小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

極私的アメリカの点描その③

2021年12月10日 | エッセイ・コラム

〇TVドラマ『ブレイキングバッド』にみる、アメリカの麻薬問題の闇および文化的発現

ドイツ文学者であり『怖い絵』シリーズの美術評論で著名な中野京子さんから推挙された本『ヒルビリーエレジー』に続いて、アメリカのTVドラマ『ブレイキングバッド』の全巻を視聴した。コロナ禍だからということもあったが、全部で約80話ほどもあるドラマを視聴したのは初めての経験である。

このドラマの放映が始まったのが2008年。ちょうどリーマン・ショックの頃で、アメリカ経済はもちろん全世界の経済が大きく傾き、先行きはまったく不透明になった。アメリカは特に製造業の不況が深刻化し、中間所得層の分断が激しさを増した頃だ。

不動産バブルの債務者の多くが、返済能力の乏しいヒスパニック系の移民たちだったが、マイホームをやっと持てたと勘違いした中間層以下の白人も多かったという。かれらは多額の借金を負ったままホームレスになったり、公共サービスは細ってるが税負担の少ない他州へ逃がれた。弱者としての白人も多くいたのだ。映画『ノマドランド』にも連関する。

『ブレイキングバッド』はそんなアメリカの時代状況を色濃く反映している。主人公は高校の化学教師で、年収は5万ドルに届かず、年齢的には中より低い年収。障害をもった15歳の息子がいて、何と妻が妊娠している(女の子で、2歳頃まで出演)。愛妻家で家族思いの主人公・化学教師ウォルターは、このままではじり貧の人生をおくるのかと嘆く。

さらに、悲しいかな主人公は、運悪く癌を宣告され、余命2年の寿命しかないことが分る。彼は人生を変えるべく、ある決心をする。メンヘラで薬物に手を染めている出来損ないの教え子を助手にして(ある意味で親子関係の契り)、自分たちだけで高純度麻薬を製造、そして一攫千金を狙う。

ドラマは、麻薬の製造や密売に関してだけでいえば、実際のアメリカにおける麻薬犯罪や青少年への影響をリアルに再現している。主人公とその周辺の人物たちのストーリーはフィクションであろうが、それらに近い現実のモデルはあったのかもしれない。(舞台はニューメキシコ州のアルバカーキ、ジョージア・オキーフの世界が広がる。不動産価値が低い土地柄で、低年収と書いたがニューメキシコ州では中流の上、主人公の家にはプールもある)

密造する麻薬はメタンフェタミンという一種の覚せい剤で、通称「メス」と呼ばれる。安価で純度が低いので、これに手を染めるのは貧乏人か田舎者(ヒルビリー)だけだと言われている。(純度の高いメタンフェタミンは、実際にも全世界の麻薬市場でもてはやされているようだ)。

主人公の高校教師ウォルターは、大学院の化学系ラボにおける研究者レベルの専門知識を持つ。豊富な化学知識で「メス」の生成など朝飯前だ。70%に満たない純度の粗悪な「メス」を、95%以上の高品質麻薬として独自に精製してしまう力量がある。

要は、原材料の入手、販売ネットワークの確立、密造場所の確保とセキュリティ管理=秘密保持などが約束されたら、何百万ドルはおろか1億ドルまで稼ぎだす目算が成り立つ。これはもう、自分が死んでも家族が幸せに過ごせる大金であり、自身のがん治療に最先端の医療をほどこせる。家族には秘密にし、自分は悪の権化となっても、途方もない大金を稼ぎたい、とウォルターは決意する。心を鬼にした彼は、残された生の時間を賭けて、その研ぎ澄まされた頭脳をフル回転し始める・・。

以上、『ブレイキングバッド』のとっかかりのあらましを書いたが、今回の「極私的アメリカの点描③」は、「アメリカと麻薬」である。

予備知識として麻薬には大きく分けて二つのタイプがあることはご存じかと思う。覚醒系と陶酔系がある。

覚醒系の代表は、メタンフェタミンやコカイン、その他に女優が所持していてクローズアップされたMDMA(エクスタシー)は、セックス時に使うらしい。メタンフェタミンは、かつて日本でもヒロポンと呼ばれ、戦時中は軍需工場では徹夜で作業するときに使用された。疲れ知らずの気分はハイ、一睡もしないで武器等を製造したのだろうか・・。戦後になっても、脳中枢系を覚醒する刺激が忘れられない人々は、犯罪をおかす薬物乱用者として社会問題化した。

