秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷晩秋点描 暮らしの山里 行く秋を惜しみて

2015年11月04日 | Weblog

しみじみとした趣のある晩秋の山里は蕎麦の刈り取りも一段落して
ほっとしたお年寄りたちにとって、しみじみと行く秋を味わい深く楽しみ
近づいて来る冬に備える時期でもある

刈り取った蕎麦をそば粉にして今年の出来はどうだろうと話しながら
新そばを味わっている家庭もあるであろう、晩秋から初冬にかけて食卓を飾る
土地の人たちの楽しみでもある

ひさしぶりに集落を訪ね歩くと新しく廃家になったと思しき民家に出くわす
つい、このあいだまで、お元気に畑仕事をしていたのにとかなしい思いになる
晩秋のしみじみとしたあはれと重なって人の世の儚さを思う








天狗北麓風鳴って走り蕎麦

温もりを残せし廃家末枯るる

落人墓標風と来て末枯るる
































































































11月4日 祖谷今井の友より散歩中に雪虫がさかんに飛んでいるのを見かけたと便りある
雪の季節は着実に近づいている

写真 2010.11.13










道後湯の町暮らし 晩秋の湯の町

晩秋ともなれば、湯の町もしずかな佇まいをそこかしこに漂わせている
旅館から出てきた観光客たちは思い思いの浴衣に湯かごを手に持って
温泉本館の湯船に消えていき、入れ違いに出てきた人たちはみやげ物を
物色しに町をそぞろ歩きしている

しずかな佇まいの一角に、画家 古茂田守介の展示館が静まり返っていた
松山に生まれた守介は、画壇の流行であった抽象表現を主とするモダニズム絵画とは
一線を画し、一貫して具象絵画の可能性を探求した
色彩を極力抑えた形態の量感を重んじた表現を生涯貫いた孤高の画家である



具象画に背骨一本暮の秋














































































画家 古茂田守介展示館
コメント
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