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 『解放への十字路』 @ むのたけじ in 1973


 この本、1973年の刊行で、むのたけじ氏への読者からの質問への返書という形をとった評論集。その当時の時代を色濃く反映しています。読んでビックリしたのは、当時は、むの氏も、ちょくちょくTVに出てたんですね。まったく記憶にないです。もっとも小生 当時は討論番組より歌番組に熱をあげていたので、記憶にないのも当然ですが・・

 P98にこんなくだりがあります

 ドイツ語を学んでいるという北陸の一私鉄労働者が「ニーチェにこんな詩がありましたよ」と手紙で私に教えてくれた。 ・・・・ひるむな 足元を深く掘れ そこに泉がある だが、バカ者たちは言う。『そこは地獄だ』と。ニーチェの語りかけを待つまでもない。自分の泉は自分の足下にある。民衆が解放をめざしてそのに生き抜こうと思えば、それ民衆の<中央>である。問題はそこをどれだけ深く掘るか、耕すか、耕しぬくか、それだけである。

 このニーチェの言葉については、このブログでも伊波普猶の記事で紹介したことがある(これです)けど、その当時、普通の労働者(たぶん北鉄?)がドイツ語でニーチェを読んでいたってのも驚きだね。同時にそれが生きる糧になっていたんだろうね。


 P451にこんなくだりもあります。(60年代末の学園紛争の際の、お茶の水界隈の話です)

一群の青年たちが神田街の舗石をめくり返してその一区画に“解放区”と名づけ、たちまち機動隊に蹴散らされたという新聞記事を読んで、たとえようもなく貴重な「解放」という言葉を、なぜ青年たちは粗末にするのか悲しくてたまらかなった・・・・

 しかし、それにしても 「解放」って 今は死語ですね。

↓でも こんな日は いつか必ずやってくるよね


ディランの右でギター弾いてるのが ロビー・ロバートソン。かっこいい!!

無効になっていたら こちら だよ 


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