ミス・メリーのクリスマス雑学講座♪

今年もブログ主に代わってクリスマスソングを歌うわよ♪

あにめぞん感想、ざっくばらん58

2013年01月12日 23時14分28秒 | 漫画&アニメ
で、今回のが今週放送された分のレビュー。(汗)
まるで追い立てられるように、前回の続きで御座います。


・第58回「五代か三鷹か!女ごころは今夜が勝負!!」 脚本:高屋敷英夫 コンテ:吉永尚之 演出:鈴木行 作画監督:中嶋敦子

…「犬好きな方に悪い人は居ないもの。誠意を尽くしてお願いすれば、きっと三鷹さんと別れてくださる筈…!
響子さんも怖いけど、明日菜お嬢様も別の意味で怖い。(笑)
てーか留美子作品に登場する女性達は、魅力的だが皆怖ろしい気がする。
飼い犬を自分の弟妹扱いで、何処へ行くにも一緒の、101匹ワンちゃん大行進。
や、101匹までは居ないけど。
三鷹さんにとっては天敵の様なお嬢様ですなぁ。(笑)
しかし彼女から見た三鷹さんは犬好きの優しい御方、だって彼女の弟妹が一目で懐いたんですもの、と。
九條明日菜お嬢様を演じる鶴ひろみさんの演技が光ってる。
「ドラゴンボール」のブルマやGS美神みたいな、強気のお姉様役のイメージが強い声優さんですが、こんなモジモジお嬢様を演じる事も出来るんですね。
流石名優役を選ばず!
三鷹さんと別れて欲しい、でもそれを口にする勇気は無い。
「皆、私に勇気を頂戴!」(元気玉に非ず)
数匹の犬引き連れて響子さんの後を尾ける、完璧ストーカーの域です。
彼女の行動が三鷹さんの運命を狂わすのですが、それについてはまた後で。

原作でこの話が発表された当時、読者の間でかなり物議を醸したそうな。
五代君がさり気無く脱・童貞した件で。
実は留美子先生、原作の第61話「夏色の風と」で、五代に初体験させる予定だったんだと。
相手は北海道旅行中に出会った大口小夏さん。
行きずりで1度だけ経験させる積りだったが、当時の編集部に猛反対されて諦めた事を、小説家の平井和正との対談の席で語っている。(1984年12月、徳間書店刊、「語り尽せ熱愛時代―ルーミックワールドVSウルフランド」)
留美子先生的には「五代が20代後半になっても童貞で居る事は正しくない、許せない」って言うんだな。
うう~む色々物議醸しそうな意見だ…。(笑)
ところが編集部の男は「五代は響子さんへの純愛を貫くべき」と駄目出し。
平井和正氏も対談本の中で「経験させたら五代が三鷹化しちゃうよ」と留美子先生に忠言してる。
しかし留美子先生はどーしても許せなかったのか、この回坂本の奢りでソープの梯子をしたと描写、さり気無~~く五代に童貞捨てさせたのです。
…描いた是非はさて置き、もっとスマートな手は無かったのか、と思わなくもない。(笑)

この辺りアニメでやるのか否か気になってたんすよ。
原作の場合は坂本が就職して出た初任給で五代に奢ったんだっけか?
アニメの場合は坂本も五代もまだ大学卒業してない、となると坂本の奢りでって理由付けは難しくなる。
結局奢り奢られ行った行かない等は曖昧にぼかし、ソープの入浴割引券を貰ったってのみ描写有。
アニメの五代君がこの回で筆おろししたかどうかの判断は視聴者に委ねられたわけです……逃げたな。(笑)

原作準拠か、そうでもないのか、いまいち掴み難い後期。
他にも五代の朝帰りにぶち切れた響子さんが、「(三鷹さんと)結婚してやる!!!」と心中で叫ぶとこカットしてた。
てゆーか今回カットされてるシーンかなり有る。
この回の響子さんは非常にブラックだから、アニメ的ヒロイン像守る為に表現抑えられたもよう。
無言でピンクチラシを竹箒で掃き集め、火を点けるシーンはカットされてなかったが。(あのシーンは軽くホラーだった…)
パチパチ爆ぜる火の表現がリアルで良かった。
今回演出は悪くなかったですよ、絵も中嶋さん作監で響子さんが美しいったら!
作画が良いとそれだけで傑作に感じてしまう。(笑)

三鷹さんからのプロポーズを自分で断れず、五代に止めて貰う事を願う響子さんは女やね。(笑)
彼の為にご馳走を作り徹夜して待ってたのに、五代は坂本とソープの梯子?して朝帰り。
「私が悩んで待ってる間、一晩中遊び歩いてたのね!!許せない!!もう三鷹さんと結婚してやる!!!」
とほぼヤケクソ気味に、勇んで三鷹さんとの待合せ場所に向った響子さん。
もしもそこで何人の邪魔も入らず会って応えてたら、三鷹さんと結婚という作品的にはバッドエンド迎えてわけだ。(笑)
だが「めぞん一刻」の男主人公は五代、ストーカー犬娘の明日菜お嬢様という邪魔が入り、三鷹さんは響子さんと結ばれるチャンスを永遠に逸したのです。
犬が苦手というだけで運命の輪に弄ばれる三鷹さんは哀れだが面白い。(笑)
ふと思ったんだが…留美子先生は子供の頃、犬が苦手だったんじゃなかろうか?
現在進行形で苦手か、苦手な過去でも有ったかしないと、こういう設定は思い付かない気がするんだわ。
作家にとってのコンプレックスやトラウマは、傑作を育む木の根っ子、なんてね☆

(個人的評価)脚本△ 演出○ 作画○ …今回の予告は一の瀬さん、明日菜お嬢様、タイトルコールは固定で響子さんでした。



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