金沢に暮らし始めて40数年.。この街で「見たものは、見た」。最近は「軒端に冬の山晴れて見ゆ」って心境に。
金沢暮らしの日々 ~努力は時々 報われる~
硝子戸の内には・・
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西国のお殿様が、明治になって失業?し、故郷に戻ってきて住んだお屋敷とやらを訪ねた。
昔はどの家にも ガラス戸がったね。もちろん木の枠の戸。そのガラスもきれいな平面ではなく、微妙にゆがみがあったりしていた。
外の夏の強い日差しと対照的に、仄暗い屋内は、意外とひんやりとして、そのなかから、外の風景を何気に眺めていると あっという間に時間が過ぎ去ってしまうね。
月のある夜などには、ガラス戸越しに、月明かりに照らされた雲や、月も星も 寝ながら見ることもできた。風邪が強い日は、戸がガタガタと音を立て、子どもにとっては 少し怖かったね。
今は、みんなアルミサッシの窓になってしまい、防音も防寒も完ぺきになった分、部屋で感じる味わいはなくなったね。
夜の床に 寝ながら見ゆる ガラス戸の
外あきらかに 月ふけわたる (正岡子規)
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