一方、陶酔系は、阿片、モルヒネなどであり、手術時の麻酔や鎮痛に用いる医療薬として用いられた。アメリカでは南北戦争(1861-1865)から薬物が使用されはじめ、薬理用ではなく麻薬としての効能も人々は知るようになった。幻覚をみる大麻やLSDは1960年以降、ベトナム戦争を忌避した若者たちがカウンターカルチャーとして使用し、現在にいたっても常習され、州によっては合法的に取り扱われる(現在18州で合法化)。ヘロインは陶酔系麻薬の頂点であるが、他にもっとありそうだ。

また、現代のアメリカにおいては、1990年代に利用できるようになったオピオイド系鎮痛剤は、依存症のリスクが低いとされていたが、乱用による中毒患者が急増して社会問題となっている。がん患者はじめなんらかの持病をもつ人が、鎮痛目的で気軽に使用。低中所得者の中高年層にも幅広く用いられ、交通事故を起こしたタイガー・ウッズもオピオイド系薬物を乱用していたらしい。

〇アメリカの医療・福祉政策におけるオバマケアと、相反するキリスト教バックグランド

日本の皆保険制度とまではいかないが、オバマ前々大統領のときに発令されたオバマケアは、高額の医療保険に未加入の中低所得者にとっては朗報であり、国内外から称賛を浴びた。既往症を理由に保険会社が保険加入を拒否することを禁止する、子どもは26歳まで親の医療保険に加入できるなど、低所得者層の数百万人をはじめ合計で約3000万人以上が保健医療を受けられることになったと言われる。

トランプ政権になり、アメリカの司法省、共和党および各州の関係機関が、このオバマケアの違法性を指摘し、医療保険制度改革法(ACA、オバマケア)の無効化の訴訟を起こした。しかし、バイデンが大統領になって、今年の7月、米最高裁判所は各所の訴えを退けたことはトピックニュースだった。なぜなら、トランプ大統領の時に、最高裁判事は、保守派がリベラルを圧倒する人事になっていたからだ。

ともかくオバマケアは辛うじて存続している。こういうところが、アメリカン・デモクラシーの面目躍如といえるのか・・。いや、上下院で共和党が圧倒的多数になれば、オバマケア無効化の訴訟は今後くりかえされるだろう。

アングロサクソン文化において医療・福祉政策は、キリスト教プロテスタントの宗教文化と密接に関わっているという見方がある。かつてイギリスでは「揺り籠から墓場まで」という独自のヘルス・ライフ・ケアがあった(サッチャー以降変わった)。アメリカでは、ことに白人(WAPS)文化において「小さな政府」を掲げ、減税する代わりに、福祉・医療には国家は介入しないという基本姿勢がある。つまり、自助という形のボランタリズムの歴史は、本国イギリスの無償ヘルスケアに対抗する形で育まれた文化でもあるのだ。

白人、共和党のみならず、アメリカ人は昔ほど教会には行かなくなったという。それは多数のメガチャーチの存在が大きい。ロックコンサートのホールを想像してほしい。牧師が派手な音楽にのせて聖書の言葉をラップする(全部のメガチャーチではない)。

メガチャーチでは様々なチャリティが盛んで、公共サービスと変わらない機能があるらしい。なかには高額医療を受けられる団体生命保険に加入しているなど、信者として各自適切な保険を選ぶことができる。高額所得者から貧困層まで序列、階層があるだろうが、チャリティとは「喜捨」という意味であり、同じチャーチに所属するならば、貧困層は確かな恩恵を受けられる。一方、高所得者は信教の確信を得、自己のチャリティ魂を満足させられる。

また、メガではなく普通のカトリック教会でも、自らが保険会社を運営するケースがあり、従来のアメリカン・ウェイ・オブ・ライフにおける医療保険において、オバマケアの存続はそのつど問い直されると見た方がいいかもしれない。

