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『そうか、もう君はいないのか』@城山三郎 ~ これも「商品」??


自分も齢を重ね、いつ何があってもおかしくない年になってきた。事実、職場の先輩や、そして後輩ですら、突然に天に召されるヤツもポツポツでてきた。遺された家族の無念さは如何ばかりかと思う。

 そういう気分の時に、前からその本の存在は知っていた城山三郎の『そうか、もう君はいないのか』をブックオフで買って読んだ。これ、タイトルが絶妙だよね。

 で、読んだんですが、正直な感想は「こういう私的“愛妻記”を あえて出版し、値段をつけて 販売しなくちゃならんのですか」です。せめて葬儀の「香典返し」くらいに留めておいてほしかったですね。

 城山氏の作品は『落日燃ゆ』や『辛酸』も読みました。感動しました。そのためか、著者の城山氏と広田広穀や田中正造がダブってしまい、城山氏もそういう高潔な人物なのだと、知らず知らずのうちに勝手に思い込んでいました。

 広田広穀や田中正造にしてみれば、このような私的なことを書籍にして、値段をつけ、販売するようなマネは「唾棄すべき事」の最右翼でしょう。

たしかに、この本は愛情あふれる夫婦の「半世記」です。でも同じようなことは世の中の夫婦にごろごろとあります。たまたま作家で、出版社にもツテがあり、金にも不自由しなかった夫婦ってことです。

なんか 読み終わって、城山三郎を買いかぶりすぎてたなあ と思いました。城山ファンのみなさん、すいません。
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