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アスベスト・・・・ がれきの広域処理で心配なのは、放射性物質だけじゃない


  2005年の所謂「クボタショック」の際は、多くの人が関心を持ったアスベスト問題。でもこの問題は、全く過去のものではなく、実はこれから先、ますます大きな問題になることを教えてくれるのが岩波新書の『アスベスト~広がる被害』です。

著者の大島秀利さん(毎日新聞記者)が、先日、講演のため金沢においでになったので、聞きに行きました。

 普通、アスベストによる健康被害って、アスベストを扱ってた工場に勤務した経験でもない限り、自分とは関係ない思いがちですよね。でも例のクボタショックでも明らかなように、工場から敷地外に飛散したアスベストを吸って、一般の住民が深刻な健康被害を受けたわけです。

 アスベストは非常に身近な所にあります。普通の建物の建材として広く使われていたことは周知のとおりですが、昔懐かしい、理科の実験で使った「石綿付き金網」はまさにそうですね。夏に風呂上がりに首周りに白い粉を ポンポンをつける「天花粉」にも、容器の張られた成分表に、堂々と「アスベスト」と表示したものもありました。

  というのは、アスベスト被害は吸ってすぐ発症するのではなく、20年から40年の潜伏期間があり、今後、2020年ごろからアスベストに起因する疾病発症がピークを迎えることになるそうです。

 それに加え、東日本大震災で破壊された建物のがれきから 大量のアスベストが飛散していることが危惧されています。がれきの広域処理では、放射性物質の拡散を心配して いろんな市民団体が反対行動をしていますが、命を危険にさらす危険物質は放射性物質だけじゃないことも、多くの人に知ってほしいです。というかその前に、被災地の現地でがれき処理に従事している人こそ、万全の対策を取ってほしいです。


 大島さんは「アスベストと原発は多くの共通点がある」と警告してます。

1)産業経済に要請されているものと多くの人から信じられてきたこと
2)健康被害の多くは晩発性におきるもので、すぐには見えないこと
3)社会的弱者が被害を受けやすいこと
4)のっぴきならない深刻な被害が表面化しない限り、リスクは隠されマスコミも真剣に警告を
  発しようとしないこと、むしろ、問題点を伝えるどころか、利用推進することもあること 


 なるほど・・・ 確かに似てますね。


 ↓この本です



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