かつては、教会のチャリティが主催する、貧困層、ホームレスへの食事や衣類などの手厚いケア、麻薬依存症の人々へのライフケア、更生への各種プログラムや社会復帰セミナーが盛んだったが、今それらのボランティア活動は弱体化しているのか・・。

また、麻薬犯罪の取締りでは、警察は慣習的に白人よりも黒人にターゲットを向ける傾向があるのも課題だ。人種別には、麻薬摂取率は黒人、白人の差がないデータがある。つまり、人口数でいうと白人の方がかなり上回る。(麻薬摂取率は黒人、白人ともに8%台。一番高いのはネイティブアメリカンで12%を超える)

小生は、オイルショックの2008年にオバマが大統領になり、このオバマケア政策を打ち出したとき喝采を挙げた方だが、いまアメリカの細部を見つめ、複雑・怪奇さに頭を悩ましている。特に、キリスト教プロテスタント福音派の宗教的基盤が根強く、そのアナクロ・非科学的な面はいかんともしがたい

〇コロナ禍で過去最多になった薬物過剰摂取による死者 

今年の7月、米疾病対策センター(CDC)は14日、2020年の1年間に薬物の過剰摂取で米国内で死亡したのは9万3331人で、過去最多だったとするデータを公表した。但し、薬物中毒死の大半となる75%を占めたのが、オピオイド系鎮痛剤の過剰摂取によるもの。死者数は前年比37%増の6万9710人であった。米国の新型コロナによる死者は、2020年度は約37万5千人だったが、薬物中毒死はその4分の1の規模に上る。

(本稿とは関係ないが、現時点での新型コロナウィルスによるアメリカの死者数の累計は79万3228人、いっこうに減らない。中国のそれはこの1年ほど4849人で固定している。両方ともに不可解な現象である。)

CDCによると99年から2018年までに45万人がオピオイド中毒で死亡した。販売や流通手法に問題があったとして製薬会社などの責任を問う声も高まり、訴訟が相次いだ。なかでも大手製薬会社のパーデューはその社会的責任が問われ、罰金や賠償金ふくめて総額60憶ドル以上を支払い、実質的に破産した。

州別の薬物中毒死では、東部バーモント州が58%増と全米最大の伸び率となったほか、ケンタッキー州やサウスカロライナ州などで5割超の増加となるなど、南部での上昇が目立っている。

CDCのデータによると、昨年、薬物の過剰摂取で死亡したアメリカ人は、前年から30%近く増加した。専門家たちは、一部の薬物がいかに致命的なものかと指摘。その背景にはあるのは、新型コロナウイルスのパンデミックで、破壊的な影響を低・中所得者層に与えたと分析している。

 

▲薬物の過剰摂取による死亡者の推移、2015年以降のデータ

 

▲1980年代から2016年までの10万人あたりの死者数推移。確実に増加している。2021年度の10万人当りの死者数を計算したら、28人という値であった。(米総人口3億3290万人)

 

▲2017年版なので現在はさらに増? 圧倒的にメタンフェタミンの総量が多い、しかも女性は男性の2倍だ。但し、英語の副題には、緊急医療に使われたドラッグとある。LSDは医療系? 日本のタイトルが間違っている? このグラフは差し換えるかもしれない。参考までに。

 

〇麻薬問題をあつかったアメリカ映画について

『ヒルビリー・エレジー』の著者J.D.ヴァンスは、自身や家族の薬物体験を語っているが、実母が何度もヘロイン中毒になることに頭を悩ませていた。父親が何人もいて、さらに母の新しい恋人が何人も現れる。アメリカ映画には、大麻やコカインがよく使用されるシーンが登場するが、ヘロインにまでのめり込む場面を描いたものは少ないからではないか。(ヴァンスはイエール大のロースクール時代に、死か廃人にいたるヘロイン中毒になった母親の本格的な更生に力を入れた。)

ヘロインはいま、場所によっては5ドルほどで入手できる麻薬だ。もっと高価で上質なヘロイン以上の高付加価値(?)麻薬も出回っているらしい。アメリカが自壊するかもしれない一端の動画を最後に添付する。

