家の腕を感じた。
また毎度の事ながら、物の質感がリアルに伝わって来る。
電車の発車シーン等々、実写ドラマ並のリアリティーで感動した。
「そんな事より原作通り話を作れ!」って向きには、どーでもいい描写かもしれんけど、自分は楽しめたって事で傑作の★を付けさせて貰った。
後半に期待。

(個人的評価)脚本○ 演出○ 作画○ …今回の予告ナレは五代君の担当でした。



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2 コメント

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めぞんの世界観 (もりぴ。)
2012-10-03 21:57:21
こんばんは、びよりさん~もりぴです。

今思えば、五代君って、やっぱ“鬼畜”でしたかね~アニメ放映時は「気持ちは良くわかる」って画面に向かって頷いてたんですが……

この時期って、絵がとても綺麗ですねそれにアニメのオリジナル性と原作の世界観が混ざり合ってきた気持ちよさがある気がしました。

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こんばんは~もりぴさん! (びょり)
2012-10-05 20:50:23
レスお待たせして済みませぬ。
五代君について、口悪い言い方になり、御免なさい。(汗)
優しさ故の残酷さというのは響子さんも同じで、考えてみれば「めぞん」に登場するキャラ皆、善人でも悪人でもない普通の人達でした。(四谷さんは少々普通から外れてますが)
留美子先生曰く、「少年誌の主人公は読者がなりたいと憧れる人物像、青年誌の主人公は読者がなれると思える人物像、この違いがうる星とめぞんの作風の違いにもなっていた」そうで、成る程なぁと。
響子さんや五代を始め、登場するキャラ全員、狡さや弱さを隠さずに描いているのは、留美子先生計算ずくですね。
優しさからズルズル付き合い、こずえちゃんの人生の分岐点を遅らせたのは、五代の罪だと私は思うのです。
もしもこずえちゃんにプロポーズする男が現れなきゃ、こずえちゃんが受けなきゃ、彼女のその後どうなってたんだろうと考えると…若い内ならまだ良いですけどね~。
同じく響子さんも三鷹に対して、答えをズルズル引き延ばし過ぎた。
五代も響子さんも、こずえちゃんや三鷹と、嫌々付き合ってた風には観えなかったですし。(笑)

一方、こずえちゃんに対しても、自分は思う所有る。
彼女は無意識を装いつつ、五代が離れて行かないように、追い込んでたんじゃないかなぁ、見ざる聴かざるの態度で居たんじゃないかなぁ、なんて終盤の台詞から邪推してしまうのです。

でも私は五代と響子さん(こずえちゃんも)を嫌いにはなれないのです。
人として解る、己の人生振り返って、自分は誠実に付き合って来たか思い出すに…。
甘さと苦さを同時に呼び起こすめぞんは、だからこそ何時までも心に刻まれる名作なんだろうなと、有りがちな感想文。(汗)

コメント有難う御座いました~♪
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