AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

志願兵へ

2006年03月03日 | どーでもいいこと
長野県に調査にきています。
植民地時代の教科書を調べています。
今日は、調査中、30分くらい、固まってしまいました。

タイトルにも書きました。「志願兵へIという文字を見たからです。
この文字は、他のいくつかの落書きの中に混ざっていました。

おそらく、「国語」の授業中、先生が志願兵について話したのでしょう。ただの説明だったのか、行くようにという勧誘だったのか、行けという命令だったのか。いずれにせよ、その時、この教科書を使って勉強していた彼は、ここに「志願兵へ」と書いたわけです。

彼が実際に志願兵となったのかは、別に調べないといけません。無事に戻れたのかも含めてです。

教育は、何のために、だれのためにしているのでしょうか。

軍隊へ行けというのは、「国のため、故郷のため、愛する人のため」と飾り立てたところで、「人を殺せ」と言うことと何も変わりません。教育に携わっている一人として、そんなことは言いたくありません。

留学生センターで日本語を教えています。
いろいろな国の学生が学んでいます。
中には、敵対していたり、交戦中というような国々の学生もいるわけです。どんなに「崇高Iそうな目的を掲げても、僕は最後まで、「軍隊へ行け」などとは言いたくありません。

そう思っていた教師も、当時だって多かったと思います。それができなかったことを責める積もりはありません。僕だって、いつそうなるか分からないですから。

今、自分の思いをこうして表明できる社会というのは、とてもすばらしいことなんですね、当然のように思っていますが。
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