今、金沢に増殖中のもの、それは「行列」。

　新幹線開通後、金沢で「増殖中」なものが「行列」です。東京の人は行列好きで飲食店のランチも粘り強く列をつくっているという話、以前テレビで聞いたことあります。しかし、金沢では飲食店に行列をつくるってことほどんどなかたっと思う。

　しかしです、最近、金沢でも行列をちょくちょく見かけるようになりました。近江町市場の回転すしは以前から行列でしたが、先日、バスの中から、片町スクランブル交差点の「おでんの赤玉」に行列ができているのを目撃し、びっくり仰天しました。赤玉さんは大好きですし僕もよく行ったけど、率直に言って「行列してまで食べなきゃならない店かああ」と思います。

　金沢駅構内の「黒百合」さんも、ランチタイムは行列ですね。また駅前の堀川にあるおいしい味噌ラーメンの「麺屋大河」も、昼も夜も行列です（冒頭写真）。いずれも行列つくるのは「次にいつ来れるかわからない」と言う観光客さんだと思います。地元の人なら「また明日来よう」でおしまいですからね。

　そして何より「行列」が増殖する根本要因は「ネット」だと思います。ネットで書き込みが増えれば、瞬時にして雪だるま式に客が集中します。以前は、知らない街に行って、ふらふらと町を散策し「汚い店ほどラーメンはおいしいぞいね」とか「この渋い店構え、いい居酒屋に違いないうぇ」とか、自分の感性にもとづいて店の「品定め」をすることも旅の楽しみだったように思います。もちろん店の選択が「ハズレ！！」のことも少なくないけど、それも含めて「旅の楽しみ」でしたよね。

　でも、今はネットで評判をスマホで検索しその店にピンポイントで一直線です。合理的と言えば合理的ですが、味気ないと言えば味気ないです。そもそもネット評判と自分の好みが合うかどうか、わかりませんですよ。

　まあ、そんなことをぐだぐだとブログに書くこと自体、「昭和のおっさん」の証明ですね。