大麻(マリファナ)、オピオイドは合法化されているが、実際にはそれらは重い麻薬依存・中毒症となるヘロイン等への入門に過ぎない。そんな危険性を秘めている薬物であり犯罪への序章、その痛い現実をアメリカ人なら子供でも分っている。

昔、70年代にアル・パチーノとキティ・ウィンの『哀しみの街かど』というヘヴィーなジャンキー映画があった。これは救いようのないストーリーだったが、ベトナム敗戦以降のアメリカ的退廃を乾いたタッチで仕上げていた。

そうだ、『フレンチコネクション2』のジーン・ハックマンがギャングたちに暴力的にヘロイン中毒にさせられ、救出された後、不屈の魂で立ち直っていく。この映画も心に残る麻薬をテーマにした映画だった。

The Panic in Needle Park (1971) Trailer=邦題名は、「哀しみ街かど」。小生なら、「麻薬の針公園」という即物的な題名をつける。集客力は落ちるかな。

学生時代、友人がキティ・ウィンの魅力を熱っぽく語っていたことを思い出した。この映画は、ほとんど音楽がない。ストーリー的には情緒が支配するも、ドライでリアルな映像が特長である。アル・パチーノの実質的なデビュー作品だろう、翌年の『ゴッドファーザー』でブレイク、『狼たちの午後』に続く。

French Connection II (1975) Official Trailer #1- Gene Hackman Movie HD

▲ジーン・ハックマンって、アメリカのどこで生まれたのか。彼のアイデンティティが気になりはじめた。⇒(イングランド系の血を引く。出生地はカリフォルニア、少年期はイリノイ州。演劇仲間のダスティン・ホフマンと共にニューヨークに。1991年にピアニスト(日系人女性)と再婚。子供は3人。2010年には単独で小説Payback at Morning Peakを出版)

注目したいことに、ペンシルベニア州のフィラデルフィア市ケンシントンのジャンキー通り、カナダのバンクーバーのある一角は、ヘロインはじめ麻薬患者の巣窟のような実態をユーチューブ動画で簡単に見られる(他の都市にも同じような場所があるが未見)。どういうわけか、バンクーバーのそれらは若い日本人の投稿が多い。英雄気取りではないだろうが、TVレポーター風で、なおかつ功名心が見え隠れする。フィラデルフィアのそれは、自動車からの隠しカメラ映像だと思われる。けっこうきついから気弱な方には視聴をすすめない。

▼次の2本のユーチューブ動画は、1.5倍ほどの再生スピードで視聴したほうが良いと思われる。

Streets of Philadelphia, Kensington Ave Story, What’s going on Today, Aug, 27, 2021.

腰を屈め、頭を低くしている人は、陶酔系のヘロインを打った典型。雲のなかを歩くような、ヘブンな気持ち良さという。覚めたら地獄、即禁断症状だ。

Streets of Philadelphia, Kensington Ave Documentary, Sunday, Dec 5, 2021.

▲つい最近、アップされた。寒い土地柄だから通りには人が少ないと思われたが、そこそこいます。

バイデン大統領はペンシルベニア州に生まれ、その後デラウェア州へ移住した。ペンシルベニア州には、あのスリーマイル島があることはご存じだろうか? この動画のケンシントンは、かつて州都であったフィラデルフィアにある。ペンシルベニアは、アメリカがイギリスから最初に独立した13州のひとつであり、確かここでアメリカ憲法が起草されたところではなかったか・・。

 


