文部科学省が行っている事業の一つで、「虹の架け橋事業」というものがあります。
義務教育は、日本国民に課せられた義務であって、国籍が日本国籍でない子供たちには当てはまらない状態です。子どもの権利条約はありますから、学ぶ権利は保障されていて、就学さえすれば、教育が受けられます。ですが、子供たちが自分たちの母語野暮文化を維持しながら教育が受けられるかというと、そうはいかないのが日本の現実です。
オーストラリアやアメリカ、カナダなどでは、母語や母文化保持のための教育施策が取られているといいます。オーストラリアでは実際に昨年の夏視察に行かせていただきました。
厄介なのは、日本は国籍というものに血統主義を取り入れていることです。
ブラジルに移民した人たちは、そこで子供が生まれると、子供はブラジル国籍を取得できるという生地主義でした。ですから、当然、ブラジルの義務教育の範疇にはいるのです。でも、日本では、両親の国籍が日本でない限り、何代世代を重ねても日本国籍にはなりません。国籍を取得する方法はありますが、アメリカやブラジルのように、「そこで生まれたら」という自動的なものではないことだけは確かです。
で、義務教育の範疇から外れているために、不就学状態になっている子供たちがいる、ということでの支援事業。
不就学の子供たちを探して、日本の学校に通えるようなサポートを半年をめどに行い、転入という形で就学させようというものです。
不就学の子供たちを探す、というところが、とても厄介です。個人情報という壁があり、データが入らないのです。
それでも、問題意識を持って果敢に取り組んでいる人たちが日本全国にいるのです。
愛知教育大学も手を挙げて採用していただいています。
冒頭の写真は、隣の市に開設した塾形式の教室です。
塾の講師をしていた日本語教育コース卒業生、先日から展示で紹介している鈴木千恵さんの同級生になる方が運営してくださっています。
後輩なので気やすく声をかけていますが、ここだけの話、頭が下がります。
後輩、特に一つ下の学年の皆さんは、すごいですよ、そのパワーが。
エジプトに行っている後輩も、マレーシアで頑張っている後輩も、みんなすごいよ。僕は自分ができないこと、したくないこと、したかったこと、そんなことをしている人は尊敬のまなざしで見ています。そんなこんなで、周りの人がみんなすごいなあと。
話がそれましたが、今日、その教室を見に行ってきました。
子供たちが来る時間より早かったので、がらんとした教室の中で、先生たちが準備しているところをお邪魔したのです。
予算の無駄遣いがある、という話をよく耳にします。
私の周りにもそう見えるものがあるかもしれません。
でも、書類だけじゃなくて、こうして働いている人たちのところへ来て、様子を見てほしいと思います。
そんなことを言っていますが、ぼくも今日初めてです。
過去2回は、道がわからなくなって、暗くなったので断念したのです。
今日も一回間違えて、一方通行地獄に巻き込まれましたが、何とかたどり着きました。
「やろうと思っていた形でできてる?」という質問に、
「まぁ、ぼちぼちですよ。」と答えた彼女の顔は良かったですよ。
愚痴を聞くだけのことしかできないかもしれませんが、こうして外国の子供たちのことを考えている人が周りにいるだけで、力づけられます。
現場で教えている人たちの声が聞けると、方向が見えてきます。
頑張らなくちゃ。
自分の子供たちと同じ世代です。
そう思うと、いろんなことを考えてしまいます。
これからどんな人生が待っているのか、教育が受けられないということがどういうことなのか、もっと考える時間をみんなが持てるといいのですが。
義務教育は、日本国民に課せられた義務であって、国籍が日本国籍でない子供たちには当てはまらない状態です。子どもの権利条約はありますから、学ぶ権利は保障されていて、就学さえすれば、教育が受けられます。ですが、子供たちが自分たちの母語野暮文化を維持しながら教育が受けられるかというと、そうはいかないのが日本の現実です。
オーストラリアやアメリカ、カナダなどでは、母語や母文化保持のための教育施策が取られているといいます。オーストラリアでは実際に昨年の夏視察に行かせていただきました。
厄介なのは、日本は国籍というものに血統主義を取り入れていることです。
ブラジルに移民した人たちは、そこで子供が生まれると、子供はブラジル国籍を取得できるという生地主義でした。ですから、当然、ブラジルの義務教育の範疇にはいるのです。でも、日本では、両親の国籍が日本でない限り、何代世代を重ねても日本国籍にはなりません。国籍を取得する方法はありますが、アメリカやブラジルのように、「そこで生まれたら」という自動的なものではないことだけは確かです。
で、義務教育の範疇から外れているために、不就学状態になっている子供たちがいる、ということでの支援事業。
不就学の子供たちを探して、日本の学校に通えるようなサポートを半年をめどに行い、転入という形で就学させようというものです。
不就学の子供たちを探す、というところが、とても厄介です。個人情報という壁があり、データが入らないのです。
それでも、問題意識を持って果敢に取り組んでいる人たちが日本全国にいるのです。
愛知教育大学も手を挙げて採用していただいています。
冒頭の写真は、隣の市に開設した塾形式の教室です。
塾の講師をしていた日本語教育コース卒業生、先日から展示で紹介している鈴木千恵さんの同級生になる方が運営してくださっています。
後輩なので気やすく声をかけていますが、ここだけの話、頭が下がります。
後輩、特に一つ下の学年の皆さんは、すごいですよ、そのパワーが。
エジプトに行っている後輩も、マレーシアで頑張っている後輩も、みんなすごいよ。僕は自分ができないこと、したくないこと、したかったこと、そんなことをしている人は尊敬のまなざしで見ています。そんなこんなで、周りの人がみんなすごいなあと。
話がそれましたが、今日、その教室を見に行ってきました。
子供たちが来る時間より早かったので、がらんとした教室の中で、先生たちが準備しているところをお邪魔したのです。
予算の無駄遣いがある、という話をよく耳にします。
私の周りにもそう見えるものがあるかもしれません。
でも、書類だけじゃなくて、こうして働いている人たちのところへ来て、様子を見てほしいと思います。
そんなことを言っていますが、ぼくも今日初めてです。
過去2回は、道がわからなくなって、暗くなったので断念したのです。
今日も一回間違えて、一方通行地獄に巻き込まれましたが、何とかたどり着きました。
「やろうと思っていた形でできてる?」という質問に、
「まぁ、ぼちぼちですよ。」と答えた彼女の顔は良かったですよ。
愚痴を聞くだけのことしかできないかもしれませんが、こうして外国の子供たちのことを考えている人が周りにいるだけで、力づけられます。
現場で教えている人たちの声が聞けると、方向が見えてきます。
頑張らなくちゃ。
自分の子供たちと同じ世代です。
そう思うと、いろんなことを考えてしまいます。
これからどんな人生が待っているのか、教育が受けられないということがどういうことなのか、もっと考える時間をみんなが持てるといいのですが。