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消しゴムの使用をやめること @ 石原吉郎『海を流れる河』

 


 詩人石原吉郎の評論集『海を流れる河』を読んだ。

 実は、このブログのタイトル「見たものは 見た」は、この石原吉郎の詩「真実」から付けたものです。その辺の経過は こちら です。

 シベリア抑留体験、しかも「帰国組」ではなく、重労働25年の判決を「ソ連の法廷」で受けた氏の 重みのある評論集です。

 
 消しゴムの使用をやめること

 私を支配しているのは事実であって思想ではない。私はただ事実によって立っているにすぎない

 希望を捨てるという希望が まだ残っている

 信仰は確信ではない。不安である。
 
 主語を消す。動詞で書き始める。

 『きけわだつみのこえ』を読み返した。そしてここに収録された手記のほとんどが、ただ自らの身構えしか語っていないという当然の事実を改めて思いかえした。



 その一言一言が みな深いです。

 

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