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広島平和記念資料館と福島菊次郎



 所用で広島に行ってきました。で、広島に来たからには平和公園に行かない訳にはゆきません。原爆ドームは数年前、講演に招かれた際に行きました(これです)。しかし平和記念資料館に入るのは、ほぼ40年ぶりですね。もちろんリニューアル後、初入館です。

 リニューアルで注目された、広島の街が一瞬で焼け野原になるCGは 確かに若者を中心に今の人を引き付けるだろうと思いました。しかし一番強烈だったのは「N家の崩壊」の組み写真です。

 これ、故福島菊次郎の作品ですよね。今更説明不要の有名な(過激な)報道カメラマンです。ここでいうNさん中村杉松さんです。数年にわたってこの中村さんの家に通って、ご本人と(子供たちとは??ですが・・)信頼関係をつくって、ようやく写真を撮り始めたというのはよく知られた話。

 でも一番の核心部分は、被ばくでこの世のものと思えない苦しみを受けた上に、同じ広島の人間から、差別を受け続けたということ。ここをしっかりと見据えた写真です。それだけ福島の写真は「本質」を捉え、見る人にその「本質」でもって迫ってくるからだろうね。

 それゆえ、福島菊次郎には「敵」も多く、反感を持つ人も少なくないと思います。その作品が広島平和記念資料館にちゃんと掲示されているのに驚いた・・というかアッパレ! です。


福島菊次郎、その人です



 

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