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2 コメント

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Unknown (スナフキンÀ)
2022-06-07 19:27:31
この記事へのコメントは複数回に投稿すると思います。先ずはブレイキング・バッドについて。観たい観たい思いながら、ツタヤが居住町から撤退した事で未見ですが。観る事に決めました。さて、麻薬について根源的なことから。
麻薬やめられないんでないですかね人類は。
だって人類がそもそも文明を持ったのは、麻薬のお陰説があるからで。向精神作用のある植物によって、生活から離れたヴィジョンを見られるようになり、それが神と文明を産んだ…と。
状況証拠はあるんですよ。世界的の4大古代文明、このうちメソポタニア、エジプト、インダスの三文明は「幻覚性植物の原産地」です!!
これ偶然でしょうか?
さらにプレ文明の新石器時代、サピエンスが生存していた氷河湖周辺の穴居人の洞窟からは、芥子の実がいずれも発見されてるんですね。
ケシの実はアンパンにもまぶされるくらいなので、これが向精神薬として用いられたか、単なる食用かは明らかでないですが。
中国の黄河文明は違うぞ、中国はアヘン戦争に負ける混て麻薬国だった事はない! 反論する人はいるでしょうが、それウソです。
「散歩の語源」は「五石散」という覚醒剤の興奮と酔いを発散する為に歩き回ったのが語源ですもん。時代にして三国志、邪馬台国の卑弥呼の時代ですね。記録史上最初の中毒患者が曹操の甥で、以後、唐朝の廃絶に至るまでの300年間で400万人の中毒者を出したと、孫文が書いてます。話がそれるから深堀りしませんが、塩密売商人のシンジケートを利用して、「黄金の三角地帯」(タミフル原料とか生薬の宝庫)を南方攻略により手に入れ、そこの覚醒剤を、敵国中枢を破壊する為に密輸したのだと思いますよ「諸葛孔明」が! 彼こそ人類史初の麻薬王でせう。
そして、それが乱世といえ、あっと言う間に広まったのは、そりゃあ夏華の民に、もともとドラッグ好きの性癖があったからでしょう。でなければ、
あそこまで漢方薬が発展しませんよ(笑)
という訳で「中国は例外」ではない!のです!!
それで、繰り返しますが、人類の文明は幻覚植物の原産地です。
それらを駆使する事で、ビジョンを観て、精神に変容をきたしたから文明など作ったのではないですかねぇ??
人間は脳が肥大化したが故に、母体の産道通過の為に、未熟児で出産します。馬の子は誕生と同時に足で立ちますが、人間は虫けら以下で産まれてきます。そして長い保護を要する。
だから本質的に依存体質で依存症なのだと思うております。
依存症が人間の本質ならば、ドラッグは無くならないと思います。
という事で、次回は別の切り口を考えます。
そうそう、古代ギリシャはアヘンをガンガン使ってましたよ。ギリシャ文明の原型のアカイアだかアッカド人だか(ギリシャ神話の人々)は、
紀元前8000年頃に(人種として)中央アジアで突然変異で現れ、
小アジアで増えて、ギリシャに来たらしいのですが。
中央アジアから小アジア、彼らのあゆんだルートには悪名高い「黄金の三日月地帯」があり、これはフレンチコネクションのルートの始点です。
そしてルートそのものが幻覚植物の歴史的生産地でもあります。
ハシシを使う暗殺教団アサッシンとかいたでないですか。山の老人の教団て、アフガニスタンでしたよね。
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止められない、止まらない (小寄道)
2022-06-07 21:04:21
コメント、感謝です。
今回も興味を搔き立てられるネタをコメント下さいました。
五石散の存在は知っていましたが、諸葛孔明が麻薬王だったとの見立ては面白い。

漢方薬しかり、かつての文明の地にて麻薬が向精神薬、あるいは鎮痛目的として使用されたことは間違いないでしょうね。
エジプトでは、頭蓋骨に丸く穴があいたものがごろごろ発掘されていますが、それは手術の痕だと特定されています。
紀元前何千年前に脳を治療するなんて、凄い医療水準であり、当然のごとく麻薬を使わなくてはそんな治療はできないでしょうね。
マヤとかインカにも穴の開いて頭蓋骨がたくさん見つかっていますが、どんな脳の障害を治そうとしたんでしょうか?

いずれにしても、麻薬は文明のあるところで使われたでしょうし、それを扱うマスター、つまり医者や祈祷師などがコントロールしたのだと考えます。
やはり、麻薬を悪用するのはアウトロー、マフィア、時に戦争や政略のための道具として使用されたんでしょうね。

まあ、はまった人は、止められない、止まらない。こんなリスクたっぷりのお薬には近づきたくないですが、はまった人、はめる人の人間模様は面白い。
「ブレイキング・バッド」の別シリーズが、最近でてきて、人気なようですが詳しいことは知りません。長いTVドラマですが、アメリカのドラマ俳優陣って実力あると思いました。
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