AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

夜間中学校で思ったこと

2018年04月26日 | 日本語教育
夜間中学校の生徒さんから、

 「また来たね!」

とか、

 「来週も来る?」

とか、話しかけてもらえるのがうれしく、

個別に誤解しているところを先生の書いていらっしゃる板書を基に説明してわかってもらえた時、

 「ありがとう」

といってもらえるのもうれしく、

月曜日と水曜日には、伺うようにしています。

かかわってくれる学生さんもいてくれて、それはそれはうれしいこと。


そして、授業を担当されている先生とおしゃべりすると、やはり、試行錯誤の中で、多くのチャレンジが見られるのです。

先週まではこうだったけど、今週からこうしてみる、とか。


教科書主体で授業していたけど、漢字が難しいという反応が多かったので、プリントを準備してきました、という先生は、すべての漢字にフリガナを付けて準備してくださっています。


私が授業を見せていただいて気付くのは、

一般の小中学校でも日本語指導が必要な児童生徒に対して生じる問題と共通しており、

指示する言葉の多様性に生徒がついてこれなかったりする事例や、

生活でも学習でも使う、概念の広がりがあるような言葉。生活で使う概念と、学習で使う概念とにずれがあるものの扱い、

やさしくいったり、英語で言ったりすることはできてもテストのときには、きちんとした用語で応えなければならないことなど、ハードルは多いようです。


私は教科教育の専門家ではないので、

日本語教育の視点から、

 その文型はまだわからないような気がする、とか

 その語彙は、別の語彙にした方がわかるような気がする、とかいう経験でしかものが言えませんが、それでも、現場の先生方に少しずつ、お返ししていきたいと思うのです。

 連休中に、これまで見せていただいたことから導き出してきたこと、ほかの夜間中学指導経験のある方の話を整理していき、学生さんへの説明資料を作成しようと考えています。

楽しいですよ、こういう作業は。
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