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晩秋の犀川ロード @ 僕の原風景


 金沢には犀川と浅野川という ふたつの川が並行して 日本海に向かって流れている。

 高校の時読んだ五木寛之のエッセイに、「金沢に初めて来たとき、町の八百屋でトマトを買って、犀川の水で洗って食べた」というくだりがあった。

 今にして思うと、犀川の水で洗わないほうが、かえって衛生的なような気もするが、当時はそういうのにあこがれた。だからという訳ではないが、大学は金沢を選んだ。

 入学直後の春4月、犀川の河川敷をよく歩いた。ゴールデンウイーク間近というのに、遥か上流の山々は真白であった。犀川大橋~桜橋~下菊~上菊~ 対岸に渡って、また桜橋を渡って下宿に帰えるコースを、あてどもなくよく歩いた。

 きっと人生において、そういう時期のそういう時間って 一見無駄なようで、とても貴重な時間だったように思う。

 なので今もって、浅野川より 犀川に愛着を感じてしまう。
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