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『不死身の特攻兵』 が 今に伝えるもの・・


入院中に読んだ本 その2 『不死身の特攻兵』(鴻上尚史) 

 この本、結構有名ですから、内容の紹介は省略します。帯のコピーが内容を端的に物語っています。

 本の主人公の佐々木さんは、軍の階級は「軍曹」とのことですが、この佐々木さん以外にも特攻を拒否した「士官」もいたことが、P263以下に紹介されています。

 羽布張りの複葉練習機「赤とんぼ」で特攻を命じる軍参謀に対し、美濃部という少佐が「練習機で特攻してもグラマンの防御陣を突破することは不可能。特攻の掛け声だけでは勝てない」と公然と反論した。
 
 それに対して参謀は「必死尽忠の士が進撃する時、何ものがこれを遮ぎえようか」と怒鳴りつけた。

 そうすると美濃部少佐は「では、私は零戦1機で上空で待ってます。ここにおられる方50名が赤とんぼに乗ってきてください。私が一人で全部たたきおとしてみせましょう」と喝破したとのこと。


 こういう参謀の言う「精神論」って 今の日本社会にも受け継がれているよね。

 沖縄の辺野古基地反対運動でも 「勝利する方法は あきらめないこと」と、指導する政党幹部は言います。

 でもこれ「最後の勝利は、最後の勝利を固く信じて闘志を持続したものに帰するのであります」(P257)と、事あるたびにくりかえしていた東条英機とダブってみえるけど・・・
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